料理好き男子でもある俳優・中沢元紀くんが、日本料理店「賛否両論」を営む料理人・笠原将弘さんのマンツーマン料理教室に入門!
少しの手間で料理が見違える、目から鱗のコツが満載です。
第3回は、前回、前々回に引き続き魚料理を極めたいという元紀くんの思いを受け、「ぶり」をおいしく調理します!
中沢元紀さん & 笠原将弘さん

2000年生まれ、茨城県出身。2022年俳優デビュー。2025年放送のNHK連続テレビ小説「あんぱん」で注目を集める。主な出演作にドラマ『下剋上球児』『ひだまりが聴こえる』『最後の鑑定人』など。

予約の取れない日本料理店「賛否両論」店主。新宿の有名日本料理店で修業したのち、実家の焼き鳥店「とり将」を継ぎ、2004年、東京・恵比寿に「賛否両論」をオープン。プロのコツを楽しく解説するYouTubeや著書も好評。
【本日のお題】
家でおいしく作れる魚の煮つけを教わります!
家でおいしくつくれる
魚の煮つけを教わります!

ぶりを使った煮つけをリクエスト!
煮魚はやっぱり和食の基本。今回は、できるだけ手軽につくれるよう、スーパーで手に入るぶりの切り身を使ったレシピを教わりました!

切り身なら時間もかからないし、初心者でも簡単。
今日教えるレシピに出てくる[A]の水・酒・みりん・しょうゆ・砂糖をあわせた煮汁は、どんな魚の煮つけにも万能に使えるので、覚えておくと便利だよ。

一皿で満足の
ぶりとごぼうの煮つけ

定番のぶり大根じゃなくてごぼうと煮るレシピ楽しみです!
● 材料(2人分)
・ぶりの切り身…2切れ
・しいたけ…4枚
・ごぼう…50g
・焼き豆腐…1/2丁
・長ねぎ…1/4本
|[A]
|・水…180mL
|・酒…180mL
|・しょうゆ…90mL
|・みりん…90mL
|・砂糖…45g
作り方
❶ ごぼうは乱切りにして、水からやわらかくなるまで下ゆでし、水にさらして水けをきる。

ごぼうはぶりと煮る前に下ゆで。根菜のような硬い野菜をゆでるときは、芯までしっかり火が入るように、必ず水から下ゆでします。
❷ しいたけは石づきをとる。豆腐は食べやすく切る。

しいたけの軸まで切って捨ててしまう人もいるけど、それはもったいない! なるべく食材をムダにしないよう、石づきの固い部分だけを取り除いて、軸は残します。

スーパーで買えるきのこは基本的にきれいな場所で育てられているので、水洗いは必要なし。洗って水を吸うと、せっかくのきのこのうまみが弱くなってしまうそう。気になる汚れがあれば、キッチンペーパーで軽く拭きます。
❸ 鍋に湯を沸かし、ぶりをさっと霜降りして氷水にとる。うろこや汚れを取り、水けをふく。
魚をお風呂にさっと入れる気持ちで
霜降りにする

魚の生臭さのもとになる血合いや汚れ、うろこなどを落とすために行うのが「霜降り」。鍋にお湯を沸かし、お風呂に入れてあげるような感覚でそっと魚を入れます。

表面の色が白く変わってきたら引き上げ、氷水につけます。残った汚れやうろこはやさしく指で落として。

ボウルから出し、キッチンペーパーでしっかり水気をふき取ります。水分が残っているとこれも臭みの原因になるので気をつけて!
❹ フライパンに[A]を入れ、混ぜ合わせて火にかけ、沸いたら①、②、③を重ならないように入れ、アルミ箔をかぶせて中火で7~8分煮る。


家庭で煮魚をつくるなら、実はフライパンが使いやすくて便利だそう! 広くて浅い形状なので、素材を重ねずに並べることができ、煮崩れしにくくなります。
アルミホイルで落としぶたをすることで、煮汁が対流しておいしく仕上がります。
❺ 長ねぎを白髪ねぎにしてさっと水洗いして水けを切る。
実は白髪ねぎはうちでもやったことがあったので、なんとかきれいにできたかなと!?


❻ ④を盛り付け⑤をのせる。
笠原さんの視線を浴びながら
盛り付けに挑戦……!

ここで、笠原さんに質問!
煮物をきれいに盛り付けるコツは?
前回、「あえものは高さを出して盛る」と教わりましたが、今回のような煮魚は、どう盛り付けるとおいしそうに見えますか?
主役のぶりは目立つ場所へ
まずは、主役のぶりが目立つように、置く位置を決めること。日本料理では主役を奥にするのが基本なので、奥に据えて高さを出すと見栄えがよくなります。今回は具材の焼き豆腐をぶりの“枕“にして、立てかけるようにして高さを出してあげるといいよ。



豆腐が枕!覚えておきます!
ぶりとごぼうの煮つけの完成!

いただきます!

ごはんが進みそうな甘辛味がうれしい!
白米にぴったりの甘辛味でおいしいです! ふっくら柔らかい身に、煮汁をたっぷりつけて食べるとたまらないですね。

そうそう。煮魚っていうのは、中まで味を染み込ませる必要はなくて、ちょうどよく火の通った魚に煮汁をからめながら食べるのが正解。
今日はしいたけを入れたけど、ほかのきのこでもおいしいし、焼き豆腐の代わりにこんにゃくや厚揚げを入れてもいい。でもごぼうはどの魚を使うときでも入れてほしい。ごぼうの風味は、魚と相性ばつぐんだからね。


煮魚は難しい印象があったけど、切り身ならすぐに火が通るし、思っていたよりもすぐにできるのがうれしい。最近のスーパーは品揃えがよくて、新鮮な魚が揃っていると笠原さんに教えてもらったので、さっそく寄って帰って、忘れないうちに復習したい!
今回の元紀's COOKING MEMO
切り身の魚は、
煮汁を温めてから入れる!
今回のような切り身の場合、先に煮汁を沸かしてから魚を入れるやり方でいいそう。気をつけたいのは、火を入れすぎないことと、途中で返さないこと。煮すぎると身がパサついてしまうし、触りすぎると形が崩れてしまうから。
逆に、いわしやあじの丸魚のときは崩れにくいので温める前から入れてOK。
今回も教わることがいっぱいありました!
霜降りの手順もほかの魚に応用できるそうなので、しっかり覚えておきたいです!


[衣装クレジット]
シャツ¥48,400/マービンポンティアックシャツメイカーズ(オーバーリバー)
中に着たTシャツ4,950/シップス エニィ × ヘルスニット(シップス インフォメーションセンター)
[shop list]
オーバーリバー info@overriver.com
シップス インフォメーションセンター 0120-444-099
photograph:Hiroshi Hayashi styling:Naoko Gencho hair & make-up:Naoko Matsuoka text:Hanae Kudo cooperation:UTUWA
※ 画像・原稿の無断転載はお断りします
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実家ではよく煮魚が食卓に並んでいたので、自分でもつくってみたいけど、どうしても難しそうなイメージがあって……。