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特集幸せな老後のための リンネルマネー講座

【マネー講座】 「扶養の壁」を知らないと働き損になる!? 今さら聞けない疑問を「社労士が解説②」 【マネー講座】 「扶養の壁」を知らないと働き損になる!? 今さら聞けない疑問を「社労士が解説②」

特集幸せな老後のための リンネルマネー講座

被扶養者が働くとき意識したい「年収の境目」は?

「扶養の壁」は一つだけではありません。税法上の扶養や社会保険上の扶養ごとに、被扶養者の年収によって段階的に負担が変わってきます(下図を参照)。

特に手取り収入への影響が大きいのは「年収130万円の壁」です。

  • ●年収103万円の壁

所得税の基礎控除48万円と給与所得控除55万円の合計が103万円で、他の所得控除がない場合、年収103万円を超えた額に対して所得税がかかります。年収103万円を超えると「配偶者控除」から「配偶者特別控除」と名前が変わるだけで、扶養者の控除額が減るわけではありません。

所得税の課税対象にはなりますが、年収103万円を超えた部分に対して税金がかかるだけで、それほど大きな負担ではないので、あまり意識しすぎなくても大丈夫です。

 

 

  • ●年収106万円の壁

勤務先の従業員が101人以上()の場合、年収106万円を超えると、社会保険への加入が必要になります。ただし、従業員数以外にも以下の労働条件を満たした人が社会保険加入の対象となるので、年収だけでは当てはまらない人もいます。

また、年収106万円の壁では、交通費や残業代は年収に含まれません。

 

<社会保険加入の条件>

勤務先の従業員数が101人以上(※202410月からは51人以上

②週の所定労働時間が20時間以上

③月額賃金が8万8000円以上

④2カ月を超える雇用の見込みがある

⑤学生ではない

 

 

年収130万円の壁

 

年収130万円を超えると、原則として扶養を外れて社会保険に加入しなければなりません。勤務先の規模などは関係なく、加入が求められます。

厚生年金の場合、勤務先の会社が保険料を半分負担してくれますが、自己負担分で給与の1415%の天引きに。税金や社会保険料が引かれることにより、手取りが少なくなる可能性があります。

また、従業員数100人以下の会社では厚生年金の加入がなく、自身で国民年金と国民健康保険に入らなければならないケースも。その場合、さらに保険料の自己負担が増え、手取り額がグッと減ってしまうことになります。

 

年収150万円の壁

年収150万円は、配偶者特別控除を満額受けられる上限となる金額です。年収が103万円を超えていても年収150万円までであれば、扶養者は配偶者特別控除の適用を受けられます。

年収150万円を超えると、配偶者特別控除額が段階的に減っていき、年収2016000円以上になると、控除額がゼロになります。

次のページ>>社会保険に入るメリットについてはこちらをチェック!

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