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:「好きがつながって形になる」ヘアメイク加藤恵さんが、インド発のパジャマブランド【KiNAARA(キナーラ)】を始めたワケ
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『リンネル.jp』でインド旅のエピソードを執筆してくれたヘアメイクの加藤恵さん。
実はその旅での出会いを機に、パジャマブランドをスタートさせました! ヘアメイクさんがなぜパジャマ? そのきっかけや道筋を伺います。そこには、“好き”が暮らしに自然と溶け込むヒントも隠れていました。
ヘアメイク加藤恵さんが、インド発のパジャマブランド【KiNAARA(キナーラ)】を始めたワケ
話を伺ったのは……

加藤 恵さん(ヘア&メイクアップアーテスト)
『リンネル』をはじめ、数多くの雑誌や広告で活躍。ナチュラルからきちんとメイクまで、その人やファッションに合わせたメイク提案はモデル・女優からの支持も絶大。
現地の風景や触れ合いを納めた旅の写真をInstagramで更新中!
いつもと同じ旅の始まり
ヘアメイクとして多忙な毎日を送る加藤さん。ハードな日々とのバランスをとるために旅に出ることをライフワークにしています。
「私が旅をする理由のひとつに、世界の民族や手仕事に触れたいという気持ちがあるんです。だから訪れる国々では必ずクラフトワークが見学できる工房に足を運ぶようにしています。今回の旅でジャイプール滞在を決めたときも、インドの伝統工芸であるブロックプリントの工房を巡ろうと決めていました」
キーパーソンの登場で訪れた
思わぬ出会い

ブランド始動の出会いをアシストしてくれたドライバーさん。その後の工房とのやりとり時も間に入ってくれたり、のちのモデル探しも手伝ってくれた、スーパー助っ人!
事前リサーチをしつつ、現地のホテルやリキシャーのドライバーさんに聞き込みをして見学ができる工房を探しました。
「検討した結果、ドライバーさんの紹介してくれたジャイプールの工房2軒と、サンガネールというプロックプリントが盛んな街を訪れてみることにしました。どこも素敵だったのですが、2軒目に訪れた工房で“生地を選べば1着からアイテムが作れて、明日にはできあがるよ”と声をかけられたんです。そのやりとりが海外で今までに経験したことがないほどスムーズで、しっかりした印象を受けました。ものは試しに、友人へのおみやげも含めて、多めにパジャマをオーダーしました」

ジャケットやシャツなども手がける工房。数多くの生地が並ぶなかからお気に入りをピックアップし、形にしてもらったそう。
理想に出合えるかもしれないという、
ワクワク
オーダーできるアイテムが数多くあるなか、加藤さんは迷わずにパジャマをセレクト。その理由は、今までの旅にありました。
「以前ネパールで購入したお気に入りのガウンがあるんです。色落ちや型崩れが少なく、肌触りもいい。着るたびに“これのパジャマ版があったらな”と思っていたんです。
ジャイプールの工房でシルクコットンに触れたとき、そのときのガウンの生地にとても似ているなと感じました。これは理想のパジャマができるかもしれない!とオーダーを決意。基本のフォルムはあるものの、オーダーメイドで細かな部分が相談できる点も魅力的でした」
これまで旅先で素晴らしい工房やファブリックに出合いながらも、それを活かせる術が思いつかず、もどかしさを抱えていたといいます。
「今回お世話になった工房は、ドライバーさんが間に入ることでコミュニケーションがスムーズになり、仕上げもていねいで、素敵なシルクプリントの生地もたくさんある。難しいと感じていたものが一気に取り払われていく感覚がありました」
仕上がりに大満足!
友人たちにも大好評!

シルクコットン生地を使用したパジャマは、さらっとしていて軽やか。シルクプリントならではの細やかさに惹きつけられます。
当初はブランド化など考えていなかった加藤さん。でも持ち帰ったパジャマを見た友人たちの声を聞いて、気持ちに変化が生まれます。
「とにかく評判がよかったんです。デザインもかわいいし、着心地もいい。みんなが口を揃えて、ブランドを始めたほうがいいといってくれました。そうなるとこちらも乗り気になってしまうというか(笑)。試しに仲良くしている近所のお店に行き、ポップアップをしたい!と伝えて、一日限りのポップアップをさせてもらいました。そのときのみなさんの反応がとてもよく、新たなイベントの出合いもあって、手応えを感じたんです。
実はずっと大好きな旅がなにか仕事につながらないかと考えていたんですが、なかなか見つけられずにいました。でもタイミングは急に来るものですね。直感的にコレだ!と思えたものに出合えたことがうれしかったし、琴線に触れた瞬間に行動する、そのスピード感がよかったのかもしれません」
ブランド名が決定!
縁に支えられて本格始動
ブランド名はヒンドゥー語で「縁」という意味の【KiNAARA(キナーラ)】に。ロゴの制作やイメージビジュアルの撮影、ネットショップの準備など、やることは山積みです。
「ブランドのことを友人や仕事仲間に話していたら、ロゴ制作や撮影、モデルとして協力をしたいとみんなが手を挙げてくれたんです。ビジュアル撮影はインドで現地の人をモデルにして自分で撮影するつもりでしたが、インドまで来てくれるといわれてびっくり!
ポップアップ用の商品をオーダーするタイミングに合わせて訪印してもらい、現地でモデルをしてくれる一般の方を探して一緒に撮影してもらいました。手仕事のぬくもりが伝わる、本当に素敵なビジュアルに仕上がったと思っていたら、今度はそれを見たデザイナーの友人がZINEにしたほうがいいといって、冊子にしてくれたんです。旅先での出会いはもちろん、日本での友人たちも含め、本当にいろんな縁がつながって、できあがったブランドだと思っています」

中央のブランドロゴは、モデル・デザイナーとして活躍するサンドバーグ直美さんが担当。インド旅を記録した加藤さんのInstagramを遡り、印象的だった花の民からインスピレーションを得て提案してくれたといいます。

モデルの花梨さんとフォトグラファーの北岡稔章さんがインドまで同行してくれて完成したビジュアル。北岡さんとは今回が初タッグ。はじめましての出会いの日に、インド行きを提案してくれたそう。

ZINEを提案してくれたのは、デザイナーの灰田文子さん。「モデルの花梨さんと現地のインド人女性たちの写真にストーリーを上手に落とし込み、素敵な一冊に。私の初ZINEができあがりました!」
目標は
“楽しみながら長く続けていくこと”
合同展示会でのお披露目やポップアップを重ね、縁はどんどん広がり続けています。
「もともと自分が欲しいと思ったものを形にしたブランドですし、楽しみながら長く続けていければいいなと思っています。旅から生まれたブランドなので、国内を旅しながら、各地のポップアップイベントに参加できたらいいな、なんて考えています」
加藤恵さんのインド旅の記事はこちらもチェック!
edit & text:Hiroko Ishiwata
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