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:「世界サンタ会議」とともに楽しむ、デンマーク・オールボーの街歩き&観光スポットおすすめ10選 【後編】
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2025年7月、デンマーク北部の街・オールボーで「世界サンタクロース会議」が開催されました。1957年に始まったこの歴史あるイベントは、世界各地のサンタさんやミセスサンタさんが一堂に集い、交流する特別な集いです。
今回は、サンタクロースの世界を撮影することをライフワークとしている写真家・角田明子さんが現地からレポート。夏の青空の下、世界中のサンタさんたちが笑顔で集い、やさしさと喜びを分かち合う光景をお届けします。
こちらの後編では、会議の期間中にサンタさんたちと訪れた、オールボーの街歩き&おすすめスポットをご紹介いただきます。
サンタ会議をレポートしてくれるのは…
フォトグラファー・角田明子さん

「穏やかでやさしい時間と希望の光」をテーマに広告、雑誌などさまざまな分野で幅広く活動中。サンタの世界に魅了され、サンタクロースたちの撮影をライフワークにしている。Instagram(@akiko_tsunoda)では、サンタクロースの愛らしい写真を定期的に更新中!
オールボー周辺のおすすめ観光スポット

サンタ会議の期間中、サンタさんたちはオールボーの街を楽しんだり、ヴィンテージカーやバスに乗って周辺を巡り、子どもたちや地元の人たちと触れ合います。
(実は、トナカイのソリに乗れるのはクリスマスイブだけ。普段は私たちと同じように、マイカーや公共交通機関で移動しているんですよ)
私も“プレス ニッセ”としてカメラを携え、サンタさんたちと一緒に北ユトランドの魅力を体験しました。
ここからは、オールボー周辺でおすすめの10つの観光スポットとともにレポートしていきます。
SPOT
1
オールボー旧市街

サンタ会議の舞台でもあるオールボーの旧市街には、赤い屋根やカラフルな壁が並ぶかわいらしい街並みが広がります。
ブドルフィ大聖堂やガメルトーヴ広場など、歴史を感じるスポットが点在する旧市街。ちなみにガメルトーヴ広場では、毎年クリスマスマーケットが開催されています。
サンタさんが歩くだけで、街全体がまるで絵本のページのように輝きます。

オールボーのシンボルでもあるゴシック様式の建物が美しい、ブドルフィ大聖堂を背景に、お散歩している日本の公認サンタクロース・パラダイス山元さん
SPOT
2
オールボーの壁画


市内には80を超える壁画が描かれており、まるで街全体が野外博物館のようです。
サンタ会議の合間には、仲良しのサンタさんたちと一緒に壁画を巡るウォーキングツアーにも参加しました。

SPOT
3
ヴェストレ フィヨルドパーク
(Vestre Fjordpark)

市街地近くにある、自然豊かな公園「ヴェストレ フィヨルドパーク」。ここでは、水辺のアクティビティや野外遊具が楽しめます。
曇り空でも、サンタさんたちの笑顔は太陽のように明るく、私たちも水遊びをしながら楽しい時間を過ごしました。

思ったより水温が冷たかったようで、びっくりしているサンタさん
SPOT
4
オールボー国防博物館
(Aalborg Defence and Garrison Museum)

かつての水上機格納庫を利用した「オールボー国防博物館」。
戦闘機や軍用車両がずらりと並び、デンマーク空軍の歴史や街が駐屯地として歩んできた軌跡を知ることができます。


サンタさんのソリよりは少し遅いけれど、どの展示も当時の人々の努力と誇りを感じさせるものでした。

コペンハーゲンのお城にもあるとんがり屋根の小さな衛兵小屋の前で、サンタさんも敬礼!
SPOT
5
スプリゲラン 海事体験センター
(Springeren – Maritimt Oplevelsescenter)

「スプリゲラン 海事体験センター」は、本物の潜水艦をはじめ、船や海にまつわる展示を通して、“デンマークの海軍史”を学べる博物館です。


デンマーク海軍で実際に使われていた潜水艦「Springeren(スプリゲラン)」の内部では、サンタさんとの写真撮影会も開かれました。


狭い潜水艦の通路もサンタさんは臆することもなく身軽に移動して展示を楽しんでいましたよ。さすが!
SPOT
6
オールボー ストリートフード
(Aalborg Streetfood)

港町スカデハウン地区にある、元家具工場をリノベーションしたお洒落なフードマーケット。
世界各地の料理を楽しめる屋台が並び、屋内外の席からはリムフィヨルド港の景色を眺めながら食事ができます。

