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鈴鹿央士さんインタビュー 家族との関係や淡い恋に悩み成長する姿を見届けてください 鈴鹿央士さんインタビュー 家族との関係や淡い恋に悩み成長する姿を見届けてください

初主演映画『蜜蜂と遠雷』で天才肌のピアニスト志望の青年を演じ、役者として才能を開花させた鈴鹿央士さん。最新作でも心が揺れ動く繊細な役柄を演じています。そんな新たな役への想いとは。

目次
鈴鹿央士さんインタビュー 家族との関係や淡い恋に悩み成長する姿を見届けてください
  1. 出演作インタビュー
  2. 最新作『かそけきサンカヨウ』
  3. お話を伺ったのは……鈴鹿央士さん

悩みを乗り越え成長していく姿を通して、きっと心を動かされるはず

ーー最新出演作の映画『かそけきサンカヨウ』でも、自分の病気や家族について悩みを抱えた青年・陸の揺らぎを繊細に演じています。役作りをする上での難しさはありましたか。

「僕自身も優柔不断なので、陸が悩んでしまう気持ちはよくわかります。それでも、物語が進むにつれどんどん深まる陸の悩みをどう受け止めていいかわからなくなったり、彼の気持ちを見失ったりして、迷うことが多かったですね」

ーー主人公・陽は父が再婚してできた新しい家族との関係に悩み、生みの母への想いも捨てきれません。陽も陸もどうにか居場所を見つけようともがき続けていきます。

「完成した作品を4回ほど見たのですが、最初に見たときは物語に引き込まれてしまって心から感動しました。いろんな家族の形があっていいだとか、悩みを乗り越え成長していく姿を通して、大人の方もきっと心を動かされると思います」

ーーまた、陽との淡い恋も見所のひとつ。陸は陽に好意を抱きながらも突然の告白にうまく答えられず、一方で同級生・沙樹の存在も気になります。陸の恋愛観について、どう感じましたか。

「陽が思う“好き”と自分の“好き”が一緒かどうかわからず、沙樹は居心地がいいけど“好き”じゃないよなとか、いろいろ考え込んでしまうわけですが、陸はずるい男ではなくて出来事に素直に反応しているだけのこと。真面目に向き合っているから迷ってしまうんです。僕も恋愛についてはゆっくりなほう。付き合うとなると人生のある期間を一緒に過ごすわけだから、迷惑かけられないなって思うし、すごく責任を感じます。だから、相手と時間をかけて関係を作っていきたいなと。面倒くさい人間なんです(笑)」

ーー役柄が乗り移ってしまったかのような自然な演技の秘密は、そんな共感力の高さにあるのかも。それでも、ご自身は50%くらいとのことですが。

「わがままなタイプなので、自分を消しすぎて役に100%行ってしまうと自分がやる意味がなくなってしまうと感じるんです。自分と役の中間くらいのところで演じるのがちょうどいいのかなと思います」

ーー陸をはじめ、ピュアで繊細な人物を演じることの多い鈴鹿さんですが、密かにマッチョに憧れているのだとか。

「最近、韓国ドラマにハマっていて、登場人物たちの男っぽいかっこよさに刺激されます。だけど、“鈴鹿央士”としてはやっぱり違いますよね(笑)。役をいただければがんばってマッチョにもなりますが、リアル生活ではまだまだです」

最新作『かそけきサンカヨウ』

幼い頃に母親が家を出て以来、早く大人にならざるを得なかった陽。ある日、父が再婚し4歳の連れ子と4人暮らしに。新しい生活への戸惑いを同じ高校に通う陸にさりげなく打ち明けるが、陸もまた自分の病気や家族のことで悩んでいた……。二人の淡い恋愛感情を交えつつ、陽が家族について悩みながら成長していく姿を描く。

監督:今泉力哉/原作:窪美澄『水やりはいつも深夜だけど』(角川文庫刊)所収「かそけきサンカヨウ」/出演:志田彩良、井浦新、鈴鹿央士、中井友望、鎌田らい樹、遠藤雄斗、石川恋、鈴木咲、古谷隆太、芹澤興人、海沼未羽、鷺坂陽菜、和宥、辻凪子、佐藤凛月、菊池亜希子、梅沢昌代、西田尚美、石田ひかり

©2020映画「かそけきサンカヨウ」製作委員会

お話を伺ったのは……鈴鹿央士さん

PROFILE
すずか・おうじ/2000年1月11日生まれ、岡山県出身。2019年初出演の映画『蜜蜂と遠雷』で数々の映画賞の新人賞を総なめ。近作にドラマ「ドラゴン桜」(21/TBS)、主演映画『星空の向こうの国』(21)など。雑誌「メンズノンノ」の専属モデルも務める。

photograph:Chihaya Kaminokawa styling:So Matsukawa(TRON) hair & make-up:Kosuke Abe(traffic) text::Harumi Yasuda web edit & text:Masako Serizawa
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