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:【マネー講座】 夏のエアコンの使い方 電気代がお得なのはどっち?
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今夏も、全国的に猛暑が続いてます。エアコンの使用量がグンと増えるので、電気代の上昇が気になるところ。あなたが節電になると思っているエアコンの使い方、実は間違っているかも? 節約アドバイザーが正しい使い方を教えます!
教えてくれた人
より節電になるエアコン設定はどっち?
夏の消費電力の半分以上を占めているエアコン。無理に使用を控えると熱中症になる危険もあるので、エアコンは我慢せず、上手に節電しながら活用する方法を知っておきたいものです。
どっちの使い方がより節電になるのか、意外と知らない正しい方法を学んで、効率的に節電しましょう!

冷気は下にたまるため、冷房の風向を下向きに設定すると、上のほうは温かい空気のままで室内に温度ムラができる原因に。
温度ムラによって室内が暑いと感じて設定温度を下げてしまうこともあるので、風向は水平に設定するのがベストです。

【エアコン設定はどっちがお得?】
エアコンをつけっ放しにするとき、風量設定は「弱」or「自動」?
正解 ➤ 風量は「自動」設定が◎
「弱」の風量のほうが節電になりそうな気がしますが、室内を冷やすのに時間がかかるので、かえって電力アップに。
「自動」設定なら、室温が上がったときは風量を上げて室内を冷やし、適温になれば風量が下がるので、電力の負担を減らせます。
冷房を使っていても暑く感じるとき、エアコンの設定温度を下げる or 風量を「強」にする?
正解 ➤ 風量を「強」にするのが◎
空調メーカー・ダイキン工業の実験によると、温度設定を1℃下げた場合と比べて、風量「強」のほうが消費電力は約半分になったという結果が出ています。
同じ温度でも、強い風が体に当たると体感温度が下がって、涼しく感じられます。しかも、風量は「弱」でも「強」でも、ほとんど消費電力は変わりません。暑いと感じたら、設定温度を下げるのではなく、風量で調整しましょう。
湿気が多くて蒸し暑いとき、エアコンのモード設定は「除湿」or「冷房」?
正解 ➤ 「冷房」のほうが除湿効果が高い
一般的なエアコンの除湿運転は「弱冷房」の機能とほぼ同じ。実は冷房のほうが除湿量は多いんです。除湿運転は冷房より電気代は安いけれど、冷房に比べて除湿できる量が少なくなります。
また、再熱除湿と呼ばれる除湿方式が搭載されているエアコンの場合、部屋はあまり冷えず、電気代が高くなる傾向に。夏の室温が高いときに除湿したいと思ったら、冷房がベストな選択です。
買い物などで短時間外出するとき、エアコンはオフにする or つけっぱなしにする?
正解 ➤ 30分程度の外出なら「つけっぱなし」でOK

ダイキン工業の実験によると、日中30分間の外出のときは、エアコンを消すより、つけっぱなしのほうが節電になるというデータが。家にずっといるときは、風量を「自動」に設定して、つけっぱなしで活用しましょう。
エアコンと扇風機はどう使うのがいい?
エアコンの冷房効果をより上げるためには、扇風機を一緒に使うのがおすすめです。
「エアコンの設定温度を2℃下げると消費電力が65Wかかるのに対して、扇風機の消費電力は25W程度。さらに、風に当たると体感温度が2℃くらい下がるといわれています。エアコンだけで暑さ対策をするより、扇風機を併用するほうが節電になるんです」

【扇風機のベストな配置は?】

冷房の場合、エアコンの風向きは下向きより水平に設定するのが基本です。
扇風機を併用するときは、冷気がたまりやすいエアコンの対角線上の壁前に置くと、効率的に冷気を循環することができます。
また、扇風機は柔らかい風を人に直接当てることを目的とした設計になっているので、羽根の向きは人がいるほうに向ければ、涼しさがよりアップします。
【扇風機とサーキュレーターの違いは?】
扇風機は広く柔らかい風で、「人に風を送る」のが用途ですが、サーキュレーターの用途は直線的な強い風で空気をかくはんすること。
エアコンとサーキュレーターを併用する場合、配置は、扇風機と同様に対角線上でOKですが、羽の向きを上向きにするのが効果的です。
室外機の対策はどうする?
エアコンの設定以外にも気を付けたいのが、室外機まわりの対策やフィルターのメンテナンスです。
このメンテナンスを怠ると、余計な消費電力がかかり、電気代がアップする原因につながります。
【室外機の節電対策は?】
室外機は、直射日光が当たる所や地面の照り返しがある所に設置されていると、より電気代がかさみます。ホームセンターなどで買える日よけカバーなどを付けたり、よしずを立てかけて日陰を作るようにしましょう。
ただし、カバーなどを取り付ける際は、空気の通り道である吹き出し口付近をふさがないように注意! 吹き出し口がふさがっていると、熱交換器の冷却効果がダウンして、より電気代がかかります。

室外機まわりの雑草などが吹き出し口にかからないようすることも大事!
「エアコン本体のフィルターも要チェック! ダイキン工業の実験によると、1年間エアコンのフィルター掃除をしなかった場合、25%電気代がアップしたそう。夏場は2週間に1回以上、フィルターを取り外してほこりを取り除くようにしましょう。また、2年に1回くらい、専門の清掃業者に依頼してエアコン全体の掃除をしてもらうのも節電につながります」

リポートした人 Profile
マネーライター みとも はやみ
編集プロダクション、出版社の勤務を経て、2011年よりフリーランスで活動。
20年以上、生活情報誌を中心に家計やりくりにまつわる記事の編集・取材・執筆に携わる。これまでに取材した実例は、延べ1000件以上。
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Illustration:Shinco Uematsu text & edit:Hayami Mitomo
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「環境省では28℃を推奨していますが、これはエアコンの設定温度ではなく、室温の目安なので注意して。エアコンの設定温度が28℃でも、古いエアコンや部屋の環境によっては室温が28℃以上になっていて、熱中症になる危険性もあります。室内に湿度・温度計を置いて、室温の目安として28℃、湿度は40~60%を保つように心がけるといいでしょう」