CULTURE

中村倫也さんがたくらむ、憧れの人への恩返しとは?「転ばぬ先の杖を、そっと置いていってくれる人」 中村倫也さんがたくらむ、憧れの人への恩返しとは?「転ばぬ先の杖を、そっと置いていってくれる人」

お前は、大丈夫。
“親父”のくれた言葉を頼りに

舞台で初共演したのは、中村さんが22歳の時(2009年上演『バンデラスと憂鬱な珈琲』)。当時、俳優としての先行きに迷いや不安を感じていた中村さんにとって、舞台の後の食事の場で堤さんからかけられた「お前は、焦らなくて大丈夫だから」という言葉が大きな支えになったといいます。

「その後も、仕事をご一緒したり、舞台を見に行ったり見に来てくれたり。直接的ではないけれど、何となく気にかけてくれているんだなというのが常に伝わっていた。堤さんは僕にとって、やや放任ぎみの“親父”のような存在なんです」

そんな二人の関係を表す、あるエピソードがあります。
「僕がずっと舞台上で怒鳴り散らしている作品に出演していた時、見に来てくれた堤さんと公演の後に焼鳥屋で食事をしたんです。ひととおり食べて、そろそろ帰ろうかというタイミングになったんですが、なぜか堤さんが僕用に焼おにぎりを追加注文している。もう十分食べましたよと言ったら、『お前は今、食うことが仕事だ!』って。体力つけとけよ、ってことだったんでしょうね。そんなふうにそっと転ばぬ先の杖を置いていってくれる人だと……僕が勝手にそう受け取っているだけかもしれませんが」

次のページ肩の力を抜いて、 たゆたうように二人でいたい

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