2. 西川勝人 静寂の響き
■光と陰影を追求した、静謐さに浸る展覧会
西川勝人《根》1994年 作家蔵 ©Katsuhito Nishikawa 2024
ドイツを拠点に光と闇、その間の漠とした陰影に心を配り、多様な技法を用いた作品を手がける、西川勝人さんの国内美術館では初となる回顧展。
抽象的なフォルムをもつ白い彫刻は、木や石膏を用いた簡素な構造ながら、表面に淡い陰影を宿し、周囲の光や音さえもそっと吸い込んでしまうように、ただ静かにあります。写真や絵画など、彫刻以外の制作においても同じで、これは変わることのない最大の魅力です。
西川勝人《蓮》1998–2000年 作家蔵 ©Katsuhito Nishikawa 2024
西川勝人《無題》1986年 作家蔵 ©Katsuhito Nishikawa 2024
活動初期にあたる1980年代から最新作まで、彫刻、写真、絵画、インスタレーションなど約70点を通して、静けさを保持し続ける西川作品の美学に触れます。
残念ながら3月31日をもって休館予定の美しい美術館と庭園に、ぜひ足を運びたい。
『西川勝人 静寂の響き』
開催中~1月26日(日)/DIC川村記念美術館/9:30~17:00 ※入館は閉館30分前まで/月曜休館/一般¥1,800/https://kawamura-museum.dic.co.jp
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