CULTURE

長澤まさみさん、森山未來さんが考える、新しい関係の夫婦とは? 舞台『おどる夫婦』インタビュー 長澤まさみさん、森山未來さんが考える、新しい関係の夫婦とは? 舞台『おどる夫婦』インタビュー

映画とは違う、コミュニケーションが不可欠な舞台

ー長い稽古期間で、お互いのことを今まで以上に知っていくことは楽しみですか?

長澤:関係性が深い二人に見えるような芝居というか、向き合い方はしたいです。(演出の)蓬莱さんとはできそうな気がします。

森山:そうですね。現場で何か会話をするときは、演技論を戦わせるようなことをしたくはないけれど、作品を作り上げていくためのコミュニケーション、お互いのキャラクターを理解しておくためのコミュニケーションはすごく重要です。
映画の現場って、お互いに最初から打ち合わせをする感じではなく、その緊張感のおもしろさがあると思っているのですが、舞台に関してはみんなで時間を積み重ねながら作品が生まれていくと思っています。夫婦役というだけではなく、長澤さんと舞台をやれることもすごく楽しみがありました。蓬莱さんとは作品をたくさんご一緒しているわけではないのですが、信頼している作家さんです。この座組でやらせていただくのはおもしろそうだなと思いました。

長澤:蓬莱さんは舞台『ガールズ&ボーイズ』のプレ稽古でご一緒しましたが、俳優の得意不得意をちゃんと見極めて、無理をさせず、演出したい方向に誘導してくれた感じがあります。その見極める力がはっきりしていて。自分で築いていく方法を言葉にはしないけれど、鋭く見極めてくれる感じがあります。物語への関わり方が他の目線とその場にいる人の目線が交差していく感じがあって、それがどんなふうにできあがるんだろうと毎日楽しみですし、蓬莱さんは一緒に考えてくれる感じがあります。今回も楽しめそうだと思いますし、森山さんは俳優同士の仲を深める人というイメージがあります。皆川さんをはじめ、みんな向き合って一緒に考えてくれそうな気がして、一人だけで答えていかないで、みんなで意見をし合いながら、ちゃんと深く物語の理解を深めてお芝居したいと思っています。

ーお二人が思う、新しい関係の夫婦とは?

長澤:私はまだ夫婦を経験した事がないので、理想はたくさんあるけれど、夫婦って生活をしているとどんどん価値観が変わっていったり、日々の出来事の積み重ねで、恋愛関係とはまた違う関係に発展していって、お互いに憎みあったり、何かの拍子でまた好きになったり。関係性が常々変わるのが夫婦なんだろうなと思うと、この作品の夫婦がたどる10年のなかで、夫婦関係の違いというものを楽しんでもらえるような、おもしろみのある展開になるといいなと期待しています。実際に、私自身も演じることで夫婦への価値観が変わっていくのかなと思うと、理想の夫婦像を見つける旅ができる気がするし、この作品を通して夫婦ってなんだろう?と思いたいなと思っています。

森山:かくあるべきみたいな夫婦像はそれぞれあるとは思います。現在は男性の三歩後ろを歩く女性みたいな時代じゃなくなって、対等な関係性が構築されていますが、それも時代や文化的背景によっても変わっていく。別にどれがいいとか間違っているとか僕はないと思っています。

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