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【内田彩仍さん連載:明日もいい日になりますように】 「第27回 冬の庭から春の庭へ」 【内田彩仍さん連載:明日もいい日になりますように】 「第27回 冬の庭から春の庭へ」

内田 彩仍
連載 #明日もいい日になりますように

丁寧な暮らしぶりやセンス溢れる素敵な着こなしで人気を集める内田彩仍さん。日々のなかで内田さんが見つけた小さな幸せや、暮らしの工夫をお届けします。本格的な春の訪れに向けて、内田さんのご自宅のお庭も冬仕様から次第に春支度へ。「明日もいい日になりそう」と、皆さまが穏やかに前を向けますように。

内田彩仍さん Profile

内田彩仍さん
福岡県在住。夫と愛猫そらと暮らす。雑誌などで紹介される丁寧でセンスのある暮らしぶりが人気。 『内田彩仍さんと作った 白のキャンバストートバッグBOOK』(宝島社)、『変えること変わらないこと』(主婦と生活社)など著書多数。 新刊『衣食住、暮らしに寄り添うもの選び』(集英社)が発売中。

霰が降ったかと思えば、いきなり暖かくなったり、汗ばむ陽気になったり。いつにもまして寒暖が定まらない3月。皆さまいかがお過ごしでしょうか。
私が住む福岡では、数日前に突然初夏を思わせる陽気になり、うららかな天気に誘われて緑豊かな公園に散歩しに夫と車で出かけました。

いつも通っている自然に囲まれた公園は、歩いたり走ったりしやすいよう整備されているからか、皆さんこの晴天を待ち侘びていたようで、とても広い駐車場なのに満車状態。
駐車スペースを探してぐるぐると回りながらやっと空いているところを見つけて、1時間ほど散歩しました。
お子さん連れの方が笑顔で芝生に寝転がっていたり、犬の散歩をしながら連れの方と会話されていたり。そんな楽しそうな様子を見ながら自然あふれる場所を歩くのは、本当に癒やされますね。
このところ考えることが多いせいか、心が浄化された気がします。

自然を身近に感じる暮らしを望んで、長年住み慣れたマンションから越してきた我が家。
日々の暮らしを負担に感じることがないよう選んだ小ぢんまりした家なので、家よりも庭のほうが広いのです。

そんな庭と共に暮らすために、冬の間は雪に弱い植物は鉢植えにして玄関先に入れたり、地植えのものは雪囲いをしたりして冬越えをするのですが、今年は寒い日が多かったからかグランドカバーとして植えているクラピアも未だ茶枯れしたまま。
でも今の庭の様子をカメラマンさんと撮影しながら「この冬枯れした庭の感じもいいね」と話しました。

冬から春にかけてこの時季ならではの庭の楽しみもあります。
それは雑貨をたくさん飾れること。何年か前から続けていて、緑が多い時季にはちょっと目障りに感じることもあるのですが、葉が落ちて枝のみになった庭には、家で使わなくなった器やかごがとても似合うのです。
あちらこちらに飾って、緑が少なくなった庭を彩ります。

グレーの鉢が並ぶ庭の近くには、色味が合うシルバーの雑貨を。雨風にさらされてシャビーになった小物がよく似合います。

紅葉の時季が過ぎ、葉が落ちた木のそばには茶色い枝に合う色の雑貨を。焦げ茶のジャグは最近庭に出したもの。キッチンで使わなくなったレードルはこの春の土入れにも役立ちました。

マンションにあった鉢植えを持ってきて地植えをしたへデラは、寒さに強く常緑なので冬でも壁にたくさんつたったまま頑張ってくれて、今や冬の庭の主役になっています。

2月に一本だけ咲いた水仙は、3月に入った頃、頭が重くて倒れてしまったので、玄関先に飾りました。

眺める癒やしと庭でお茶をする憩いを与えてくれるこの庭を維持するために、毎年3月の声を聞くと、庭師さんに手伝ってもらって新しい土を入れたり、肥料をあげたりして、春の庭支度をしています。

咲き始めるのが遅かったクリスマスローズにも、クリスマスローズ用の肥料を入れて今年もたくさん咲いてくれるのを心待ちに。

肥料がほとんどいらないオージープランツの草木には、まくだけで土が蘇るリサイクル剤を1cmほどまいて手入れをしています。

それから、この春宝島社から発売になった「先を見据えた大人のインテリア」という本に掲載していただきました。光栄なことに表紙も我が家のキッチン。
他の方々のインテリアが素敵で、届いてすぐ夢中になって読みました。
関わってくださった皆さま本当にありがとうございました。皆さまどうぞよろしければご覧くださいませ。

昨年春のラベンダーの様子。とてもいい香りだったラベンダーを思い出しながら
今年もこんなふうに咲いてくれることを願いつつ、
皆さまも私も、明日もいい日になりますように。

ほかの記事も見る>>>内田彩仍さん連載:明日もいい日になりますように



photograph: Kyoko Omori, Ayano Uchida text: Ayano Uchida
※ 画像・文章の無断転載はご遠慮ください

エッセイスト・スタイリスト

福岡県在住。夫と愛猫そらと暮らす。雑誌などで紹介される丁寧でセンスのある暮らしぶりが人気。 『内田彩仍さんと作った 白のキャンバストートバッグBOOK』(宝島社)、『幸せな心持ち』(主婦と生活社)など著書多数。 新刊『衣食住、暮らしに寄り添うもの選び』(集英社)が発売中。
リンネル.jpでは、日々の中で見つけた小さな幸せを綴る「明日もいい日になりますように」を連載中。

連載 明日もいい日になりますように

内田 彩仍

連載 #明日もいい日になりますように

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