CULTURE

原嘉孝さん・いとうあさこさん舞台インタビュー「千秋楽にはふたりで号泣するかも(笑)」 原嘉孝さん・いとうあさこさん舞台インタビュー「千秋楽にはふたりで号泣するかも(笑)」

下北沢の街が、僕の演劇人生の始まり(原さん)

——原さんはtimelesz、いとうさんは山田ジャパン、どちらも「チームに属する」という点では同じですが、おふたりにとって「チーム」の魅力とは?

 僕は基本的に、群れるのが好きなんですよ。習っていたスポーツもドッジボール、サッカー、バレーボールのようなチームスポーツ。事務所に入ってからもグループでデビューすることを大前提に15年間やってきたので、誰かと切磋琢磨しながら、喜んだりケンカしたり……。そういう時間を分かち合いたい。それを特に実感するのはライブですね。やっぱりアイドルといえばライブですから。全員でライブを乗り越えるまでは、8人がまだグループになりきれていないように感じていたけど、お客さまの前で汗をかきながら2時間やりきるという経験を通じて、強い絆が生まれた気がします。

いとう 私はバラエティ番組では基本的にひとりだけど、山田ジャパンでは、みんなで笑いを紡いでいくところがしびれますよね。18年前に劇団を立ち上げたときは毎公演後に飲みに行って、「あそこ滑ったな」「何が違ったんだ」「いや、明日もう一回かけてみよう」とか話し合って。そうやってみんなでゴールを決めるのはやっぱりひとりじゃできないことだから、めちゃくちゃ気持ちいいです。

——今回、公演を行うのは下北沢の本多劇場です。下北沢の街についての思い入れを聞かせてください。

いとう 山田ジャパンの旗揚げ公演は、本多劇場の隣にある「小劇場 楽園」っていう地下の劇場だったんですよ。そのときに、「いつかここに立てるかねえ」と話していたのが本多劇場。実は2022年に1回立ったんですけど、当時はコロナ禍で客席も1席ごとにあけていたので、まだ完成形を見ていないんです。満席の劇場を見るのは今回が初めてだから、どんな気持ちになるんだろうと。それが今から震えるぐらい嬉しいです。

 僕が演劇の仕事を始めたときは、まだ仕事が多くもなかったので、お金がなかったんです。でも舞台の勉強がしたくて、3000円くらいで当日券が買える小さな劇場をメモ帳片手に回って。

いとう 何をメモするの?

 「このペットボトルの飲み方がよかった」みたいな役者の動きとか、違和感があったら「なんで違和感を覚えたんだろう」とか。ノールックでその場で殴り書きして、終演後に見直して。それが僕の演劇の始まりかも。本多劇場は3000円じゃ見られないから当時は行けなかったけど、どの先輩からも「やっぱり本多って特別だよね」と聞くので、僕も本多劇場への思いが募っていきました。しかも僕、下北に5年くらい住んでたんですよ。“夢を追う人が集まる街”みたいな憧れもあって。

いとう わかる! もう千秋楽には私たち、ふたりでおいおい泣いてるんじゃないかな(笑)。

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