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:【思春期の性教育】 家庭で身につけたい人と人との境界線「バウンダリー」と「プライベートパーツ」
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:性教育って大切なことなのはわかるけど、子どもはもう思春期だし、何から手を付けていいかわからない……。そんな人にぴったりのコミックエッセイ『おうち性教育はじめます 思春期と家族編』。今回はその一部から、自分を守るために大切な「バウンダリー」と、「プライベートパーツ」の2つについで、学んでいきましょう。
【子どもの性教育】家庭で身につけたい人と人との境界線「バウンダリー」と「プライベートパーツ」
体はどこもプライベートだが、特に大切な「プライベートパーツ」はこの4つ。
「プライベートパーツ」という言葉は、最近耳にすることが増えてきたかもしれません。 「口、胸、性器、お尻」の4つで、生命活動や性愛に直接かかわる部分であり、自分だけが触っていいところのこと。他人のを勝手に見たり、触れることはしていけない部分です。
それは、家族であっても同様で、お世話や介護で必要な場合をのぞいては、ふざけてさわったり見るのもNG。子どものお尻がかわいいからといってポンポン叩くのもよくありません。
人と人との間にある「バウンダリー」ってなに?
そして、もうひとつ覚えたい言葉が「バウンダリー」です。 これは、自分と他者との間に、自分の意思で引く「YES」と「NO」を分ける線のこと。「自分は自分、他者は他者」と区別する意味があります。
他人(ひと)から頼まれたり、やってほしいと言われたことでも、「ここからは私の領域」と自分で「YES」「NO」を判断して伝えることが「バウンダリー」を築くこと。成長していくうえで、身につけておきたい力です。
なぜ生きる上で大切なの?
「バウンダリー」は対等な関係のための基礎
なぜ「バウンダリー」が必要なのでしょう。自分と他人(ひと)の境界があいまいだと、他人(ひと)の不機嫌に巻き込まれたり、いやな相手にぐいぐい押し切られたりしてしまうことがよく起こり、自立した人間関係を築くことの障害になってしまうからです。その線引きはもちろん相手によって変えていいし、その時によって変わってもOKです。
そして、子どもが「バウンダリー」をうまく引けるようになるには、親との関わりがその一歩。まず親が勝手に子どもの事を決めたり判断するのではなく、必ず同意をとったり意思を尊重する事が、思春期からは特に大切です。逆に言えば、思春期の子どもが「話したくない」「ほおっておいて」という態度をとるのは、自分なりのやり方でバウンダリーを引こうという意思の表れ。思春期の反抗は生きるために大切なことだったんですね!
教えてくれたのは、村瀬幸浩先生
『おうち性教育はじめます 思春期と家族編』フクチマミ、村瀬幸浩・著 KADOKAWA
思春期に訪れる、心と体の変化はもちろん、暴力、性加害などから自分を守るための考え方などをコミックでわかりやすく学べる一冊。18歳の成人まで残りわずかになる思春期、自分の意思で生き抜く力を養い、親は変化していく家族の関係を学べます。
text:Ema Tanaka
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
※本記事は『おうち性教育はじめます 思春期と家族編』(KADOKAWA刊)からの抜粋です
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