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プレス・滝口和代さんが好きなもの。チャーミングな手仕事とアップサイクル プレス・滝口和代さんが好きなもの。チャーミングな手仕事とアップサイクル

滝口和代 プレス ファッション

ファッションブランド「ネストローブ」のプレス・滝口和代さん。滝口さんの“好き”が年々加速するのは、手仕事やアップサイクルされたアイテム。滝口さんの“好き”についてたっぷりとお話を伺います。

目次
プレス・滝口和代さんが好きなもの。チャーミングな手仕事とアップサイクル
  1. 自分らしくいられる「サロペットと手仕事アイテム」
  2. 子どもの頃から大好きな「デニムのアイテム」
  3. 「ぺたんこ靴」でどこまでも軽やかに
  4. 家でも外でも一緒!「かご」
  5. ずっと大切にしたい、私の宝物
  6. プレス・滝口和代さん profile

自分らしくいられる「サロペットと手仕事アイテム」

「のびのびとした作りや不ぞろいなディテールに愛おしさを感じ、穏やかな気持ちになれるんです」と滝口さん。

古着屋さんにふらっと行くたび、古いものが好きなんだと実感するそう。それは、古いものには大切に受け継がれてきた手仕事や技が光るものがたくさんあるから。

「ものが溢れている世の中だからこそ、誰かが想いを込めて作ったものには、ものを大切にしようというメッセージが詰まっていると思うんです。作り手のハートやメッセージを感じられると、着ていて心があたたかくなります。ちょっと不格好な手仕事のものも、自然体であるがゆえの産物。それが手仕事の持つ最大の魅力です」

滝口和代 プレス ファッション

手作業だから時に個体差があったりするのも、ご愛嬌。一点ものの風情を愛おしく感じるという滝口さん。

「アメリカのCARLEENというプロジェクトのパッチワークブルゾンは、古布を使っているから破れてきたりもするけど、それをチクチク直して自分のものにしていく感じも好き。いいものは長持ちもするし、大事に作られたもののよさを伝えたい」

また、最近は花柄や明るい色も好きに。「実は、インナーは上下ピンク! ハッピーな気持ちを仕込んでいます」

作り手が思い浮かぶ、手編みのニットたち

滝口和代 プレス ファッション
(左)グルジアのニットアーティスト・Sofio Gongliのもの(中央・右)ネストローブで毎シーズン出しているペルーの編み子さんのニット

「ハンドニットは編み方のテンションなど、編んでいる人の感性が表れていて、その造形には“機械のもの”にはない存在感があります」

古今東西ミックスの刺しゅうアイテム

滝口和代 プレス ファッション ブラウス
(左上)タイのヤオ族のバッグ(左中央)pot and teaの刺しゅうのバッグ(左下)SWEEPという創作活動をしている友人の猫のバッジ(右)ヴィンテージのブラウス

「ブラウスは15年くらい前に、ジャンティークで出会った1900年代初頭のヴィンテージ。今も大事に着ていて、古きよき時代の手仕事は時を経ても色褪せないんだなと実感しています」


子どもの頃から大好きな「デニムのアイテム」

滝口和代 プレス ファッション デニム

洗ってなんぼのデニムは、撮影で動き回ったり娘と公園に行くときなど、『よしっ!』と気合いを入れる日に。

「デニムのセットアップは、アップサイクルリノベーシックというゴミを捨てずに素材としてアップサイクルしたもの。ヴィンテージのエプロンを重ねると、スマホなどもさっと出せて事務作業にも◎」

滝口和代 プレス ファッション デニム
(左)『ネストローブ』のオーバーオール(右上)『L.L.Bean』のヴィンテージハット(右中央)『リーバイス』のヴィンテージのGジャン

全身デニムスタイルも好きな滝口さんのお気に入りアイテム。マリリン・モンローが着ていた当時のリーバイスのGジャンはとてもレアな1950年代のDENIM FAMILY。ヴィンテージでも状態のよいものが見つかるのがデニムのアイテム。

「オーバーオールもたくさん持っていて、古い米軍のデッキパンツをアップデートしたネストローブのものが最近のお気に入りです」


「ぺたんこ靴」でどこまでも軽やかに

滝口和代 プレス ぺたんこ靴 ファッション

足もとは一番冒険できるからと、カラーや柄のアイテムもたくさん。「歩くとき目に入るので気分が上がるものをセレクト」。ボリュームある装いに、ぺたんこ靴でバランスを取って。

滝口和代 プレス ぺたんこ靴 ファッション
(左から時計回りに)Drogheria Crivellini、デニム素材のポルセリ、イタリアで手作業で作られている豹柄のSciusciaのメリージェーン、<6>の廃タイヤ再利用シューズ

どれも歴史や背景を語れるものばかり。「足もとはよく目に入るから、明るい色や好きな柄を取り入れます。裏張りもして大事にはきます」


家でも外でも一緒!「かご」

滝口和代 プレス ファッション インテリア かご

大きいかごは着ていないお洋服を丸めて収納したり、おもちゃを入れたり。小さいかごには化粧品を。カラフルなバッグはメキシコのもの。「ライフサイクルに沿って用途を変えられるところも魅力です。移動もしやすいし長持ち、便利だから自然と増えていきました」

滝口和代 プレス ファッション かご

持っているかごバッグは「ポルトガルで、タコを水揚げして入れておくためのかごらしいのですが(笑)、ファー衿をつけて冬仕様に。出身の山形はあけびや山葡萄のつるで編んだかご作りが盛んで、小さい頃から親しんできました」


ずっと大切にしたい、私の宝物

滝口和代 プレス ファッション
「母が古布や余り生地を使いパッチワークで作ってくれたバッグ。『和代ちゃんはいろんな格好をするから』とリバーシブルで使えるようにしてくれました。手に取るたびあたたかい気持ちになれます」
滝口和代 プレス ファッション シルバノマッツァ レザーシューズ
20歳のとき、自分の生まれた年と同じ年に作られたものを持って、長く使うという目標を立てたのだそう。「清水の舞台から飛び降りる思いで、シルバノマッツァのレザーシューズを購入しました」

プレス・滝口和代さん profile

滝口和代 プレス ファッション
自然素材や着心地、環境配慮にこだわるブランド「ネストローブ」のプレスなども担当。ライフスタイルにもファンが多く、音楽への造詣も深い。
Instagram:@takiguchikazuyo

photograph:Ikue Takizawa text:Miho Arima web edit:Riho Abe
リンネル2022年3月号より
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