テラスでは、休憩中のサンタさんや、子どもの頃から撮影しているニッセとおしゃべりしながら、のんびりとしたランチタイムを過ごしました。
SPOT
7
グレーネン
(Grenen)

北海とバルト海が交わるデンマーク最北端の岬、グレーネン。
ユトランド半島の先端にある細長い砂州で、北海のスカゲラック海と、バルト海へつながるカテガット海の波がぶつかり合う、世界でも珍しい場所です。


駐車場から大きなトラクターに乗って白い砂浜へ向かいます
澄んだ青の海と空に、サンタさんの赤がくっきりと映えて、コントラストが鮮やかです。

トナカイのソリはお休み中なので、帰りのトラクターもみんなと同じように並んで順番待ち
みんなで雄大な景色を眺めたり、浜辺の散歩を楽しみました。
SPOT
8
スケーエン
(Skagen)


スケーエン派といわれる芸術家たちにゆかりのある港町、スケーエン。
黄色い壁と赤い屋根の家々に光が降り注ぎ、町全体が明るく輝いています。

ランチ後は、サンタさんのパレードが始まります。地元の人や観光客も大喜び!
噴水広場では、みんなでクリスマスソングを歌い、手を繋いで回りました。

SPOT
9
オールボー動物園
(Aalborg Zoo)

「オールボー動物園」は、市街地からアクセスしやすく、世界各地の動物たちを間近に感じられる、自然と教育を大切にする大型動物園。
サンタさんと仲良しのトナカイやシロクマを探したり、子どもたちとボディペイントやゲームを楽しむサンタさんの姿も見られました。

シロクマを発見したサンタさん

こちらはボディペイントコーナー。女の子はこのあと、ペイントされた腕を誇らしげに見せてくれました

「mouse」と呼ばれるデンマークのクリスマスゲームをミセスサンタさんと遊ぶ子どもたち
ステージ会場ではサンタさんのショーも行われ、笑顔があふれました。

ショーでは、デンマークの有名なクリスマスソングに合わせたダンスやサンタさんのお話などで大盛り上がり!
そしてそのまま会議も進み、「クリスマスイブの日をいつにするか?」というテーマで、観客も交えた投票が行われました。
候補日は、アメリカと同じ12月24日、スペインや南欧諸国と同じ1月6日。聖ニコラスの日である12月6日。オランダではこの日も祝われますが、最も多くの票を集めたのは12月24日でした。


さまざまな国のサンタさんの紹介コーナー
次に、お粥に入れるバターの大きさについて投票が行われました。
最後は、クリスマスツリーの色を決める投票。赤やピンク、雪のように白いもの、虹色などさまざまな意見が出ましたが、最終的に選ばれたのは緑のツリーでした。

サンタ会議のなかでも、特に温かいひとときだったと思います。
SPOT
10
フリーマーケット
最後に番外編として、サンタ会議の期間中に立ち寄ったフリーマーケットについてご紹介します。

オールボーへと向かうドライブの途中、サンタさんが「あっ、あそこにあるよ」と、道路脇の小さなデンマーク国旗や「Loppe」「Lopper」(フリーマーケットの略)の看板を次々と見つけて教えてくれました。


国旗が風にはためく場所は、まるで宝物の隠し場所のようで、思わず立ち寄りたくなります。
「これはガレージセールや、野菜や果物の無人販売所の目印なんだよ」とサンタさんが教えてくれたおかげで、私もすぐに見分けられるようになりました。

立ち寄ったフリーマーケットやリサイクルショップの多くには、季節を問わずクリスマス飾りのコーナーがあります。
棚いっぱいに並ぶオーナメントやサンタさん、ニッセの人形、手作りの飾りは、どれも誰かの日々をそっと彩ってきたもの。眺めているだけでもワクワクします。
デンマークでは、クリスマス飾りがただの季節のアイテムではなく、暮らしに深く溶け込んでいるのだと実感しました。
特別な日を大切に思う気持ちが、日常のなかで息づいている。その姿がとても素敵でした。

こうして、オールボーでの夏のサンタ会議は、人々の笑顔とサンタスピリットに包まれて幕を閉じました。
サンタさんの物語は、まだまだ続きます。次回の連載もどうぞお楽しみに。


photograph & text:Akiko Tsunoda edit:Riho Abe Special Thanks:グリーンランド国際サンタクロース協会、Dansk Julemands Laug、The Santa Family
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
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