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新宿の路地裏で気になるコーヒースタンドに潜入! 懐かしくて新しい味に出合う 新宿の路地裏で気になるコーヒースタンドに潜入! 懐かしくて新しい味に出合う

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新ショップが続々とオープンし、「なさそうで意外とある」コーヒータウンの新宿。なかでも「ありそうで意外とない」コーヒーの体験ができる場所を見つけました。新宿の路地裏にオープンした「swamp(スワンプ)」は、信頼し合うバリスタと焙煎士による、懐かしくて新しいコーヒーが気軽に味わえるコーヒースタンドです。

目次
新宿の路地裏で気になるコーヒースタンドに潜入! 懐かしくて新しい味に出合う
  1. バリスタと焙煎士、ふたりの個を感じて
  2. 丁寧に焙煎・吟味されたこだわりの本格派コーヒー
  3. スペシャルティコーヒー店「swamp」 店舗情報

バリスタと焙煎士、ふたりの個を感じて

2015年の「ブルーボトルコーヒー」1号店オープンをきっかけに、日本にも一気に裾野まで広まったスペシャルティコーヒーの世界。自ら焙煎を行うロースターカフェも増え、活況を呈している。そんななか、西新宿の外れにある裏路地に、ぽつねんと9月にオープンしたばかりの「swamp(スワンプ)」。懐かしいレコードの音色とともに、ふらっと立ち寄り、ホッとできる気楽なコーヒースタンド。

「やりたかったのは、基本に立ち返ること」と言うのは店主の石川さん。名バリスタを多く輩出することで知られる「ポール・バセット」をはじめ、いくつかのお店で働き、東京のコーヒーシーンをつぶさに感じてきた彼。
「今コーヒーを始めた人って、ちょっとハイエンドなところから入りがちなんですけど、ここではシンプルな豆をそろえて。焙煎は酸味がとがりすぎず、苦味が出るちょっと前の、甘みで終えるようなイメージ……まだやっている過程ですけどね」

その旅に伴走するパートナーが、ロースターの油布さん。
「彼はもともとレコードがすごい好きで。僕の勝手なイメージですけど、レコードってクラシックなので、飲みやすくて、シンプルな味が伝わりやすいかなって」
どこかの店に所属せず、フリーランスで活動する油布さんとは友人同士。揺るぎない信頼関係のもと、忌憚なく言葉と心を交わし、自分たちならではのコーヒーを目指します。

「音楽とお酒なら完成されたスタイルがあるし、音楽とコーヒーはジャズ喫茶とかはありますけど、それとはまたちょっと別の世界。こういう小さい空間で、立って音楽を聴きながら、飲みたいコーヒーってなんだろうって」
共通するのは、抜けのいいインディペンデント精神。欲しいのは、どこまでも人を感じる味わい。


丁寧に焙煎・吟味されたこだわりの本格派コーヒー

swamp店主のバリスタ石川篤希さん(写真左)と、ロースターの油布尚也さん。石川さんがポール・バセットに勤めていた時代のお客さんで、約10年来の友人。「お互いいろんな意味で手の内を知ってます(笑)」
油布さんは研究職を経て、渋谷のコーヒーショップで勤務後、独立。現在はフリーのロースターとして活動中。自分でブレンド豆も焼いていて、ウェブ「Gli Alchimisti」では、自身のブランドでブレンド豆を販売。「今の時代はむしろブレンドこそ難しい領域。素材を熟知していないと生かせない。料理人と一緒ですね」
Gli Alchimisti

V60で丁寧に淹れるドリップコーヒーはエチオピアなどのシングルオリジン(¥650〜)を用意。
5種を基本に、時季によって変わります。

新しい豆が入荷したら、必ずカッピング(テイスティング)を行い、複雑な風味をチェック。香りや口当たりなど、お互いの印象を言い合いながら、方向性を見つけ出します。同じ豆でも、焙煎後の経過期間でカッピングすることも。

エスプレッソを使ったカフェラテ(¥600)、フラットホワイト(¥650)などミルクビバレッジも充実。「懐かしい感じもありつつ、新しい世代の人からすると新鮮かもしれません」と石川さん。


スペシャルティコーヒー店「swamp」 店舗情報

お店は東京メトロ・丸の内線の西新宿駅より歩いて数分。JR新宿駅からも10分ほど。青梅街道から少し入ったどこか懐かしい路地裏にある。普段は石川さんひとりで切り盛り。

住所:東京都新宿区西新宿7-21-12 れんげ荘 105号
TEL:03-6683-2584
OPEN:7:00〜18:00(土日祝9:00〜) 不定休


photograph & text:BOOKLUCK web edit:Mina Ota
リンネル2022年12月号より
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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