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将来の夢がなくてもいいと言ってくれる絵本を作りたい
最後に、リンネル読者や子どもたちに伝えたいことをお聞きしました。
「そもそも伝えたいことがなくても生きていける、というのが大事なメッセージだと思うんです。自分から何か発信しなきゃダメとか、自分の意見を持っていないといけないとか、自分の立ち位置を子どもの頃から求められる時代になってきているなと感じます。“まだわからないです、まだ決めていないです”とちゃんと言う勇気が必要だし大事。意見なんてコロコロ変わっていいんだよ、人間ってそもそもそんなに丈夫なものじゃないんだよ、ぶれ続けるものだよということを、もっと共通認識として形にするためにはどうしたらいいかということをよく考えます」
「子どもの頃、自分の夢がちゃんとない、自分の意見がないことがすごくコンプレックスで、周りの友達が夢に向かって一生懸命頑張っている姿を見るにつけ、自分ができていないことにすごく焦りを感じていました。何で先生や親は将来の夢ばかり聞いてくるんだろうと嫌だったのですが、大人になってからそれは大人側の事情なんだとわかってきたし、そもそも本当のことを言う必要はないんだなって気づいた。夢に向かって努力して栄光をつかみ取る方が美しく見えるだろうし、あるに越したことはないけど、ない人にはない人なりの面白いストーリーがあって、そういう世の中には流通していない側の物語を増やす人がいてもいいのかなと思うんです。夢がないからって別に不幸せではないよねと言ってくれる本を僕はほしかったので、そういう立ち位置で、自分は自分のために本を作りたいなと思っています」
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