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【今見たいアート案内:3~5月】 マティスから坂本龍一まで、見逃したくない展覧会4選 【今見たいアート案内:3~5月】 マティスから坂本龍一まで、見逃したくない展覧会4選

絵画、ガラス、インスタレーションなど幅広く、注目の展覧会が開催中。 『リンネル』本誌のアート&イベント連載ページを担当しているライター赤木真弓さんおすすめの、今見ておきたいアート&イベントを厳選してご紹介します。

目次
【今見たいアート案内:3~5月】 マティスから坂本龍一まで、見逃したくない展覧会4選
  1. マティス 自由なフォルム
  2. ガラスの器と静物画 山野アンダーソン陽子と18人の画家
  3. オラファー・エリアソン展:相互に繋がりあう瞬間が協和する周期
  4. 坂本龍一トリビュート展 音楽/アート/メディア

1. マティス 自由なフォルム

■巨匠マティスの切り紙絵に焦点を当てた、日本初の展覧会

アート マティス
左から、アンリ・マティス《ブルー・ヌード IV》1952年 切り紙絵 103×74cm オルセー美術館蔵(ニース市マティス美術館寄託) ©Succession H. Matisse Photo: François Fernandez、アンリ・マティス《ザクロのある静物》1947年 油彩/カンヴァス 80.5×60cm ニース市マティス美術館蔵 ©Succession H. Matisse Photo: François Fernandez

20世紀最大の巨匠のひとり、アンリ・マティス(1869-1954)。さまざまな作品を残したマティスが晩年、精力的に取り組んだ「切り紙絵」に焦点を当てた、日本初の展覧会「マティス 自由なフォルム」が開催中です。

「フォーヴィスム(野獣派)」の中心人物として頭角を現したマティス。後半生は南フランスのニースに移り、大病を患って以降は切り紙絵という新たな表現手法に到達。アシスタントが彩色した紙をハサミで切り抜き、それらを組み合わせることで、いきいきとした構図に仕立てました。1948年からはヴァンスのロザリオ礼拝堂の構想を通じて、巨大な壁画制作という夢を実現。芸術家人生の集大成ともいうべき境地に達しました。

アート マティス
アンリ・マティス《花と果実》1952-1953年 切り紙絵 410×870cm ニース市マティス美術館蔵 ©Succession H. Matisse Photo: François Fernandez

本展では、5つのセクションにわけて、約150点の作品を一挙に紹介。フランスにあるニース市マティス美術館が豊富に所蔵する、大型の切り紙絵に焦点を当てながら、絵画、彫刻、版画、テキスタイルなどの作品や資料を見ることができます。

なかでも同館が所蔵する切り紙絵の大作《花と果実》は、本展のためにフランスでの修復を経て、日本で初公開される必見の作品。また、マティスが建築から室内装飾、司祭服までデザインし、最晩年に取り組んだロザリオ礼拝堂が再現され、時間によって変わるステンドグラスの光を体感することができます。

アート マティス
ヴァンスのロザリオ礼拝堂(内観) ©Succession H. Matisse Photo: François Fernandez

色彩とデッサンの関係を模索し続けたマティス。カラフルな色彩で光に満ち、のびのびと流れるような線やフォルムの作品は、見ているだけで元気がもらえそうです。

『マティス 自由なフォルム』

 

開催中~5月27日(月)/国立新美術館 企画展示室 2E/10:00~18:00 ※金・土は20:00まで、入場は閉館30分前まで/火曜休み(ただし4月30日〈火〉は開館)/一般¥2,200/https://matisse2024.jp

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