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【妊活の基本を改めて】産婦人科医・高尾美穂先生に聞く、最近の妊活事情と正しい知識 【妊活の基本を改めて】産婦人科医・高尾美穂先生に聞く、最近の妊活事情と正しい知識

知っておきたい妊活の基礎知識5つ

チャンスを逃さず効率よく妊活を進めるには、正しい知識が不可欠です。まず押さえておくべき妊活の基本を高尾先生が伝授。

01_まずは自分の体の状態を知ろう!

妊娠できる体かどうか、という相談はとても多いです。妊娠できると言い切れる検査は残念ながらありませんが、妊娠できない理由が見つかる検査項目はあります。
女性に問題がなくても男性に問題があることも多いので、たとえば30代夫婦で半年くらい自然妊娠にトライして妊娠が成立しなければ、婦人科や泌尿器科で女性は卵管の検査、男性は精液の検査をすることをおすすめします。

02_普段から基礎体温を測って記録しておこう

基礎体温を記録しておくことで生理や排卵を予測することができ、妊活がスムーズになります。自分の生理がどのくらいのサイクルなのか、出血期間が何日なのか、生理が始まってから排卵までが何日くらいなのかなどを把握しておくことはとても大切。
妊娠以前に自分のコンディションを把握するためにも、妊活をスタートする前から記録しておいてほしいですね。

03_妊娠しやすいタイミングとは?

最も妊娠しやすいタイミングは排卵の2日前で、排卵日まで待ってしまうと妊娠の確率は下がってしまいます。
卵子の寿命は24時間で精子の寿命は2〜3日であり、28日周期の場合生理が終わってから排卵日までの間に3回くらい性交渉を持つと妊娠成立の可能性が高いと言えます。
ただしストレスや寝不足により排卵が予定通りいかないことも。ストレスを避け、リラックスできる生活習慣を。

04_生活を見直して、心も体も余裕を持つ工夫を

妊娠のために必ず避けてほしいのはタバコ。女性の卵巣機能だけでなく、男性の性機能も落ちてしまいます。受動喫煙もしかりです。
また常に仕事で忙しいと性交渉の余裕すらなくなってしまうので、家でゆっくりと過ごす時間を持つことも大切です。妊活もコミュニケーションがあるからこそ。ゆとりのある生活の中でウォーキングをするなど、夫婦で一緒にできる運動を取り入れるのもおすすめです。

05_不妊治療の保険適用を確認

ほとんどが自費診療だった不妊治療が保険適用になったことで、不妊治療の第一歩として病院に行きやすくなりましたね。保険適用ではない高度な医療に対しては自治体がカバーするようになったケースが見られます。
ただし年齢制限があるので、30歳を過ぎたら医療の力を借りながら自然妊娠にトライして、35歳を過ぎたら高度なものも含めた不妊治療をスタート、と思っておくと良いでしょう。

保険適用が可能な治療

<タイミング法>
排卵のタイミングに合わせて性交を行うよう指導する

<人工授精>
精子を妊娠しやすい時期に子宮内に注入する

<体外受精>
精子と卵子を採取し体外で受精させ、子宮に戻す

<顕微受精>
注射針などを使って卵子に精子を注入する

<受精卵・胚培養>
体外受精などで得られた受精卵の培養をする

<胚凍結保存>
受精卵を子宮に着床する前の状態まで培 養した胚の凍結保存

<胚移植>
胚を体内に戻す

<男性不妊の手術>
射精が困難な場合な どに顕微鏡を使って精子を回収する

こちらもチェック!

photograph:Mari Yoshioka text:Nahoko Morimoto illustration:naohiga web edit:Riho Abe
リンネル2023年12月号より
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