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:永野芽郁さん「ほっこり優しい初恋の物語に癒やされて♪」/映画『からかい上手の高木さん』インタビュー
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弾けるような笑顔とポジティブな華やかさで、多くの人を魅了する俳優・永野芽郁さん。最新の主演映画は、大人気コミックの実写版映画からかい上手の高木さん』。共演の高橋文哉さんとともに、ピュアなラブストーリーを優しく紡いでいます。作品への思いや撮影のエピソードを聞いてみました。
永野芽郁さん「ほっこり優しい初恋の物語に癒やされて♪」/映画『からかい上手の高木さん』インタビュー
原作の世界観を大切にしながら、“高木さん”の魅力を丁寧に表現
永野芽郁さんの主演映画『からかい上手の高木さん』は、シリーズ累計1200万部を突破し、テレビ版・劇場版としてアニメ化、実写ドラマ化もされた人気コミックが原作。とある島の中学校で隣の席になった女の子・高木さんから何かとからかわれてしまう男の子・西片とのやりとりを柔らかく爽やかに描くストーリーが話題を呼びました。永野さんは以前から本作のファンでもあり、真摯な気持ちで撮影に臨んだと話します。
「原作のコミックは高木さんと西片がとにかくかわいらしくて、ずっとニヤニヤしながら読んでいました。ほんわかした優しい空気感がすごく好きだったので、自分が演じることで壊したくないなと不安を感じてもいました。最初は原作とアニメを意識していたのですが、今泉監督から『それはとても大事なことだけど、永野さんが演じている高木さんを見たいから、もう少し崩してもらって大丈夫です』とおっしゃっていただけて少し肩の力が抜けました」
本作は、離ればなれになった二人の10年の時を描いています。母校への教育実習生として高木さんは再び島へ。そこで、体育教師として奮闘する西片と再会をし、再び“からかい”の日々が動き始めます。永野さんは高木さんの想いを心に宿しながら、“からかい”を丁寧に演じたそうです。
「愛情深い人なので、ただの意地悪ではなく愛のある“からかい”になるように。そして、彼女が笑っていると西片が嬉しい気持ちになるような人であろうと意識しました。西片役の高橋文哉さんをはじめ、キャストのみなさん、ロケ地の小豆島のゆるやかな雰囲気に助けていただきながら、自分なりの“高木さん”をつくることができたのかなと。原作の世界観を大切にしながらも生身の人間が演じるリアルさもうまく混ざりあった、実写ならではの魅力的な作品に仕上がったように思います」

からかわれっぱなしの西片がヒロイン!?
昔から“ちょっかい”や“からかい”は恋心の裏返しといわれるように、本作は初恋の優しくピュアな物語でもあります。高木さんや自分の気持ちに気付いているような、いないような西片の「鈍感だけど優しくて誠実なキャラクターが素敵」と永野さん。
「心のどこかに初恋の思い出があったりすると、二人のからかい、からかわれるという愛情表現を見て胸が熱くなったり、ちょっと懐かしい気持ちになるかもしれませんね。小豆島の風景も素晴らしいですし、見終わった後にはほっこりしたり、一日の疲れが癒やされるはず。忙しく過ごしている方や大人の方にも、ぜひ見ていただけたらと。そして、一番の見どころは、なんといっても西片のかわいらしさでしょうね。高木さんがヒロインと見せかけて、実は西片がヒロインなんです(笑)」
さらに、二人の間に流れる空気感はまさに高木さんと西方そのもの。その秘密は、カメラがまわっていないところでも、“からかい”続けていたことにあるのだとか!?
「実は撮影初日から、高橋さんを結構からかっていたんです。それに応じてくれる姿はもう西片そのものだったので、高木さんと西片の関係性のまんま過ごしてた気がします。実は私って、ボケとツッコミで分けるならツッコミ側なんです。役のイメージと普段のギャップに驚かれることもよくありますね。高橋さんは役が影響していたのか、ボケ側にまわることが多かったので、からかいやすかったのかもしれません。ご本人は『いつもはこうじゃない』っておっしゃっていましたけど(笑)」
迷いの時期を乗り越えて、お芝居が楽しくなった

まっすぐ役や作品と向き合い、俳優という仕事を心から楽しんでいる永野さん。近年は複雑な思いを抱えた役を演じることも多く、ますます表現の幅を広げています。そんな彼女に役と向き合うときに大切にしていることを聞いてみると「自分の心を消さないこと」と一言。
「役だけで一生懸命生きようとすると疲れてしまいますし、私が演じたからこういう表現になったというところを目指しているので、あえて距離感をつくるようにしています。もしかしたら、役に入り込めるのは俳優としてとても素敵なことかもしれませんが、役だけの人生にしないほうが私にはあっているなと感じます。役に引きずられすぎているときには、台本を開かずに全く関係のないことを考えたり、プライベートの予定を立てたりして一旦切り離すようにしています」
俳優としてのキャリアは長く、子役やモデルを経て第一線で活躍し続けてきた彼女。中学生の頃に仕事と本気で向き合おうと決めたものの、ずっと迷いがあったと意外な心のうちを明かします。
「ありがたいことにいろんなお仕事をいただいていたのにブレまくっていて、『私には向いてないんだ』『この仕事を続けていていいのか』と自問自答していた時期がありました。それでもいろんな作品と関わっていくなかで、自分のことだけじゃなくて周りの人たちにも目を向けられるようになったんです。正解のない世界なので、大変な状況でもそれぞれベストを尽くそうとがむしゃらに頑張る姿から刺激をもらいますし、そこに参加できるのは貴重なことだなと。自分のことを大切にしながら、作品全体を俯瞰できるようになりました。視野が開けたおかげで、人に頼ってもいいし、頼られるのも嬉しいことなんだとわかってから、仕事がすごく面白くなりました。お芝居がしたいという気持ちは以前から変わらないのですが、やっと余計なことに気を取られずに、純粋にその楽しさを追求できるところまできたのかもしれません」
作品情報

監督:今泉力哉/原作:山本崇一朗「からかい上手の高木さん」(小学館「ゲッサン少年サンデーコミックス」刊)/出演:永野芽郁、高橋文哉、鈴木仁、平祐奈、前田旺志郎、志田彩良、白鳥玉季、齋藤潤、江口洋介/配給:東宝/5月31日(金)より全国ロードショー
Profile

[衣装クレジット]
photograph: Akiko Sameshima styling: Miho Okabe hair & make-up: Eriko Ishida text: Harumi Yasuda
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