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【素敵なおうち訪問】 店舗と住居が有機的につながる、風通しのいい空間づくり (大嶋さん宅後編) 【素敵なおうち訪問】 店舗と住居が有機的につながる、風通しのいい空間づくり (大嶋さん宅後編)

連載 #素敵なおうち訪問

空まで見渡せるスケルトンの床が、家全体をつなぐポイント

1階と2階をつなぐ階段にはアクリル材を使用し、隙間から見通すことができるスケルトン仕様に。

「1階は天井が低いので、ふさいでしまうとすごく狭く見えてしまいます。2階は天井が高くて広いので、光を取り入れて、建物全体で雰囲気を感じられるよう、繋がっているようにと考えました。どこにいても、地面から空まで見渡せるのは贅沢。寝室で寝ながら、2階の床のルーバー越しに空が見えるのが最高です」と励さん。

沙織さんも、家事をしながら1階の寝室で寝ているお子さんたちの様子が見えるのが安心なのだとか。

「最初はアクリルを入れる予定ではなかったので、子どもも小さいし、おもちゃとか何かをこぼしたらすべて下にいってしまうのが心配で、スケルトンの床に反対していました。でもアクリルを入れることになったので、全然大丈夫。階段も最初は少し怖かったのですが(笑)、子どももすぐに慣れました」


地元だから叶えられた、建築家の理想の住まい

周りへの音を気にせず、子どもたちが走ったり遊んだりできる一軒家の暮らしは、とても気に入っているという沙織さん。

「手狭になったとき、都内で広い家に引っ越しすることも考えましたが、新築は難しいので、群馬に帰って新築の家を建てるのがいいなと思いました。参考にしたのは、ドイツの建築家ミース・ファン・デル・ローエなどのシンプルな空間事例。マンションのリノベーションより、一軒家の方がやりがいが感じられて。おかげでやりたかったことをやり尽くせた気がします」と励さん。

実は家づくりにも、美容室づくりにも、ほとんど何も要望を出さなかったという沙織さん。使い勝手も満足しているのだそう。

「夫は建築家だし、信頼して委ねていました。それに自分の家を建てるのは一生に一度のこと。だから好きに作った方がいいんじゃないかと思って。子どもが小さいので危険なところがないようにというのは言いましたが、それも全然大丈夫でした。

唯一、使いたいコンロがあったのですがサイズ的に合わなくて。なので、もうすべておまかせしました。設計時にある程度、ここに何を入れるなど計画して、確認しながら作ってくれたので、収納もしやすいです」と沙織さん。

今後は、まだ手付かずの外構に着手したいと話す励さん。敷地内に小屋を建てる予定なのだそう。

「洗面所に合う引き出しがまだ見つからなくて、収納がないので、これからの課題ですね。少しずつ暮らしをアップデートしていくことが、心地よさに繋がっていけたらいいなと思います」

励さんの理想を実現した夢の住まいは、建築の知識を最大限に生かした、家族の環境の変化に対応できる風通しのいい家でした。

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photograph:Mari Yoshioka edit & text : Mayumi Akagi illustration(間取り):Kayo Yamaguchi
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