自分にとって心地よく、社会のためにもなるソーシャルグッドな取り組み。暮らしの一部をソーシャルグッドに変える知恵を集めました。今回は、保護猫活動について。湘南で3匹の猫と暮らす小禄広海さんにお聞きした、保護猫との共同生活をご紹介します。
1.あくまで自然体。
生活の一部として預かりボランティアを
日本で1年間に殺処分される猫は約2万7000匹(2020年度調べ)。毎日約70匹の猫が殺されています。純粋な動物の命を人間の都合で左右することは健全な社会にあってはならないこと。猫は大好きだけどどう助けたらいいだろうと思っている人は多いはず。
静かな海辺のまちに暮らす小禄広海さんは、おうちで猫の保護活動を行っています。生まれたての子猫には昼夜問わずミルクを与え、病気の猫は毎日病院へ連れていくことも厭いません。「猫のお世話を苦しいと思ったことは一度もありません。むしろわたしがいろいろもらっている気がします。猫は癒やしでしかないから」
あくまで自然体、生活の一部として保護猫ボランティアを行っている彼女の姿が印象的。彼女が猫と対等に暮らしているエピソードは食器ひとつにも表れます。「北欧のアンティークの器が昔から好きなのですが、実際に食卓で使うとなると無地でシンプルなものが多くなります。でもかわいいから棚の中にしまい込むのはもったいないので、猫の器にしておけば毎日視界に入り気分もあがります」
保護猫の抜本的な問題を伺うと「問題なのは猫ではなく人間。モラルのない接し方で不幸になる猫が後をたちません。『多頭飼育崩壊』や遺棄、飼い主の高齢化などで路頭に迷う猫がたくさんいます」。困っている生き物に手をさしのべることが当たり前になったら、猫も人も住み心地のよい世界になる気がしませんか?
2.わたしもできる保護猫活動を探そう
保護猫活動は多岐にわたります。保護猫ボランティア、猫を自ら飼うことなど命を預かることにハードルを感じる人は「猫カフェに遊びに行く」「寄付をする」でも充分、保護猫の助けになります。じぶんのライフスタイルと照らし合わせてお手伝いしていくことが長続きの秘訣。広海さんおすすめの2つのサイトで「できること」を探してみて。
● NPO法人「ねこけん」
https://ameblo.jp/naoofjapan/
● リトルキャッツ
https://www.littlecats.jp/
3.飼う→買う で応援する
わたしたちに癒やしを与えてくれる動物たち。飼わずとも「買う」ことで支援できる活動を紹介します。
お買い物をして保護猫活動を支援
高原にある廃校を再利用した保護猫施設「ティアハイム小学校」では、お買い物をして保護猫活動を支援することができる。
●ティアハイム小学校
https://tierheim-ps.jp
ファシリティドッグの
写真集を買って活動を応援する
医療チームの一員として働けるように専門的な訓練を受けた犬をファシリティドッグといいます。入院している子どもたちはファシリティドッグと多くの時間を過ごすことが励みに。
● シャイン・オン! キッズ
https://ja.sokids.org/
photograph:Shinichiro Oroku text:Asai Asami(Kokohore Japan Inc.) web edit:Riho Abe
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