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【ヴィンテージ賃貸マンションをDIY】実は壁も、床も、棚も、扉も…自分たちでつくる好みのインテリア(素敵なおうち訪問:長野宏美さん宅後編) 【ヴィンテージ賃貸マンションをDIY】実は壁も、床も、棚も、扉も…自分たちでつくる好みのインテリア(素敵なおうち訪問:長野宏美さん宅後編)

連載 #素敵なおうち訪問

リビングを象徴するアート作品も夫婦で手づくり

驚くべきことに、リビングの壁に掛けられた大きなアート作品も、夫婦で手づくりしたものだという。ウィンドウショッピング中に見かけた絵に一目惚れし、二人で再現したそう。

「絵は立体的なタッチで描かれていて、調べてみると塗料に重曹を混ぜれば同じような質感が出せることがわかったんです。色付けは茶色をベースに、途中で少しグレーを足してみたり。塗りすぎた部分には白を重ねて戻したりと、二人で話し合いながら、好みの仕上がりに近づけていきました」

また、アートの上には、作品をやさしく照らすライトも取り付け、美術館のような雰囲気を演出。自宅にいながら、アートを楽しむ豊かな空間が広がっています。

「“いい”と感じた部分を言語化して、お互いに壁打ちしながら一つのものをつくっていく。そんな作業はとても楽しいものです」

賃貸DIYの魅力や工夫、インスピレーション源

今の住まいに引っ越してきて一年。夫婦で少しずつ手を動かしながら、心地のよい空間に整えていきました。

「夫は、欲しいものや素敵なものと出合ったら、『こうしたら自分でつくれるかも』と考えます。はじめはその発想に驚きましたが、探してみれば、自分たちの理想を叶えるための素敵な材料やパーツがたくさんあることを知りました。材料を揃えて組み合わせたり、工夫次第でわが家にぴったり合うものをつくれることが面白いなと」

DIYをするときに大切にしていることは、「原状回復できること」と「色のバランス」だそう。

「やっぱり賃貸なので、元通りに戻せることをしっかり意識しています。また、扉や柱など、もともとのおうちの色とちぐはぐにならないよう、色のバランスにも気をつけました。濃淡やトーンの差が出すぎないように、できるだけなじむような色選びを心がけています」

夫婦ともにインテリアが好き。ちょっとした好みの違いはあるものの、そのたびにお互いの希望をしっかり話し合い、毎回チューニングしながら空間をつくっているそうです。「そのプロセスもまた楽しいんです」と長野さんは笑います。インスピレーションの源は、昔の映画の中にも。

「Pinterestで、自分の好きなインテリア写真をコツコツ集めていました。特に、80〜90年代の映画に登場するような西海岸のインテリアに影響を受けたと思います。夫も私も、『いつかこういう雰囲気のおうちに住んでみたい』と温めてきた想いがあって、今、それぞれの時間やアイデアを持ち寄りながら、少しずつその理想に近づけている。だからこそ、楽しめているんだと思います」

「夫は今、新しいレコード棚をつくりたいと言っていて。私としては、子どもがこれからどんどん動き回るようになるので、プレイスペースも設けないと、と思っています。そうなると自然と間取りや部屋の使い方も変わってくるので、そのタイミングでまた新しいものをつくったり、手を加えたりできたらいいなと考えています。夫婦ともにつくることが好きだから、子どもの成長に合わせて、家族みんなで楽しく過ごせる空間を整えていきたいです」

家族三人のこれからについて話してくれた長野さん。家族の変化に寄り添い、自分たちで手を加えながら、住まいも日々の暮らしも丁寧に育てていくことの楽しさを教えてくれました。

>> 【前編】 ヴィンテージマンションのインテリアの記事もチェック!

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photograph:Tsubottle edit & text:Riho Abe illustration(間取り):Kayo Yamaguchi
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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