少しずつ積み重ねていくことで、体も心も健やかになれるだけでなく自分を好きになれるのが漢方養生。 漢方養生とは春夏秋冬、朝昼晩、自然に沿った暮らしをすること。 山梨県で鍼灸院を営む夫婦のユニット、moxies(モクシーズ)さんに教えてもらいました。 毎日更新しますので、琴線に触れるものがあれば実践をしてみてくださいね。
6月2日
感情と不調と季節はつながっている
昨日、6月1日の投稿でもさまざまな感情を5つにわけた五行論(東洋医学の基礎哲学)に当てはめられることをお話ししました。
添付の五行色体表を今日も読み解いていきましょう。
私たちは地球に生きているので、季節の変化が体や心に影響を及ぼすことは想像しやすいかと思います。
それが東洋医学上で、季節と感情は関係性があると五行論で説明されています。
五行式体表をご覧ください。
◎春は“怒”
生命が外に向かって伸び始める季節で、感情も外に向かい、たかぶりやすくなります。
◎梅雨は“思”
ジメジメと息苦しい梅雨の季節は心も鬱々と思い悩みやすくなります。
◎夏は“喜”
自然や生命がそのエネルギーを最も外へと発散するのが夏。感情は喜びが配当されています。
◎秋は、“憂”
なんとなく切なく、もの悲しい気持ちになりやすいとき。
◎冬は、“恐”。
一年で一番寒く、薄暗くて恐れを感じやすい季節です。
五行色体表で同じ縦のラインにあるもの同士には関連があると東洋医学では考えます。
たとえば、些細なことで思い悩みやすく、梅雨時期にさらにひどくなるようなら、胃腸が弱っているサインかもしれません。
胃腸が弱っていると、季節特有の"湿"を体外に排出するのがうまくいかなくなってしまうので、むくみやすくなったり、だるさ、頭痛になる可能性があります。
胃腸の働きを助けるためには、冷やさないことが鉄則です。
まだまだ冷え込む事もあるこの季節、喉越しが爽やかですっきりした気持ちになりやすい冷たい飲み物はほどほどに。
胃腸を冷やすことは胃腸の働きを妨げます。
どうしても冷たいものが飲みたくなったときは、白湯などをチェイサーとして交互に飲んだり、氷抜きにしてもらったり、冷蔵庫から少し出しておいて常温で飲んでみたりしてください。
良く噛んで食べることも胃腸の働きの一助になります。
同じようにほかの感情や不調も五行論に基づいて季節に応じて対策を練ることができます。
心と体は一心同体。
自分の気持ちをバロメーターにして、養生していきましょうね。
今日もよい一日をおすごしください。
PROFILE
moxies(モクシーズ)/2014年結成の鍼灸師のユニット。山梨県と長野県にある鍼灸院での治療を主軸にお灸のセルフケアワークショップや勉強会などを不定期に開催。手軽にセルフケアをできるお灸アイテムの開発や漢方薬局とコラボレーションした漢方茶の制作、古材を使用したよもぎ蒸しスツールの開発など、精力的に活動している。
参考文献:『 図説東洋医学 』 著/山田 光胤・代田 文彦 企画・構成/はやし浩司(学習研究社)
illustration:moxies edit:Nao Yoshida
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