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:【片付けのコツは2つだけ】 元・汚部屋の住人だった整理収納アドバイザーが教える「がんばらない」収納術
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片付けをがんばろうとしても続けることができず、いつのまにかリバウンドしてまた散らかった部屋に……というお悩みを抱えていませんか?
性格的に苦手だから、忙しいから、と理由付けをしたくなってしまいますが、実はコツさえ分かれば整えられるもの。
自身も「元・片付けられない人」である整理収納アドバイザーの三吉まゆみさんに、片付けられない人の特徴と対処法、続けられる片付けのコツを教えていただきました。
教えてくれたのは……
整理収納アドバイザー 三吉まゆみさん

整理収納アドバイザー1級。片づかなかった経験を活かしアドバイス。著書に『ずぼらな私にもできる汚部屋脱出モノ減らしトレーニング』(主婦の友社)
なぜ「片付けられない」の?
根本の原因は性格? それとも……
「片付けられない性格」が
あるわけではない!
片づけられない人はその理由を「性格だから」と考えがち。でも、実際は片づけられない性格があるのではなく、片づくための仕組みができていないだけ。きっかけがあり、仕組みができれば自然と片づいていきます。

片付けは「仕組み作り」と「後片づけ」
片づけは、モノが使いやすく収納しやすい仕組みを作り、その仕組みに沿って使ったモノを後片づけすること。仕組みができている部屋は、後片づけがしやすく、一時的に散らかってもモノは元の場所に戻っていきます。この循環がうまくいけば、きれいはキープできます。
できてる? これから?
「片付けられない人あるある」
15個のチェックリスト
まずは、自分が片づけられているのかいないのかを客観的に知るところから。
下記15項目のチェックが多いほど、片づけられない度が高いことになります。心当たりがあるものは?
□ バッグや脱いだ服が床やソファに置かれている
□ 食事の前にテーブルの上のモノを寄せてスペースをつくる
□ 収納スペースの中は雪崩が起きないよう、絶妙なバランス感覚で詰められている
□ モノの住所が決まっていない(むしろちょい置きが住所)
□ テーブルの上にお菓子の袋やペットボトルなどのゴミが放置されている
□ 冷蔵庫の奥のほうに何が入っているかわからない
□ 後まわしにする癖がある
□ 「少しずつ」ではなく「一気に」片づけようとしている
□ 洗濯した服の山から着るので、いつも同じような服装
□ 休日こそ片づけようと思うけれど、家にいたくなくて出かけてしまう
□ 季節の雑貨が「年中無休で出ている」
□ どこに何があるのか自分でも把握できていない
□ 家の中に「開かずの間」「開かずの扉」がある
□ 来客の前日は徹夜で片づけ
□ 几帳面ではないから片づかないんだと思っている
チェックはいくつありましたか?
どの程度で「散らかっている」と感じるかは人それぞれ。
でも、片づかない人には同じような傾向があります。まずは、室内を客観的に見まわしてみること。そして、片づけられないことで、生活の質が下がっていることに気づくのが大切です。

どの程度で「散らかっている」と感じるかは人それぞれ。でも、片づかない人には同じような傾向があります。まずは、室内を客観的に見まわしてみること。そして、片づけられないことで、生活の質が下がっていることに気づいて。
片づけられないときは言い訳を探してしまいがちですが、まずはそれを前向きな言葉に変換してみましょう。納得して動き出せそうな気分になったらチャンスです。
そして、片づけのゴールである「理想の暮らし」をイメージしましょう。思いつかなければ、今の暮らしの不満な点、困っていることを箇条書きにするのもおすすめ。
それらが解消され、ゆったり暮らしているところをイメージして、できるところから取り組んでいきましょう!
ここからは、元汚部屋住人だった三吉さん流の具体的な解決策をご紹介します。
片付けられない人のつまづきポイント
8つの特徴と解決策
つまづきポイント 1
平日忙しく片づけられない、
イライラして苦しい
↓
苦しい時間を延ばすのではなく
思い切って現実と向き合う

