LIFESTYLE
:小関裕太さん「写真が自分探しのルーツに」私らしい毎日を育む、心と体の整え術とは?
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:慌ただしい日々の中では、いつのまにか「自分らしさ」を忘れてしまうことも。
ときには後回しにしていた自分に目を向け、心と体を整えることで、より豊かな時間を過ごせるようになるはず。
自分にとって何が心地よいのか、何が大切なのか。まずは自分を知ることから〝私らしい毎日〞を育んでいきませんか。
今回は、俳優の小関裕太さんに心と体の整え術をインタビューしました。
お話を聞いた
小関裕太さんProfile
こせき・ゆうた/1995年生まれ、東京都出身。子役として俳優活動をスタート。近作にドラマ「御曹司に恋はムズすぎる」、ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』など。直近では、ドラマ「いつか、ヒーロー」「波うららかに、めおと日和」などに出演。現在はドラマ「ひとりでしにたい」に出演中。
小関裕太さんの整え術とは?

ジャケット¥52,800/キャバン(キャバン 丸の内店)、ニット¥35,200、パンツ¥41,800/ともにヨーク(エンケル)、その他/スタイリスト私物
俳優として活躍しつつ、近年ではフォトグラファーとしての顔も見せている小関裕太さん。写真を撮ることが、“心身を整える”ことにもつながっていると話します。
「感情を整理し、“自分を知る”ことが、僕にとっての“整う”感覚です」

10代で始めた写真が“自分探し”のツールに
あいまいな感情をアウトプットすることで思考が整理され、「自分はどうしたいのか」が見えてくるー。
小関裕太さんにとっての「整える」は、自分を知ることでもあるそう。そのための大切なツールとなっているのが「写真を撮ること」。
「カメラを始めたのは18歳の頃で、自分を模索していた時期でした。ファインダーをのぞいて画角や明るさ、色味を探りながら『僕はどんなものが好きなんだろう?』と考えていると、自分の個性まで見えてくるような気がして。自分探しのツールとして始めたのがきっかけです」
うまく撮れたときの成功体験や上達していく手ごたえも“整った”という感覚に。続けていくうちに、写真展を開いたり、雑誌で写真の連載を持ったりと、活躍の場を広げるきっかけにもなっています。
「最初は、人に見せるために撮っているわけではないし・・・・・・と自信がなかったのですが、いろんな方の言葉に背中を押してもらい、自分の写真を表に出す勇気が持てるようになりました。
今は見られることも意識しながら、その中で自分が撮りたいものを模索している最中。トライアンドエラーを繰り返しながら、ファインダーの中に『見つけていく』過程がおもしろいし、自分にとってはアウトプットでもあり、インプットでもあるんです。撮っているあいだは息をするのも忘れるくらい脳をフル回転にしているので、すごく疲れてお腹もすくんです。
でも、完成した写真を見たときに喜びを感じる。それがいちばんのモチベーションになっています」

愛用しているのは、持ち歩きやすいミラーレス一眼のデジタルカメラとアナログな音や仕上がりが愛おしいフィルムカメラ。
「デジタルカメラは目に映ったものと同じように撮れるので、思い通りの写真になる。自分の意志を込めた写真を撮りたいときはデジタルカメラを使います。フィルムカメラは現像してみないとどんな色味になるかわからないし、画角もファインダーから見ていた景色とは違います。未知を楽しみたいときにはフィルムカメラを使いますね」
写真を撮ることに加え、数年前からは「体を温める」「体をほぐす」ケアを取り入れることで、心身も整えるように。
「まずは湯たんぽで心身を温め、ストレッチやマッサージでしっかりほぐす。舞台前のウォーミングアップとして始めた習慣ですが、今は公演中以外でも自分のベースになっています」
こうした習慣は、俳優として経験を積むなかで生まれたそう。
「それまではお芝居にしても、ダンスや歌にしても、技術的に足りないことが多くて。もっとこれをやらなきゃ・・・・・・と常に課題に追われていたので、体を整えることまでたどり着かなかったんです。
でも経験を積むにつれて、本番以外のところにも時間を割けるようになって。寝ることや食べることにも目が向いてきたし、リラックスする時間も持てるようになりました。結果的にクオリティにも反映されて、いい循環が生まれています」
\カルチャーに触れる時間も癒やしに!/

