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:【年末年始・大人の食としつらい】料理好きな器屋店主の素敵なアイデア
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年中行事をおろそかにせず、暮らしのなかで無理なく自然に受け継いでいる料理好きの器店主、船寄真利さん。船寄さんの年末年始の支度を拝見しました。
がんばりすぎず、暮らしに沿ったしつらいで心豊かに
器とギャラリーのお店を営む船寄さんのもてなし料理は、賢く手間を省き、食材の組み合わせがポイント。
「気心の知れた友人を招いたら、妙に張り切ってキッチンにこもったりせず、会話を楽しむことが大事。家では、切って盛るだけの簡単で華やかな料理でおもてなし。たとえば、メイン料理はオーブンに調理を任せ、待ち時間に洋梨とブルーチーズを盛っただけのオードブルや、半熟卵とレタスをチーズ、塩胡椒トリュフオイルで和えただけのサラダでお酒と会話を楽しみます」
船寄さんの三重のご実家は、昔ながらの風習を大事にし、年末は早めに帰省して家族全員で年越しの準備をするのが年中行事です。
「私は、栗きんとん担当で実家に材料と道具が一式用意されているんです。30日にはみんなでお餅をついて、その年を締めくくるエンターテインメント化しています」
夫婦で暮らす神奈川の家でも、形式だけでなく意味を理解したうえでコンパクトに年中行事を取り入れている船寄さん。慶びと感謝の気持ちをこめて、年神様をお迎えしていました。
<年末年始の支度 1>
気張らずに素敵に見える年末のおもてなし
ゆっくり話がしたいから手のかからない料理で

ホームパーティでは、キッチンにこもらずに、手軽でおいしいおもてなし料理を。サーモンとレモン、ローズマリーのグリルは、大谷哲也さんの平鍋(並)に入れてグリル。
「この器の作家・大谷さん直伝のレシピで、調理をオーブン任せにでき、器ごと出せて見た目も豪華。お肉にアレンジしてもおいしいです」
花の代わりにデトックスウォーターを置く

テーブルの上では、せっかく活けた花が料理に埋もれ、愛でられないうえ、じゃまになりがち。
「家では、蠣﨑マコトさんのガラスの両口(M)にデトックスウォーターを入れ、飲みつつ、眺めつつ、わいわいやっています。ハーブ、レモン、姫りんごを入れると食卓が華やぎます」
<年末年始の支度 2>
冬至のかぼちゃは好みの味つけで

「夫が甘辛い和風の煮物が苦手なので、かぼちゃは煮つけずに洋風にアレンジしています。薄く切ってグリルし、バルサミコ、はちみつ、少量の醤油を煮詰めたソースとスライスアーモンドをかければ完成」
ソースで煮びたし風にしてもおいしく、作り置きにもおすすめ。
<年末年始の支度 3>
しめ縄は小ぶりなものが取り入れやすい

「実家に飾るしめ縄は毎年家族で手作りしますが、神奈川の家の玄関は、現代風にアレンジされたlilasさんの作品で、カジュアルにしつらえます」。コンパクトなデザインで大げさすぎず、マンションのドアや玄関にも飾りやすい。しめ縄をお焚き上げする際に花は取り外し、ミニスワッグとして飾ることもできます。
<年末年始の支度 4>
手間をかけずに立派なお正月のテーブル

神奈川の自宅で過ごす正月は、コンパクトなおせちを準備。
「お重は年数回しか出番がなく、かさばるので代わりに富井貴志さんのブレッドバスケットを使います。夫婦二人に十分なサイズで、紅白かまぼこ、田作り、なます、煮物を詰めれば、お正月感もたっぷり。栗きんとんは手作りし、蓋付きの朱塗りの漆器に。この漆器も弁当箱にしたり、蓋を台やお盆にしたり、さまざまに使えます」
<年末年始の支度 5>
お正月の神様に小さなお供え

「実家では鏡餅を毎年作っていて、床の間だけでなく、火の神様(台所)、水の神様(洗面所)など7か所に置いて祀っています。正月の間はそれぞれに小さいお雑煮をお供えします」
台座にしているのはmushimegane books.の compote。低めで安定感があり、普段使いしやすいデザインで、お月見などにも活躍。
お話を伺った
船寄真利さん profile
Photograph;Yoshimi Kikuchi text:Mizuki Sakaguchi web edit:Riho Abe
リンネル2020年2月号より
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