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:【我が家の子どもの絵の飾り方】今だけの表現が魅力。インテリアの中に素敵に飾るアイデア
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こんにちは。二児の母でインテリアコーディネーターとして働いている、リンネル暮らし部エディターの三輪です。
こどもが描く絵は、思わず笑顔になるような自由な線や色づかいが素敵。
のびのびと描かれたモチーフには、大人には思いつかない大胆さと純粋さが詰まっていて、気持ちや興味がまっすぐに表れていますよね。
そんなこどもが描いた絵の魅力と、インテリアとしてお部屋に取り入れるアイデアをご紹介します。
大胆で純粋な
「こどもの絵」に惹かれて

昔からこどもが描く絵が大好きで、今のおうちにもたくさん飾り、シンプルなレイアウトの我が家の彩りに欠かせないアイテムになっています。
どうしてそんなに好きなのかを改めて考えてみると、自由な線や色使い、その年齢・その瞬間にしか表現されないたった一つのその絵にとびきりの魅力を感じるのだと思います。
母は私と姉がこどもの頃に描いた絵を大切に保管しておいてくれたので、寝室には幼い頃の姉が描いた母の顔の絵を飾っています。

お子さんが描いた絵をどう飾ったらいいかわからない、というお母さんも多いのではないでしょうか。今はどうしようかな…と迷う落書きも、いつかはとても価値のある宝物になるかもしれません。
今回は、私が思うこどもの絵の魅力と飾り方、愉しみ方をご紹介したいと思います。
こども視点のおもしろさ

電車大好き長男は、小さい頃からよーく電車の絵を描いていました。彼が描く電車の絵は、いつも中心にお顔が描かれていて、両脇にウサギの耳のようなものが左右に垂れ下がっていました。ふーん、これが電車かぁ。と、愛嬌のあるその絵を毎日毎日見ていたある日、私は気が付きました。
ウサギの耳のように見えていた2本の垂れ下がりは、電車の「からだ」だったのです!
電車の正面を顔として、向かって右から見たときの車体、左から見たときの車体を、すべて正面から見えているような描き方をしていたことに気がつき、感動したのを覚えています(ピカソと同じ技法ではないですか!)。
しばらくの間そのウサギ電車が描かれましたが、いつからか描かれる電車はそのタイプではなくなってしまいました。もう二度と自然に描かれることのないウサギ電車。これこそがこどもの絵の魅力です。その絵は今でも我が家の冷蔵庫に飾られていて、私を和ませてくれています。

視点を変えれば、日常がアートになる

子どもがまだ上手に鉛筆を持てない頃に、なにか描くものを持たせると、紙をトントン叩いてみたり、シャッシャと線を引いたり、ペタペタ色をつけたりして愉しんでくれて、紙の上にはだれも思いがけないものが飛び出してきます。そんな時期は名作アートが生まれるチャンス期です。

大好きなアーティストCy Twombly(サイ・トゥオンブリー)の絵はまさに、その頃のこどもが描いたような素敵な作品がたくさんあります。なかなか本物のサイ・トゥオンブリーは手に入れられないけれど、うちでは息子が描いたまさにサイ・トゥオンブリー作品を額装して、大切に飾っています。

また、こどもが初めて書けるようになった頃の文字もまさにアートです。
覚えたてほやほやで書いてくれた文字は、みたことのない新しい文字になっていたり、鏡文字になっていたり、はたまた自由な配列だったりで、文字と絵の境がない最高の芸術作品だと思います。その頃の娘が自由に描いたアルファベットは、我が家のリビングの主役アートとして飾っています。


こどもの絵も文字もどんどんスタイルが変わっていくから、そのときにしか描けない絵や文字の魅力を見つけて、身近な芸術作品を発掘するのも愉しいかもしれません。

思い出を呼び起こしてくれる、
愛すべきアートたち

トイレに飾ってある絵は、私が持っているこどもの絵のなかで特に大切な1枚です。
木のフレームのなかに、円い紙に描かれた顔の絵を2枚レイアウトしているのですが、その円い紙は実はコースターなのです。祖父のお別れの日に家族の控えスペースで待機している際に、当時5歳くらいの甥っ子がコースターの裏に描いてくれたもので、まず鼻から描き始められたその顔がとってもユニークだったのです。
何枚か描いてもらったなかから、母と奪い合いになりながらゲットできた選りすぐりの2枚。お別れはとっても寂しかったけれど、祖父を思いながら家族と優しい時間を過ごせたよい思い出がこの絵に込められていて、絵を見るたびに、おーじーじーを思い出します。こどもの絵には、そんな思い出を刻む力があります。

また、こちらもお気に入りの一枚。姪っ子がくれたお手紙の裏に、大変興味深い、顔の輪郭と口だけの絵が描かれていました。きっと描いていて、あーなんかうまく描けなかったからやーめたっ! と、そのまま無邪気に裏に描き始めたであろう姪っ子の姿が思い浮かびます。
この口と輪郭だけのシュールな奇跡の絵にたまらない魅力を感じ額装してみたのですが、なにかかしこまって面白さがいまいち出なかったので、我が家のカレンダーや学校のお知らせを貼ってあるニッチの壁の端にさりげなく飾っています。

ラフに飾ってこそ活きる、
「こどもの絵」の魅力

こどものお絵かきの名作には、日々の生活の中で突然出合います。
私が家事をしている間にこどもたちがダイニングテーブルで描いたものや、保育園や学校から持ち帰ってくるもの。どんどん生まれる新しいアートをどう飾ろうか。
とびっきりのものは額装して、お部屋の一番目立つフォーカルポイント(見せ場)に飾ってあげるのもよし。
でも、毎回額装するのも大変だし、そんなにたくさん飾るスペースもない……。そんなときには、お手軽にクリップを使って壁に飾ってあげています。
そのときの旬なアートをソファの後ろの壁面に。なんなら我が家では、こども自ら描き上げたあとに、「見てね」というメッセージを込めてクリップで展示しています。


小さいものならいくつかランダムに並べてもいいし、何枚か同じようなモチーフを描いた際にもシリーズで並べるとよりかわいい。
季節に合わせて床の間に掛け軸をしつらえるなんてことはできないけれど、そんな感覚で旬のアートをかけ替えるというのも、お手軽に愉しめる飾り方ではないかと思います。

有名な画家やアーティストさんの作品を手に入れて飾ることもとっても貴重なことだけれど、実はもっと身近に、最高のアートがお部屋を素敵に演出してくれるかもしれません。
お部屋の主役としてかっこよく飾ることも素敵だし、日々目にする場所にさりげなく飾ることもとてもいい。大事なのはそれを目にしたときにどんな気分になるかということ。日々の暮らしのなかで彩りを持たせてくれるこどもの絵の魅力が、伝わったらうれしいです。
インテリアコーディネーター・
三輪 加菜子さん

ライフスタイルショップIDÉEで勤務。インテリアコーディネートの仕事を生かしたセミナーを行ったり、大学非常勤講師を務めています。最近ではイラストのお仕事に挑戦中。Instagramではお家作りや日々のわくわくを発信しています。リンネル暮らし部エディターとしてブログを発信中。
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