「お芝居も写真も“好き”を突き詰めることで、理想の自分になれる気がします」

今の自分に必要なものを理解するには、自らを客観視することも大切。それができるようになったのは、18歳で初主演舞台を経験したとき、演出を手がけた岸谷五郎さんからかけられた言葉の影響が大きいと話します。
「岸谷さんが常に言っていたのが『俯瞰しろ』ということ。当時はよくわかっていなかったけど、その言葉はずっと残っていて。今になってようやくそれがなじんできたのかなと思います。自分を俯瞰できれば、整っていないときも早めに気づいて、その対策ができますから」
8歳でデビューして以来、現在まで多方面で活躍。今年の6月には30歳の節目を迎える小関さんですが、「こんな30代になりたい」というイメージはあるのでしょうか。
「僕は節目の年齢について考えるのが好きなんです。19歳のとき、『20歳になったら友だちとお酒を飲んで、大人の話をしたいな』と待ち遠しかったんです。
でも、あと半年で20歳になったからといって何もせずに大人になれるわけじゃなく、『どんな大人になったのか』を評価されるんだと気づいて。すごく怖くなったんですよね。19歳と20歳では違う自分にならなきゃいけないと思って、車の免許を取ったり、アルバイトをしたり、ひとりで海外旅行をしたり・・・・・・。いろいろもがいて20歳になりました」
「ハンカチを持つ余裕のある人」が理想の30歳

慌ただしく20歳になった反省もあり、20代は「10年間の役づくり」と捉え、理想の30代に向けて準備していったそう。
「20代のときにイメージしていた理想の男性像は、『ちゃんとハンカチを持っている人』。常にハンカチを持つためには、ちゃんと洗って、アイロンをかけて、畳んでしまっておかないといけない。これって、余裕がないとできませんよね。そういう、細かいところまで気を配れる男性になりたくて、まずはハンカチを持てる人になろうと思ったんです。
ただ、同時にイメージしていたのが、『バーボンを片手に靴磨きをしている人』。こっちはちょっと難しかったですね(笑)」
30歳を目前にして、理想に近づけたという小関さん。今は40代を見据えていると話します。
「40代は生き方を見られる年代だと思っています。何が好きで、何を大切にして、限られた時間をどこに使うのか……。自分の中にある『好き』の感覚を大切にしてお芝居もカメラも極められたら、理想の40歳になれるのかな、と思っています」
心と体を整える3つのこと
Technique1
体を温める

舞台中はウォーミングアップの前に、首用の湯たんぽで体を温めます。
「血液が循環していない状態で運動をすると不調のもと。まずは湯たんぽをしたままお茶を飲んだり、共演者の方とお話して徐々にスイッチを入れます」
Technique2
体をほぐす

寝る前や本番前は、マッサージガンやストレッチリングを使って全身をほぐすのが習慣。
「縮まっていた筋肉がゆるんで、ぐっすり眠れるように。振動で筋肉を刺激するストレッチロールは、発声練習のときにも活躍します」
Technique3
“好き”を追求する

愛用中のカメラは3台。「PENTAX17は去年発売されたばかりのフィルムカメラ。
80年代のミノルタのコンパクトカメラはズームのときの音が気に入っています。X-E2は高校を卒業した頃に初めて買った、僕の相棒です。
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photograph: Emiko Tennichi styling: Satoshi Yoshimoto hair & make-up: Emiy text: Hanae Kudo
リンネル2025年7月号より
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