散らかった部屋では人も呼べない。でも、平日は仕事で、休日は子どもと出かけるし……。いつかやるべきことを先延ばししても、苦しい気分が続くだけ。だったら現実から逃れずに、一度自分の部屋と向き合ってみては?
つまづきポイント 2
いきおいでどんどん捨てようとする
↓
「たくさん捨てるのが正しい」というのは、
思い込みです

片づけ始めたら、とにかくたくさん捨てるのがいい! と、「片づけハイ」になって、必要なモノまで捨ててしまう場合が。でも、モノを捨てるのは片づけの手段であり、目的ではありません。納得して捨てることが大切です。
つまづきポイント 3
すぐ収納グッズを買う
↓
間違った収納グッズ選びが
リバウンドの原因に

「SNSで人気の収納グッズがあれば片づくに違いない」。その考えがリバウンドの原因になっているかも。片づかない人は面倒くさがりが多いので、しまうのに手間がかかる収納だと余計散らかりやすくなります。
つまづきポイント 4
片づけが進まず思考停止
↓
思考停止したモノを
9つに分類して考えてみよう

モノを手放そうとしてもすぐに手が止まってしまうという場合。使っていないのに捨てられないモノには、いくつかの傾向があります。迷ったら、下の9つの分類を参考に、本当に捨ててはいけないモノなのか、自分に問い直すといいでしょう。
捨てられないモノ・9つの分類
1.ゴミ
何となく置いてしまったことで、風景の一部となっているゴミ。これからは後まわしにせず、すぐにゴミ箱へ。2.何となくとってある
古いカタログ、欠けた食器など。場所をとっていることに気づいていなかった不用品は、発見次第、処分を。3.気づいたら増えている
文房具や紙袋などもため込むと、大変な量に。使う頻度を考えて、気に入っているモノ以外は処分。4.捨て方がわからない
資源ゴミか不燃物かなど、迷うものは自治体のサイトで確認。わからなければ役所に問い合わせてもOK。5.頂きもの
引き出物やお土産など、頂きものはもらった時点で自分のモノ。使いたくないモノは手放していいかも。6.いつか使うかも
「いつか」とはいつ、どんな状況? と問い直すと、自分のライフスタイルでは使わないことに気づくかも。7.高かった
使わないモノは、値段にかかわらず不要。傷んでいるモノなら処分、きれいならフリマに出すなどすればOK。8.過去の趣味
その趣味を再開する可能性があるかを考えて。いざ使うときは、劣化していたり、別のモノがほしくなるかも。9.思い出
思い出の品は、今後も増える可能性あり。大切なモノだけ箱に入れて保管し、時間がたったら見直すこと。
つまづきポイント 5
短期間でやろうとする
↓
長い年月かけて増えたモノの片づけ、
短い時間ではそもそも無理がある

「片づけを1〜2日で終わらせよう」というメソッドもあるけれど、現実的ではありません。長い年月かけてたまったモノを片づけるには、それなりの時間がかかります。人間が集中できる時間は 90〜120分程度。場所を区切って少しずつ片づけましょう。
つまづきポイント 6
ほかの家族のモノが気になる
↓
他人のモノが散らかっているのは目につくもの
まずは自分が見本になって

自分よりほかの家族のモノが気になって片づける気にならない! という人はちょっと待って。他人のモノが目につくだけで、実は自分のモノのほうが多かった、なんて場合も。自分のエリアが片づいてくると、それを見たほかの家族も片づけ始めるかも。
つまづきポイント 7
インテリア雑誌や片づけ本を読みあさる
↓
コミックエッセイなら
片づく過程を体験できる

