白、黒、ネイビー。シンプルなデザインが放つ、服の力。着る人、杉咲花さんがその魅力を引き出してくれました。
この冬は白、黒、ネイビーを着る。
ベスト¥33,000、スカート¥30,800、ハイネックカットソー¥11,000/すべてグラフペーパー(グラフペーパー)、カフス¥63,800/エンド(ギャラリー・オブ・オーセンティック)、ブーツ¥25,300/アグ®(デッカーズジャパン)
バスクニット¥26,400/マリン フランセーズ(マリン フランセーズ代官山店)、シャツ¥46,200/トゥジュー(トゥジュー 代官山ストア)、パンツ¥20,900/キコ(キコ)、リング¥22,000/エンド(ギャラリー・オブ・オーセンティック)、ソックス¥3,520/パンセレラ(真下商事)、ブーツ¥74,800/パラブーツ(パラブーツ青山店)
ワンピース¥75,900/トゥジュー(トゥジュー 代官山ストア)、リング¥22,000/エンド(ギャラリー・オブ・オーセンティック)、ソックス¥3,520/パンセレラ(真下商事)、サンダル¥52,800/フットワークス(フットワークス)
「自分にとって大切な瞬間を、しっかりと見つめていたい」
今年の冬は、ジャケットが気になっています
くるくると表情とポーズを変えながら、エッジの効いた着こなしを「とってもワクワクしました」と楽しんでくれた杉咲花さん。
「シンプルだけど凜とした美しさがあったり、どこかにユーモアがあったり。特に好きだったのが、シャツにニットを重ねて、バルーンっぽい形のパンツを合わせたコーディネート。髪をショートにしたので、衿の高くなったシャツとの相性が、いい気がしてうれしかったです。首がすっきり出るようになったので、衿元が印象的なアイテムやタートルネックのニットも気になっています」
さらに、今シーズンで杉咲さんが気になっているのが、ジャケットを主役にしたスタイル。
「最近、黒のジャケットを2着買いました。普段はモノトーンが多いのですが、今年は色のあるものも着てみたくて。ジャケットに興味を持ったきっかけは、丈が太ももまであるジャケットにパンツを合わせたスタイルをある撮影で着たこと。それまで、あまりパンツははいていなかったのですが、着てみたらとても今の気分に合っていて。私服でも着てみたいな、と思うようになりました」
長く使えるものを暮らしに取り入れたい
リンネル1月号の「暮らしの道具大賞」にちなんで、愛用している日用品についてたずねてみると、杉咲さんは「最近、これを買ったんです」と、「H」のイニシャルが入った黒の水筒を見せてくれました。
「なるべく使い捨てをせず、長く使えるものを暮らしに取り入れていきたいと思っていて。いくつか水筒をそろえて、その日の気分に合わせて仕事に持っていくようになりました。中身も日によってさまざまですが、今日は黒豆茶。好きなデザインのものが側にあるだけで、気持ちも落ち着きますよね」
出演中のドラマは
観た後はきっと、温かな気持ちになれるはず
おうち時間が増えたことをきっかけに、自宅ではウォーキングマシンも導入するように。
「最初は音楽やラジオを聞きながら歩いていたのですが、景色が変わらないことに飽きてしまって。時間を見つけて、ドラマや映画を観ながら歩いています。今までは、自分が作品に入っているときはあまり他の物語を観る気分になれなかったのですが、歩きながらなら、リフレッシュにもなっていいなと。やってみると楽しくて、自分はやっぱり映画やドラマが好きなんだな、とあらためて感じています」
出演中のドラマ「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜」で演じているのは、“色がうっすらわかる”程度の弱視で、外出時には白杖が必要な主人公のユキコ。彼女にひと目ぼれしたヤンキーの森生とのピュアな恋物語が、ときにほほえましく、ときに感動的に描かれます。
「ユキコは、森生に対してはツンデレなところがあってぶっきらぼうに振る舞うこともあるけれど、実はとてもかわいらしい一面もあって。そのギャップにキュンときてしまうんですよね。クスッと笑えたり、キュンとするような描写がある一方で、それぞれの登場人物が自分と向き合う姿に『普通ってなんだろう?』とあらためて考えさせられます」
間もなくドラマはクライマックスを迎えますが、「観た後はきっと、温かな気持ちになれるドラマになっていると思います」と杉咲さん。
「疲れた日や上手くいかなかった日も、このドラマを観れば、ちょっと心が軽くなったり、明日もがんばろうと思える。そんな作品になるよう、残りの撮影もがんばっていきたいです」
朝ドラへの出演が大きな転機に
2020年から21年にかけて朝ドラ「おちょやん」へ出演したことも、杉咲さんにとっての転機に。
「もともとは、とても〝気にしい〞なタイプなのですが、朝ドラを経験させてもらってからは、本当に必要なものや、優先すべきことが以前よりは明確になってきた気がします。作品づくりをしていると、思うような形で届けることができなくて、反省したり、悔しい思いをすることもあるんですよね。でも、その過程で自分たちが素晴らしい時間を過ごせたことは、何があっても信じていい。もちろん、まわりの意見に耳を傾けることを忘れてしまうのはよくないと思いますが、その瞬間に感じたものが、自分にとっては大切なものだから、しっかり見つめていたいな、と思えるようになりました」
朝ドラ、映画、放送中の連続ドラマ… と忙しかった2021年は、杉咲さんにとって「反省と学びの多い年だった」と振り返ります。
「作品によって現場の雰囲気はまったく違うんですよね。そこで自分がどうやって過ごすのか、常に自分との戦いだった気がします。慌ただしさで心の余裕がなくなってしまった時期もありましたが、そんなときこそ、部屋の片付けをしたり、ごはんをつくったり、日常生活を大事にすることでバランスを保っていました。来年もとても楽しみなお仕事が控えているので、その日までに、どんな準備ができるのか、今からワクワクしています。今は友だちと会ったり、ごはんを食べに行ったりすることが難しいけれど、早くそんな日が戻ってくることを夢見ながら、来年も健やかに進んでいきたいです」
杉咲 花さん主演ドラマ
「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」
うおやま氏作のコミック『ヤンキー君と白杖ガール』をドラマ化。光と色がぼんやりわかる程度の弱視の盲学校生・ユキコ(杉咲 花)は、ある日ヤンキーの黒川森生(杉野遥亮)と出会う。少しずつ惹かれ合っていく二人の恋の行方は…!?
お話を伺ったのは……杉咲 花さん
PROFILE
すぎさき・はな/1997年生まれ、東京都出身。2013年のドラマ「夜行観覧車」で注目を集める。2016年の映画『湯を沸かすほどの熱い愛』では、第40回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞など多くの賞を受賞。主な出演作にドラマ「花のち晴れ〜花男 Next Season〜」「とと姉ちゃん」「いだてん〜東京オリムピック噺〜」、映画『青くて痛くて脆い』など。2020年度後期のNHK連続テレビ小説「おちょやん」のヒロインを務めた。出演映画『99.9―刑事専門弁護士―THE MOVIE』が12月30日に公開予定。
photograph:Mie Morimoto styling:Miwako Tanaka hair & make-up:Mai Ozawa (mod’s hair) text:Hanae Kudo web edit:Masako Serizawa
※写真・文章の無断転載はご遠慮ください
リンネル2022年1月号より
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2025年1月号
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2024年11月20日(水)発売 ※一部の地域では発売日が異なります