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【北欧に学ぶ】学生にも母親にもやさしい フィンランドのストレスフリーな生活 テキスタイルデザイナー 星 佐和子さん 【北欧に学ぶ】学生にも母親にもやさしい フィンランドのストレスフリーな生活 テキスタイルデザイナー 星 佐和子さん

実際に北欧に暮らしている、暮らした経験がある人たちは、どんな価値観を持っているのでしょう? その生活から、自分らしく無理なく生きるため、私たちにも真似できそうなことを教えてもらいました。フィンランドに拠点を移し、テキスタイルデザイナーとして活躍する星 佐和子さんにお話を伺いました。

目次
【北欧に学ぶ】学生にも母親にもやさしい フィンランドのストレスフリーな生活
  1. 人生を充実させるために整えられたフィンランドの環境
  2. 星さんから学んだ生き方のヒント
  3. 教えていただいたのは……星 佐和子さん

人生を充実させるために整えられたフィンランドの環境

学生時代からフィンランドに暮らし、在住13年になる星さん。まず驚いたのは、学生のための手当が充実していることだったそう。

「当時はどの国籍でも学費無料(現在はEU圏外の人は有料)、交通費は半額のほか、美術館も割引になりました。だから長く学生をする人も多く、同級生のほとんどが30歳前後。1回働いてまた学生になったり、子どもを連れて通学している人も多かったです」

人生を充実させるために、学ぶことに対してすごく意欲があるというフィンランドの人々。働く人のためのカルチャーセンターの講座は安く受講でき、資格を取ることができるから、いつからでも新しいことに挑戦できるのだとか。

また出産後は、子育てに関してまったくストレスがないと実感しているという星さん。

「フィンランドではネウボラという制度があって、同じ保健師さんに子どもをずっと診てもらえるんです。そこに行きさえすれば、年齢に合わせて予防接種の管理もしてくれますし、お母さんへの負担がかなり少ないです。ストレスがないことは、生活の充実にもつながっていて、余った時間を好きなように使えます。子どもに余裕を持って接することもできるし、自分のキャリアも充実させられる、好循環が生まれます」

ただ冬が長く、暗くて寒いことだけはまだ慣れないのだそう。「厳しい気候がストレスだから、ストレスをためない生活が大前提。いかに無理なく過ごせるかを考えて暮らしていると思います」

ヘルシンキでも少し歩けば森があり、きのこ狩りやベリー摘みを楽しんでいるそう。

テキスタイルと雑貨のブランド「arkietti」をスタート。次に学びたいのはタペストリー織り。

二人の息子さんと星さん。冬は-15℃ まで外遊びができます。

星さんから学んだ生き方のヒント

1.できる限り無理なく、ストレスなく

まず始めたいのはできる限り、自分の生活からストレスをなくすこと。自分と向き合い、何をストレスに感じているかを理解し、解決する方法を探りたいと思います。

 

2.自分の意見を大切にする

人生のレールのようなものがない代わりに、自分で考えて行動しないと、置いていかれるというフィンランド。自覚して行動することをクセづけることが大切なんですね。

 

3.何歳になっても学び直せる

年齢という概念があまりなく、学生の年齢層が高いということに驚き。何か新しいことを学びたいと思ったら、挑戦することも人生の充実につながりそうです。

教えていただいたのは……星 佐和子さん

PROFILE
ヘルシンキ在住。2008年武蔵野美術大学卒業後、フィンランドに拠点を移し、Aalto大学の修士号を取得。その後、マリメッコへのデザイン提供など、フリーランスとして活動。ライフスタイルブランド「arkietti (アルキエッティ)」も主宰。http://www.sawakohoshi.com Instagram:@sawako_hoshi

text:Mayumi Akagi cooperation:Embassy of Finland web edit & text:Masako Serizawa
リンネル2021年12月号より
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