体を内から外から温めて、ホルモンバランスを整えることで、授かりやすい体へ。リンネルスタッフの妊活経験談やおすすめアイテムもご紹介します。
冷えると血の巡りが悪化し
子宮や卵巣の機能が低下
妊娠を待ち望む女性たちに冷えは大敵です。基礎体温は低温期が36.3〜36.5℃、高温期に入ると36.8〜36.9℃ぐらいが理想といわれています。
冷えると血流が滞り、子宮や卵巣の機能だけでなく、免疫力も低下します。冷えを解消するには、運動など自らが作り出す熱で温めるのが最も効果的ですが、女性は筋肉の量が少なく、熱そのものをうまく作れない傾向が……。
さらに、バスタイムはシャワーだけで済ます、薄着で過ごす、体を冷やす食習慣など、日常生活で体を冷やす要因もいっぱいあり“冷え”の解消は難題です。冷え性の人は、まず生活全体を見直し、食生活や入浴法などに気をつけて、温めていきましょう。
TIP01:足首のツボ“三陰交”を温めて血流をアップ
子宮の横には足先から心臓に戻っていく血液が流れる静脈があり、足が冷えると血液が冷えて、子宮も冷えてしまいます。下半身が冷える人は、三陰交などの冷えの解消につながる足のツボを集中的にケアしましょう。
TIP02:5本指ソックスで“足もとから冷え取り”を
つま先が冷えて辛い人には、5本指ソックスがおすすめ。足の指が動かせる5本指ソックスをはくと、血流やリンパの流れが改善されます。冷えを感じたときは、足の指を曲げ伸ばしすれば、ぽかぽかと温まり、むくみもすっきり取れて効果てきめんです。
TIP03:下腹部からダイレクトに温めて子宮を元気に
子宮や卵巣など婦人科系の機能低下を防ぐには下腹部を温めること。冷えやすい低温期だけでなく、日常的に下腹部の冷えには注意を。腹巻きやよもぎ蒸しパッドなどで骨盤内を温めると、婦人科系の機能だけでなく、代謝も免疫力も連動して高められます。
TIP04:適度な運動で体温と筋肉の量をアップ
運動不足になると血液を送るポンプの役割をする筋肉が不足し、血流が滞りやすくなります。体の熱を作り出すのは筋肉なので、運動でほどよく筋肉をつけましょう。全身を動かすことで、第2の心臓と呼ばれるふくらはぎの筋肉が収縮してポンプ機能を発揮し、血流もアップします。
じんわり汗ばむくらいのウォーキングを日課に
妊活中は活性酸素を作るハードな運動は向きません。週1回の激しい運動より毎日30分のウォーキングやヨガなどがおすすめ。血流がよくなり、子宮と卵巣も活性化されます。
TIP05:体を冷やす“白砂糖”は避けてはちみつを
精製された白い砂糖は体への吸収が早いため、血糖値が急上昇します。そして、体は上昇した血糖値を下げようと働き、血糖値が急激に下がると体温が低下して“冷え”を招きます。精製された砂糖は、体を冷やす要因になるので、甘味料は、血糖値が急上昇しにくいはちみつなどで代用を。
糖分のとりすぎは自律神経がガタつく原因
甘い物を頻繁に食べていると、インスリンをはじめとするさまざまなホルモンが過剰に分泌され、血糖値の急激な上昇と急激な低下をくり返してしまいます。ホルモンの過剰な分泌は自律神経のバランスを崩す引き金になるため、避けましょう。
TIP06:温かい飲み物や鉄分摂取で
冷えにアプローチ
冷え予防には、しょうがなどの体を温める食材をとって体質改善を。体温が低い朝は、目覚めにしょうが湯などの温かい飲み物を飲んで内側から温めましょう。また、サプリやドリンク剤などで鉄分の摂取を心がけると体内で酸素を効率よく巡らせられるようになり、冷え予防につながります。
TIP07:根菜やタンパク源(肉・魚)を
とって巡りを改善
冷え性の人は、筋肉の材料になる“タンパク質”、血を豊かにする“鉄”、“鉄”の吸収を助ける“ビタミンC”、根菜類など体を温める野菜類をしっかりとりましょう。エネルギー代謝を助ける“ビタミンB1”“ビタミンB2”や血行をよくする“ビタミンE”の摂取も忘れずに。
朝食抜きは体も自律神経もパワーダウン
睡眠中は副交感神経が優位で起床に向けて交感神経が優位になっていきます。体を目覚めさせるために朝食は欠かせません。噛むことで脳や胃腸が働き、自律神経のスイッチがスムーズに切り替えられます。
TIP08:毎日15分以上は湯船につかって
深部体温を整えて
ゆっくりお風呂に入って発汗を促すと体温調節機能を高められます。深部体温が上がることで寝つきがよくなり、睡眠にもいい影響が。38~39℃くらいの湯船に15分はつかって体を温めましょう。
ラベンダーの入浴剤で温活と同時にリラックス
入浴の温熱効果をより高めるためにバスソルトを活用しましょう。妊活中におすすめの香りは、リラックス効果のあるラベンダー。やすらぎのバスタイムが巡りをよくし、心地いい眠りへと誘います。
COLUMN 私たちの妊活体験談
【ライター 佐藤 陽さん】
女性専用の鍼灸に2週に1回ペースで通い、ホルモンバランスを整える三陰交のほか、浮腫改善のツボを刺激。鍼灸のあとは血行がぐんと上がり、体調もよかったです。生理後は卵胞を育てるタイミングなので、家でもお灸して冷え対策をしました。
【編集部 S】
妊活中は“冷え取り”を強化。夏でも絹やニットレギンス、4枚ばき靴下のスタイルでいました。小麦粉が冷えるということで、パン食やパスタは極力減らし、朝食もお味噌汁とごはんを日課に。タンパク質摂取も心がけ、ゆで卵を2つ食べていました。
photograph:Nao Shimizu styling:Yukino Tomizawa text:Mizuki Sakaguchi illustration: Hitomi Hasegawa web edit:Masako Serizawa
リンネル2020年4月号より
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
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