おしゃれなインテリアにあこがれるのはいいけれど、すでに片づいた部屋を見ても、自分とは大きなギャップが。同じような片づけ下手の人のコミックエッセイは、「そうそう」と共感しながら片づく過程を体験できてモチベーションアップに。
(写真左から)わたなべぽん『ダメな自分を認めたら部屋がきれいになりました』(KADOKAWA)、なぎまゆ『「ちゃんとしなきゃ! 」をやめたら二度と散らからない部屋になりました』(メディアファクトリー)、ひぐちさとこ『集めすぎ女子が本当の「好き」を見極めたらみるみる部屋が片付きました』(KADOKAWA)
つまづきポイント 8
片づけのあと一歩が進まない
↓
売りに行く、譲るにも期限をもうけて

ある程度までは片づいたのに、誰かに譲ろうと思って捨てられない、リサイクルに持っていくのが面倒くさいと、そのままになった袋。それなら期限を決めて、それまでに処理できない場合は、思い切ってゴミに出してしまうのも〇です。
汚部屋の住人だった三吉さんの
「汚部屋脱出」体験談
片づけられない人のつまづきポイントが分かるのは、三吉さん自身も元・汚部屋の住人だったから。
独身時代から結婚後、今に至るまでの三吉さん自身の片づけ遍歴を紹介します。
【before】
汚い実家が当たり前の風景

実家にある、自室の様子。かつて三吉さんが住んでいたときも、ほとんどこれと同じ状態でモノがいっぱい。でも、これが「普通」だと思っていたそう。
部屋が汚いと毎日苦しいし、このまま一生片づかないのではないかと不安……。そんな気持ちがよくわかるという三吉さん。
何を隠そう、私自身が元・片づけられない人。
実家では、母は仕事で忙しく、ほかの家族は母が片づけると思って何もしない。食事も、ダイニングテーブルにモノが積まれて全員で座れず、時間差で食事をしていたくらい。
でも、暮らしているときはまあそんなものかと思って過ごしていました。結婚して実家を出て、新居に越しても、片づけられないままでした。


新婚当初の部屋。おしゃれにしたいと思い、家具や雑貨をそろえたけれど、片づけ方がわからず、テーブルやソファの上にモノがいっぱいでした。
【before】
クラフトやDIYにハマった新婚時代

引っ越した先が古い建物だったため、DIYにはまります。カフェみたいな部分もありながら、隠れているところはモノがいっぱいで散らかり放題。
結婚して2度目に引っ越したのは築年数の古い物件。みすぼらしい部分を隠そうとDIYを開始。カフェ風のインテリアをめざしました。
DIYの部分はいい雰囲気で、雑誌に取り上げられたことも。
でも、片づけ下手は相変わらずだったので、それ以外の部分はぐちゃぐちゃ。がーっと荷物を横にどかして写真を撮っている自分にも疑問を感じ、足し算のインテリアできれいにするのも限界だと思いました。

夫の実家がいつもきれいに片づいていたこともあり、自分の家が汚いと気づき始めた三吉さん。整理収納について考え始めました。
その結果……
【after】
がんばらないほうが
片づけは続けられる

仕組みができている部屋は、後片づけがしやすく、一時的に散らかってもモノは元の場所に戻っていきます。床やテーブルの上がいつも片づいた状態なら、すっきり暮らせます。
その後、さらに引っ越した新築の現在の家は、白い壁に明るいフローリング。
これならいろいろ飾らなくても、床にモノを置かないだけでおしゃれな部屋に見えることを発見。足し算のインテリアから引き算のインテリアへの方向転換でした。片づけのシステムを考え、ずぼらな自分でもできる収納を模索。広くはないけれど、快適で自分らしい部屋に住めるようになったのです。
私も試行錯誤の末に、やっと片づく部屋になりました。自分なりの軸を持ってシステムを作ること。
そして、片づけは一生続くので、あまりがんばりすぎず、ほどほどでいいと思うこと。そのほうがきれいはキープできるようになります。

