CULTURE

【今見たいアート案内:8月】 一人で、家族や友だちと、夏休みに出かけたい展覧会5選 【今見たいアート案内:8月】 一人で、家族や友だちと、夏休みに出かけたい展覧会5選

4. シアスター・ゲイツ展:アフロ民藝

■日本文化と黒人文化の、新しいハイブリッドを描く

左から、シアスター・ゲイツ 《ドリス様式神殿のためのブラック・ベッセル(黒い器)》(2022-2023年)ほか、シアスター・ゲイツ 《アーモリー・クロス #2》2022年 木 144.8×144.8×7.0 cm 展示風景:「シアスター・ゲイツ展:アフロ民藝」森美術館(東京)2024年 撮影:来田 猛 画像提供:森美術館

米国シカゴを拠点とし、彫刻と陶芸作品を中心に、建築、音楽、パフォーマンス、ファッション、デザインなど、メディアやジャンルを横断する活動で注目されるシアスター・ゲイツ。

彫刻と都市計画の教育を受け、2004年に愛知県常滑市で陶芸を学ぶために初来日。以来20年以上にわたり、陶芸をはじめとする日本文化の影響を受けてきました。アーティストとして、文化的ハイブリディティ(混合性)を探求してきたゲイツは、アメリカの公民権運動(1954〜1968年)の一翼を担ったスローガン「ブラック・イズ・ビューティフル」と、日本の「民藝運動」の哲学とを融合した、独自の美学を表す「アフロ民藝」という言葉を生み出しました。

展示風景:「シアスター・ゲイツ展:アフロ民藝」森美術館(東京)2024年 撮影:来田 猛 画像提供:森美術館

日本初、そしてアジア最大規模の個展となる本展は、「神聖な空間」「ブラック・ライブラリー&ブラック・スペース」「ブラックネス」「年表」「アフロ民藝」の各セクションで構成。これまでの代表作のほか、本展のための新作を含む、日本文化と関係の深い作品などを紹介します。

特に展示室の壁を本棚で埋め尽くす「ブラック・ライブラリー」、会場内での音楽パフォーマンスやDJイベント、常滑市にある旧土管工場(丸利陶管)でのインスタレーションなど、見応えのある展示にきっと度肝を抜かれるはず。

ゲイツの多角的な実践を通し、世界で注目を集め続けるブラック・アートの魅力に迫ると同時に、手仕事への称賛、人種と政治への問い、文化の新たな融合などを謳う、現代アートの意義を実感する機会をお見逃しなく。

シアスター・ゲイツ 《みんなで酒を飲もう》 2024年 陶、酸化物 サイズ可変(1000本) 展示風景:「シアスター・ゲイツ展:アフロ民藝」森美術館(東京)2024年 撮影:来田 猛 画像提供:森美術館

『シアスター・ゲイツ展:アフロ民藝』

 

開催中~9月1日(日)/森美術館/10:00~22:00 ※入場は閉館30分前まで。火曜は17:00まで/会期中無休/一般¥2,000(土・日曜・休日¥2,200)/https://www.mori.art.museum

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