「家事をやらなきゃ……」という思いが強いと、かえっておっくうになって後まわしになりがち。でも、生活スタイルに合った工夫で、家事はぐっと省力化できます。ミニマムに暮らす、尾崎友吏子さんは忙しい毎日のなかで暮らしを整えるため、家族にも家事を任せて、家事のパターン化を徹底しています。そのテクニックをここで伝授いただきます。
家族に任せる仕組み作りで
自分の家事負担を軽減
不要なものを減らす“整理”が好き、という尾崎さん。3人の男の子を持ち、外で働きながら暮らしを整えるために、家族にも家事を任せ、パターン化を徹底しています。
たとえば、洗濯物は、干すときから家族別に分け、乾いたら共通のクローゼット内の一時置き場へ。そこで家族別に配置します。
「おのおので収納スペースに運べるようにします。家族のレベルに合わせて、できるだけ簡単な仕組みをつくってあげるといいですよ」。
ミニマムな暮らしは、ものだけでなく、行為も減らす仕組みを考えることが大切なのです。
家族みんなで実践する、
家事テクニック
<テクニック1>
脱いだものは各自で
種類別に分けてもらう
洗濯機の前には“白もの”と“色・柄もの”に分けてもらうための収納袋を吊るしています。洗濯時に選別する手間が省け効率もアップ。また、家の中心でもある、洗濯機の横には掃除機を配置。協力を得るためには、家族の目に入りやすく、すぐに使える場所に置くことが重要。
<テクニック2>
脱衣所に下着類をまとめておく
お風呂場の目の前に設置した籐の引き出しには、家族の下着類やタオル、石鹸などの消耗品を収納。入浴が終わった後に必要なものをまとめたうえに、足ふきマットをかける場所も下に設け、使った後は各自で干してもらいます。
<テクニック3>
子どもたちが手伝いやすい
レイアウトにする
次男には、毎晩「計量して、お米をとぐ」という一連のセットを任せています。シンクの上に計量カップと本人が楽しくお米がとげるという、ミニ泡だて器を吊るして使いやすく。朝のごはん炊きは、ご主人が当番なので、次男が忘れたら、注意もしてくれるとか。
<テクニック4>
朝食は各自で用意する
朝ごはんのおかずになる、常備菜はいつも4品ほどをふりかけ類と一緒にトレーに載せて冷蔵庫に。トレーごと食卓に出せば、各自で取り分けて食べてくれるそう。この日の常備菜は、昆布の佃煮と梅干し、高菜の炒めたものと蕪の梅酢漬け。
尾崎さん流・3つのマイルール
<ルール1>どんな家事が
あるのかを把握する
「どんな家事があるのかを一度書き出して見直すと気持ちも整理されます。また、それぞれの所要時間を把握することで『5分あるからあれができる』と、取り掛かりの心構えも軽くなりましたね。子どもたちには、できそうな家事の候補を挙げて選んでもらいました」
<ルール2>
苦手なことは家族に任せる
「私は朝起きるのが苦手なので、子どもが増え、家事の量にも限界を感じたある日『もう私、朝は起きられない!』と、夫に伝えたことをきっかけに協力してくれるように。朝、おみそを溶き入れるのと、ごはんを炊くのは夫が担当で、朝食トレーさえ準備すれば、各自で食べてくれる仕組みに」
<ルール3>
わかりやすいレイアウトにする
「意識して実践している、ものを減らす〝整理〟と、決まった場所に戻す〝片づけ〟。掃除が苦手だからこそ、このふたつを徹底し、家族にもわかりやすく共有できるように、レイアウトしています。しまう場所を決めるだけでなく、調味料や書類など、細かなものにはラべリングも」
教えてくれた
尾崎友吏子さん profile
photograph:Jun Fujiwara,Hiroshi Matsui,Noriko Yoshimura text:Ema Tanaka,Azusa Shimokawa,Rie Suzuki web edit:Riho Abe
リンネル2018年2月号より
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