LIFESTYLE
:【女子旅 千葉県・佐原】 江戸まさりのまちなみを、暮らすように楽しむ佐原商家町ホテル NIPPONIA
LIFESTYLE
:
東京から高速バスで、2時間弱。千葉県の北東にある香取市佐原。利根川に近く、江戸時代から水運で発達したこの地は、当時「江戸まさり」といわれるほどの繫栄を誇っていました。今でもその面影を残す建物が並ぶまちなみと佐原商家町ホテル NIPPONIAでの宿泊をリポートします。
関東屈指のパワースポット!
勝負事の神様 香取神宮

佐原のまちについたらまず訪れたいのが、香取神宮。ここは、茨城県の鹿島神宮と並び関東屈指のパワースポットとして知られる場所です。関東を中心に400ある香取神社の総本宮で、その歴史は日本書紀にまでさかのぼります。明治時代よりも前に「神宮」の名前で呼ばれていたのは、伊勢神宮、鹿島神宮とこの香取神宮のみという由緒正しい神社です。

玉砂利の参道のまわりには、たくさんの灯篭があり、よく見ると一つひとつに鹿が彫られています。これは、香取神宮が奈良の春日大社と深い縁がある証拠なのだとか。華やかな朱色の楼門をくぐって境内へ。境内には樹齢1000年を超す杉が何本もそびえています。

拝殿と本殿は黒漆に檜皮葺の建築が荘厳な雰囲気を感じさせます。香取神宮は勝負事や災難除けなどのご利益で知られる神様。スポーツをやっている人はぜひご参拝を!

小野川を中心に、江戸の香りが残る蔵や商家が立ち並ぶ佐原のまち。日本地図を作った人として有名な伊能忠敬が活躍した地としても有名です。九十九里で生まれた忠敬は、有能さを見込まれて伊能家の婿に入り、舟運で栄えていた佐原の名主として腕を振るっていたのだとか。そんな忠敬の足跡をたどれるのが、伊能忠敬記念館です。


忠敬が測量に使った道具や実際に作成した地図などが展示され、当時の様子がリアルにわかります。毎週土日は、常設展示を解説してくれるツアーもありますよ。

小野川沿いには、伊能忠敬が17歳から49歳まで暮らした旧宅があります。土蔵や書院のある立派な邸宅です。もともと学問好きだった忠敬は、商いの合間にここで本を読みふけっていたのかな……と想像がふくらみます。
伊能忠敬記念館
千葉県香取市佐原イ1722-1
開館時間 9:00~16:30 月曜・年末年始休館
料金 大人 ¥500
0478-54-1118
伊能忠敬記念館:香取市ウェブサイト
伊能忠敬旧宅
千葉県香取市佐原イ1900-1
開館時間 9:00~16:30
無料
伊能忠敬旧宅:香取市ウェブサイト
江戸時代にタイムスリップ!
歴史的な建物と醸造のまち、佐原

小野川沿いやその周辺には、酒蔵や問屋、呉服屋などの商家が江戸時代の姿をとどめたまま立ち並び、重要伝統的建造物群保存地区の指定を受けています。そんなまちなみをそぞろ歩くのも楽しみのひとつ。

県指定登録有形文化財をそのまま使ったVMG CAFE。箱階段や金庫など、商家だったころの名残を感じさせます。小野川を見下ろす2階もおすすめです。人気メニューは自家製サツマイモモンブラン。

300年あまりの歴史を持つ、馬場本店酒造。イギリスから輸入したレンガで建てられた煙突がシンボルです。人気商品は、最上白味醂。江戸時代は、女性や子供に親しまれていた甘味酒だったという味醂の、昔ながらの製法を守っています。料理に使うのはもちろん、炭酸で割ると麹の香りと甘酢っぱさがおいしいアルコール飲料に。

「町ぐるみ博物館」として、昔酒造りに使われていた桶やたるも展示しています。
VMG CAFE
千葉県香取市佐原イ1720
営業時間 平日11:00~16:00 土・日・祝日~16:30 火定休
0120-210-189
VMG CAFE – 【公式】佐原商家町ホテル NIPPONIA|VMG HOTELS & UNIQUE VENUES
馬場本店酒造
千葉県香取市佐原イ 614-1
営業時間 9:00~17:00 不定休
0478-52-2227
馬場本店酒造
お酒を片手に揺られ、暮れ行くまちを眺める
「黄昏舟」

