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最高の睡眠「黄金の90分」へといざなう、夕食後からの過ごし方 最高の睡眠「黄金の90分」へといざなう、夕食後からの過ごし方

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睡眠負債の解消のためには、時間の長さだけではなく、質も大切。そして、眠りの仕組みを知り、夕食後からの過ごし方を見直して、睡眠の質を高めましょう。スタンフォード大学で睡眠について研究している西野精治先生にお話を伺いました。

目次
最高の睡眠「黄金の90分」へといざなう、夕食後からの過ごし方
  1. 寝てすぐのノンレム睡眠=「黄金の90分」
  2. スイッチオフのカギは、体温のコントロールにあった!
  3. 入浴とポジティブ・ルーティンが大切
  4. 教えてくれたのは…西野精治先生

寝てすぐのノンレム睡眠=「黄金の90分」

「睡眠の質の良しあしを決めるのは、入眠直後のおよそ90分間のノンレム睡眠です。ここで、体に大切な5つの生理現象が活発に起こります」と、西野精治先生。

その5つとは、以下の通り。

・脳と体の休息
・記憶の整理、定着
・ホルモンバランスの調整
・免疫力アップ
・脳の老廃物を取り除く

ノンレム睡眠中は心拍数も下がり、交感神経の働きも低下。脳と体は休息状態になって、傷んだ血管が修復されます。さらに成長ホルモンが活発に分泌され、免疫力がアップ。生活習慣病はもちろん、感染症にかからないためにも、「黄金の90分」は、大切なのです。

スイッチオフのカギは、体温のコントロールにあった!

深部体温と皮膚温の日内変動

『スタンフォード式最高の睡眠』K.Krauchi, and A.Wirz-Justice, Am J Physiol 1994.267:819-829.

以前は「夜10時~2時の間に眠っていると成長ホルモンの分泌がよくなる」などといわれていましたが、実はこれは間違い。何時に寝ようと、最初のノンレム睡眠が「黄金の90分」です。

ただし、「人間の深部体温と皮膚温は1日の間で変化しており、その仕組みをうまく利用すると深く眠ることができ、‟黄金の90分”が生まれやすくなります。」。
上の図の通り、体温は夕方ごろをピークに深夜に向けて徐々に低下し、午前3~4時がいちばん低くなります。深部体温を下げるためには、体の表面から熱を放出しなければいけないので、皮膚温は少し上がります。赤ちゃんが眠くなると手足がポカポカするのはそのため。深部体温と皮膚温の差が少なくなる時間が入眠のタイミングなのです。この仕組みをうまく利用することが、覚醒のスイッチをオフにして、脳をリラックスモードにするカギになります。

入浴とポジティブ・ルーティンが大切

体温を下げるためには、寝る1~2時間前にぬるめのお風呂に入っていったん体温を上げること。一度体温が上がると、その後は手足から熱が放出され、深部体温が下がっていきます。

さらに、「寝る前に音楽を聴いたり香りをかぐのはいいかとよく聞かれますが、一概にはいえません。音楽を聴いてよく寝付けたら、それはその人にとってよい習慣(ポジティブルーティン)になります。逆に、心地よいとされる音楽でも気になって寝付けないという人もいるでしょう。アロマの香りも、ハーブティーも同様です」
大切なのは自分にとってのポジティブ・ルーティンを見つけて、「これをするとリラックスして、よく眠れる」と思うこと。効果があると思って実行することで、本来の効果がより高まって、よりよい睡眠が得られるのです。

教えてくれたのは…西野精治先生

スタンフォード大学医学部精神科教授、同大学睡眠・生体リズム研究所所長。医師、医学博士。2000年にナルコレプシーの主たる発生メカニズムを突き止める。2007年、日本人として初めて、スタンフォード大学医学部教授に就任し、睡眠、覚醒のメカニズムについて研究。株式会社ブレインスリープの最高研究顧問も務めている。『スタンフォードの眠れる教室』(幻冬舎)ほか、著書多数。

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text:Ema Tanaka illustration:Kayo Yamaguchi
※写真・文章の無断転載はご遠慮ください。

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