プロが教える
「片付けの黄金ルール」と
三吉さん流・収納術
片づけられない自分を経て三吉さんが行きついた、片づけられない人にこそおすすめのリバウンドしない片づけのステップと収納術がこちら。
片づけの大原則!
知っておきたい3ステップ
正しいステップで片づけをすることが、リバウンドしないための大原則。今までの片づけ手順を見直してみましょう。
【STEP 1】 現実を知る

部屋が散らかる過程は人によりさまざま。片づけ始める前に、わが家の散らかる原因を知り、どんな家にしたいかを考えましょう。散らかっている場所の写真を撮り、客観的に見るのも◎。
【STEP 2】 整理(デトックス)

まずは、「いる」「いらない」を自分の軸で判断して、不要なモノをデトックスしましょう。この判断をできるようになるのが、汚部屋脱出の第一歩。最初は時間をかけてOK。
【STEP 3】 インテリア

部屋がすっきり片づいたら、特別なセンスがなくても、心地のよいインテリアになります。目につく生活用具をシンプルなモノにするのもおすすめ。
片づける前には、まずは自分の現状を知ること。そして、外に出ているモノだけを何とかしようとするのではなく、片づける場所のモノをすべて出す「全部出し」で、仕分けます。
家中を一気にやると収拾がつかなくなるので、クローゼットの中だけ、引き出し2つ分など、狭い範囲から手をつけるといいでしょう。ここで何を残すのか捨てるのか、自分なりの基準を作っていくこと。
室内をインテリアで飾ったり、収納に凝るのは、デトックスが完了してからです!

片付けの原則に沿って整えた
三吉式収納術5選
43平米の部屋に、二人暮らしの三吉家。広くはないけれどすっきりしたおうちの中で、脱リバウンドのポイントとなる場所を教えてもらいました。
① リビングの壁際に、ユニットシェルフ

洗濯物を干して取り込む動線に合わせ、今着ている衣類は寝室ではなくリビングに収納。ユニットシェルフは壁の色に近いオープンタイプにし、部屋の入り口からは見えにくい場所に設置しています。棚の上にはカゴを置いて、片づけやすくナチュラルな雰囲気に。シーズンオフの服をクローゼットに入れています。
② 使うモノを使うところに置く

作業スペースでもあり、一日に何度も通るダイニング。テーブルの上に出しっぱなしにならないように、手帳、ノート、文房具、メガネ、目薬などは無印良品の「壁に付けられる家具長押」と、100円ショップのマグネット収納を活用。あれもこれも載せないように、コンパクトなものを選ぶのが◎。
③ 生活感はあっていい

生活感を隠そうと、毎日使うものをしまい込むと、片づけるのが面倒であちこちに出しっぱなしに……。多少の生活感はあって当然と割り切れば OK。三吉家ではシンクの横の仕切りにS字フックで洗剤類をラベル付きのまま吊るしています。すぐ手が伸びて戻しやすいので、満足。
④ 圧迫感なく広く見える工夫

文庫本やコミックは、本棚にこだわらなくても、奥行きの狭い棚で充分収納できます。これは以前、洗濯機上に使っていた薄型の棚を廊下に設置。下のほうは棚板もないので、圧迫感が少なく、通路が狭くなることもありません。
⑤ 雑貨を飾らなくても
厳選することでおしゃれに

わざわざ買ってきた雑貨を飾らなくても、見た目のよい収納を使ったり、出しっぱなしでも気にならない掃除用具を置くのが◎。壁につくフックに傘をかければ、何だかオブジェみたい。
こちらもチェック!
photography:yoshimi text:Ema Tanaka illustration:Kayo Yamaguchi web edit:Riho Abe
リンネル2022年6月号より
※画像・イラスト・文章の無断転載はご遠慮ください
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散らかった部屋に住んでいる人は、その景色が当たり前になりすぎて、散らかっていること自体に気づいていない場合が。スマホで部屋や収納の中を撮影すると、現実を直視できます