そんな忠敬らが住んだ佐原のまちを、ノスタルジックな気分で舟の上から楽しめるのが、佐原商家町ホテル NIPPONIAの宿泊者限定のアクティビティ「黄昏舟」です。

出発地点は、まちの中心近くにある船乗り場です。もともと船頭の伝統があった、水郷の佐原。昔ながらの装いをした船頭さんと一緒に、出発します。

佐原の地酒やスパークリングワイン、おつまみを片手に夕涼み。川の上を吹き抜ける風が心地よいです。

小野川は江戸に運ぶ荷物の積み込み、荷下ろしにそれぞれの商家が使っていた「だし」と呼ばれる階段があるのが特徴。鴨や白鳥が気持ちよく泳ぐ姿も。30分ほどかけて利根川の水門までの行程を往復します。静かな街並みにゆるやかな川音……心ほぐれるひとときに。
黄昏舟(佐原商家町ホテル NIPPONIAの宿泊者限定)
大人 2名 ¥26,400 追加 ¥2,200円/名
https://www.nipponia-sawara.jp/news/tasogarefune
まるで町全体が宿泊施設。
佐原商家町ホテル NIPPONIA

江戸時代のまちなみが残る佐原。その建造物をそのまま生かして、まるで町全体をホテルにしたような宿が、佐原商家町ホテルNIPPONIAです。フロント棟を含めた8棟14室がまちのなかに点在し、まるで江戸時代のまちで暮らすように泊まれるのが大きな特徴。
それぞれ歴史のある客室の一部を紹介します。

明治に製綿業を営んでいた商家の蔵や母屋を保存・改修したのがYATA。102号室は当時の土蔵で入口の扉は南京錠で閉まるのが特徴。2階には、荷物を下ろすための滑車があった吹き抜けもあります。1階はシックな板張りのリビング、ベッドルームは2階です。

江戸時代は穀物商、のちに質屋なども営んだ商家がSEIGAKU。ひときわ目を引く黒壁の建物です。302号室は、江戸時代の米蔵を改修した客室。天井高5メートルの空間は当時の柱がどっしりと支える開放感たっぷりのワンフロア。ベッド、リビング、小上がりがあり、小さな子どもや高齢の家族との宿泊にもよさそう。

小野川沿いにたたずむSHIPPOUは、伊能家の穀倉だった建物といわれています。501号室の格子戸を開けて中に入ると、中には和モダンな空間が広がります。蔵の小さな窓からは小野川の景色を見下ろすのも風情があります。
今回紹介する多くの部屋が、一棟貸しタイプになっており、広さは70㎡以上。中庭やペットと泊まれる広いドッグラン付きのお部屋もあります。自分の家のようにくつろげるので、グループやファミリーでの宿泊にもおすすめです。
佐原の食材・食文化を取り入れた発酵フレンチのディナー

夕食は、馬場本店酒造の味醂蔵だった建物を利用したフレンチレストランLE EN(ルアン)でいただきます。この店の特徴は醸造のまち・佐原の食文化を取り入れた発酵フレンチ。神戸や京都などで腕を磨いた天羽英実シェフが手がけます。

前菜 水郷鶏のプレッセ 香取野菜のコンディマン ヨーグルトとライムのジュレ

主菜 鮮魚のハーブコンフィ ズッキーニのマリニエール風ソース 野菜とイカのヌイユ

デザート ココナツと蔵元酒粕のムース・グラッセ レモングラス香る発酵パイナップルのピューレ
地元の水郷鶏を使った前菜や、銚子港で水揚げされたオナガダイの魚料理など、北総エリアの食材がたっぷり。味付けに糀やしょう油を使うことで発酵の味わいが深く、フレンチだからといって重く感じることはなし。佐原の地酒とのペアリングもあるので、気軽に尋ねてみて。
佐原商家町ホテルNIPPONIA
千葉県香取市佐原イ1708-2 KAGURA棟
0120-210-289
一泊二食付 2名1室利用時 47410円~(税サ込)
※香取神宮、黄昏舟、忠敬記念館のアクティビティは別料金
神社や歴史的な街並み、舟遊びや発酵食の文化……。東京からわずか2時間ほどの場所なのに、旅気分にどっぷり浸れる場所が佐原です。10月11~13日は、豪華絢爛な人形山車がでる佐原の秋祭りも開催されるそう。少し足をのばして、でかけてみませんか?
その他の千葉県のおすすめスポットもチェック!
photograph & text:Ema Tanaka
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
おすすめ記事 RELATED ARTICLES
Recommend
SNAPRanking
DAILY
/
WEEKLY
季節のおすすめSEASON TOPICS
暮らしのいいこと大集合!Special Feature



































