体と心の不調には、腸を整えるといいらしい!? そんなことを聞いて今回は「腸律セラピー」へやってきた麻生さん。2000人もの腸を触ってきたという『腸律サロン セラピーエ』主宰の小澤かおりさんに“腸律”のこと、腸のセルフチェックなどを教えていただきました。
腸律について教えてくれたのは…小澤かおりさん
心と体を繋ぐ、腸の働きとは?
「腸は消化・吸収のイメージが強いですけど、自律神経にも深くかかわっていますし、ほかにもいろんな役目があることもわかってきているんです。
腸と脳は密接に影響を与え合っていて、腸は脳以上にいろいろなことを正確に感じとります。脳はだませても、腸はある意味“だませない”。たとえば、食べものに毒が入っていたとしたら、脳はおいしいと感じても、腸は体内に毒を入れてはいけない!と排出しますよね。腸が感じたことを、脳や体中にメッセージを送るんです。『睡眠不足ですよ』とか『ストレスがたまっていますよ』なんてことまで。
おなかの上から腸を触るとどこが硬くなっているかで、今その人がどういう精神状態かということまでわかります。
腸のこりや張りをほぐしていくと腸とつながる自律神経が整ってイライラや不安も解消。消化吸収力も上がりますから、栄養が身体中に行き渡り、肌ツヤや髪ツヤもよくなります。健康にも美容にも、腸は大切な役割を担っているんです。
小腸・大腸の5つの役割
十二指腸・空腸・回腸からなる小腸と小腸の先にある大腸。人の健康のためにとっても大切な役割を果たします。
①消化・吸収
胃、十二指腸を経てどろどろになった食べ物を、さらに消化、吸収。生命を維持する重要な役割を腸は担っています。
②栄養の合成
栄養、酵素、ホルモンなどは腸の中で合成されます。合成された栄養は腸のぜん動運動に働きかけ、排出を起こします。
③血液の製造にも
これまでは、骨髄で作られると考えられてきた血液。最近の研究では、「腸管増血」といって腸で作られているという説も有力に。
④人体最大の免疫器官
体の中の約7割の免疫は腸で作られています。腸内環境を整えると免疫強化にもつながります。
⑤解毒作用
体内に侵入した雑菌、病原菌なども、下痢、嘔吐、発熱などの反応を起こし、排出してくれます。
腸の状態のひもとき方とケア方法
腸のチェックは必ず仰向けで行います。さっそくサロンのベッドに横たわる麻生さん。今の腸の調子は?
腸のこりと張りをセルフチェック
上着を少し上げて、おなかを出した状態に。薄い布をかけて、小澤さんがおなかに手を当てていきます。
「うーん、左の脇腹、大腸あたりが張っていますね。麻生さんは心配性ですか?」との小澤さんの質問に「先生、当たっています!」と驚く麻生さん。
実は麻生さん、舞台のお仕事でじんましんが出たことがあるほど、緊張しやすい性格とか。
「おなかも冷えていますね。水分不足かも。全体的に緩ませてあげないといけませんね」
腸のこりによって今の気持ちがわかります
どこをさするのかの見極めは、仰向けになった状態で、おへそを中心に“大きな時計と”“小さな時計”があるとイメージ。上のイラストのように小さい時計の6時から7時、8時とほぐしていきます。小さい時計を1周したら次は大きい時計。
「硬くなっている場所で不調がわかりますよ。たとえば、11時は時間に追われているとか睡眠不足です。1〜2時は、心配性。3時は水分不足、緊張、人見知りです。麻生さんはここが凝っていますね。4〜5時と10時〜11時は、ストレスがたまっているかも。6〜8時はこだわりの強い人が硬いかな。9時は水分不足や不安。また最近は11時〜1時の間の腸が、便がたまって落ちてしまっている『落下腸』型の方もいらっしゃいます」
イラストを参考に、自身のお腹のこりもチェックを!(やさしく触りましょう)
小澤さんの施術が進むうちに「少しずつおなかがあたたかくなってきた!」という麻生さん。
ケアの鍵はリラックスと食物繊維
緊張する性格を何とかしたい、という麻生さんに、小澤さんは「緊張していると感じたら、腹式呼吸を。そして、全然違うことを考えるなど、リラックスを心がけてください」
ヨガの「ダウンドッグ」のポーズでも心身のバランスが整うとアドバイス。また食生活では、納豆、味噌、漬物、豆腐など発酵食品や野菜、食物繊維を上手に摂ると、腸内環境が改善されるそう。
「腸律セラピー」を体験して
photograph:Isao Hashinoki(Nomadica) styling:Nami Kagiyama hair & make-up:Yumi Narai text:Tomoko Yanagisawa illustration:Shinco Uematsu web edit:Mina Ota
リンネル2019年6月号より
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
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