高橋一生さん×飯豊まりえさん「チームとしての安心感が面白い作品作りに繋がっていく」/映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』対談インタビュー 高橋一生さん×飯豊まりえさん「チームとしての安心感が面白い作品作りに繋がっていく」/映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』対談インタビュー
相手を本にして生い立ちや秘密を読み、指示を書き込むこともできる特殊能力を持つ漫画家・岸辺露伴が奇妙な事件に挑む『岸辺露伴は動かない』シリーズから、長編映画作品が誕生。岸辺露伴役の高橋一生さんと、編集担当の泉京香役の飯豊まりえさんに、発売中のリンネル7月号でお話を伺いました。今回は、本誌に載せきれなかったこぼれ話を公開! ぜひ誌面とあわせてお楽しみください。
「実写ならではの面白さが加わっていて、岸辺露伴シリーズを知らない方でも楽しめると思う」(高橋一生さん)
5月26日公開の映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』は、荒木飛呂彦さん原作の大人気コミック『ジョジョの奇妙な冒険』から生まれた傑作スピンオフ『岸辺露伴は動かない』のエピソードのひとつです。このシリーズは2020年12月に第一期、2021年12月に第二期、2022年12月第三期にわたってドラマ化。摩訶不思議で魅惑的な世界観を実写で見事に表現し、大反響を呼びました。
劇場版長編映画となる本作も、ドラマと同じスタッフが結集。高橋さんは漫画家・岸辺露伴、飯豊さんは担当編集・泉京香を演じています。
「原作の魅力を生かしながら、現実の世界ともうまくなじんでいると思うので見応えがあるはず」(飯豊まりえさん)
高橋一生さん(以下、高橋) : 原作は色彩がとても美しく絵柄や構図が絵画的なので、マンガが芸術として受け入れられているということを、心の片隅に置きながら描かれた作品なんだろうなと感じていました。映画では完成されたマンガの世界に肉体で割って入っていくわけですが、脚本を読んだときに説得力のある形で落とし込まれていたので、面白い作品に仕上がりそうだなと思いました。
飯豊まりえさん(以下、飯豊) : 絵のタッチや描写にすごく勢いがあるので、どういうふうに映像で表現していくのだろうと想像を膨らませていました。完成した映画はもう少し自然ななかでも怖さが表現されていて、原作のストーリーをなぞりながら、現実の世界とうまくなじんでいるのではないかと感じました。
高橋 : 同感です。実写ならではの面白さが加わっていて、岸辺露伴シリーズを知らない方でも楽しめると思います。
飯豊 : 泉くんは原作には登場しないのですが、物語のなかに自然に溶け込んでいてよかったです。
「ドラマを制作してきた積み重ねがあったから、深みのある作品が作れたと思う」(高橋さん)
―お二人も制作スタッフもドラマ制作からのおつきあいですが、現場はどんな雰囲気だったのでしょうか。
高橋 : 長く関わってきたからこその、言葉では表現しきれない空気感のようなものは絶対にありますし、チームワークはとても良かったです。パリでの撮影が、スムーズに進んだのも、これまでの積み重ねがあったからだと思います。
飯豊 : 本当にいろいろな場面でスタッフのみなさんに助けていただきました。また、パリの撮影では、食事休憩の時に音声さんがフランス語で話しかけてくださって、日本語が話せるスタッフさんに聞いたら「まりえもこっちで食べようよ」って誘ってくれていたんです。それで、ジェスチャーで「一緒に食べたいです」と伝えて、仲間に入れてもらいました(笑)。
高橋 : 誰もが原作への愛が深くて、セットの細かいところにまでこだわって作られていますから。露伴邸の本棚には作品にまつわる本が並べられていて、露伴が一番気になっていることはなにか、本棚を見ると分かるようになっているんです。
飯豊 : 美術スタッフさんとよく答え合わせしていましたよね(笑)。背景にも意味のあるものがちりばめられているので、美術品などにも注目していただきたいです。
プロフィール
高橋一生
たかはし・いっせい/1980年12月9日生まれ、東京都出身。映画、ドラマ、舞台と幅広く活躍。近年の主な出演作にドラマ『6秒間の軌跡~花火師・望月星太郎の憂鬱』(23)など。舞台NODA・MAP第26回公演『兎、波を走る』(23年6月17日~7月30日東京芸術劇場プレイハウス/8月大阪・博多公演あり)を控えている。
飯豊まりえ
いいとよ・まりえ/1998年1月5日生まれ、千葉県出身。モデルとして活躍する傍ら、2012年俳優デビュー。近作にドラマ『恋なんて、本気でやってどうするの?』(22)、主演ドラマ『オクトー~感情捜査官 心野朱梨~』(22)、待機作に劇場アニメ『ブラッククローバー 魔法帝の剣』(23年6月)など。
作品情報
『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』
特殊能力を持つ漫画家・岸辺露伴は、青年時代に淡い思いを抱いた女性からこの世で「最も黒い絵」の噂を聞く。それはこの世で最も黒く、最も邪悪な絵だった。時が経ち、その絵がルーヴル美術館に所蔵されていることを知り、取材と微かな慕情のためにフランスを訪れる。そこで露伴は「黒い絵」が引き起こす恐ろしい出来事に対峙することとなる……。
監督:渡辺一貴/原作:荒木飛呂彦『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』/出演:高橋一生、飯豊まりえ、長尾謙杜、安藤政信、美波、木村文乃/5月26日(金)全国公開
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(衣装クレジット)高橋さん:シャツ(08サーカス)¥46,200/08book(Tel:03-5329-0801)、その他/スタイリスト私物 飯豊さん:すべてスタイリスト私物
photograph: Chihaya Kaminokawa styling: Takanori Akiyama[A Inc.](Takahashisan), Chi-sato Takagi(Iitoyosan) hair & make-up: Mai Tanaka[MARVEE](Takahashisan), AYA[TRIVAL]( Iitoyosan) text: Harumi Yasuda
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
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