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:東京・入谷の喫茶店「喫茶トロント」のハンバーグピラフ:空想喫茶トラノコクさんのあの店この店、喫茶訪問日記 #10
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いつも素敵な喫茶店やカフェへアンテナを張り巡らせている空想喫茶トラノコクさんが、気になるあの店この店を巡る連載。
10回目は、東京・入谷の「喫茶トロント」。バター香るピラフにジューシーなハンバーグがのった「ハンバーグピラフ」は、ぜひ一度食べてみたい逸品。名物プリンもお見逃しなく!
空想喫茶トラノコクさん

「こんな居場所があったらいいな」という会話から生まれた架空の喫茶店。SNSで素敵な喫茶店の紹介や、喫茶店レシピの発信を行う。著書『至福のチーズケーキ本』(エムディエヌコーポレーション)が発売中。

入谷の喫茶店「喫茶トロント」

入谷交差点近くの通りに、変わらぬ姿で人々を迎えてきた喫茶店がある。
昭和40年創業の「喫茶トロント」。
shop information
東京都台東区入谷1-6-16 松田ビル 1F
TEL:03-3876-0680
営業時間:月〜金 10:00~20:00、土 10:00~18:00
日:定休日
世代も目的も違う人たちが、
自然と同じ時間を過ごしている喫茶店
長い時間をこの街とともに過ごしてきた店だが、扉を開けると、そこには今の空気も自然に流れ込んでいる。

カウンターでは、アメリカーノを注文し、ノートパソコンを広げる客。
テーブル席では、若い三人組がメニューを囲みながら談笑している。
その隣では、年配の男性ふたりが、この街の変わりようについて静かに言葉を交わしている。

「俺らの行ける喫茶店、近くじゃもうここくらいだな」
ぼそりと漏れたその一言には、嘆きよりも、長く通ってきた者だけが持つ実感がにじんでいた。
それでも店内の空気が重くならないのは、店員さんの気さくな応対が、常に場をやわらかく照らしているからだろう。

注文を取る声、カップの触れ合う音、あちこちから聞こえる小さな会話。
席ごとに違う時間が流れながら、不思議とひとつの喫茶の風景としてまとまっている。

この店の空気と一緒に
味わいたい特製ピラフ
「トロント特製ピラフ ミニハンバーグのせ」を注文。
ピラフの上にのせられた肉厚のハンバーグには、たっぷりのデミグラスソース。
スプーンを入れると、しっかりとした肉の弾力が伝わる。

ピラフは、チーズのようなコクと塩味が効き、デミグラスの深みとよく合う。
とても満足感のある一皿だ。



プリンとホイッププリンの2種類を注文できる。
食後に頼みたいのが、トロントの名物プリン。
器を覆うほどこんもりとのせられたホイップクリームは、初めて見ると少し驚くほど。
中のプリンはほんのり硬めで、香ばしいカラメルと卵の風味を感じるやさしい甘さ。
スプーンを進めるほどに、見た目のインパクトよりも素直なおいしさが印象に残る。

若い人も、長年通う常連さんも、それぞれの過ごし方で同じ空間に身を置く。
新しさと懐かしさが無理なく混ざり合い、誰かに合わせる必要もない。
だからいい。
特別なことは起きなくても、ここにいる時間が心地いい。
そんな感覚を提供してくれるお店だ。

特製ピラフとプリンで大満足な日でした!

クリエイター・
空想喫茶トラノコクさん

「こんな居場所があったらいいな」という会話から生まれた架空の喫茶店。SNSで素敵な喫茶店の紹介や、喫茶店レシピの発信を行う。著書『至福のチーズケーキ本』(エムディエヌコーポレーション)が発売中。
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photograph & illustration & text : toranocoku
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特製ピラフを食べながら、トロントの空気をゆっくり味わってきました!