自覚症状が少なく、気づいたときには歯を失うこともある「歯周病」。成人のほぼ半数に歯周ポケットがあり、歯周病の初期段階にあるともいわれています。30歳を過ぎたら、歯周病予防を意識した歯のみがき方にシフトしましょう!
あなたは大丈夫? 歯周病チェック
クラス1、2は正しいケアで治すことが可能。クラス3、4になると、進行を食い止めることはできても元には戻らないため、早期発見がポイントに。
<クラス1>
ブラッシングで治る初期段階
歯肉炎とも呼ばれ、歯茎に軽い炎症がある状態。歯みがきのときに出血するが、治療が可能。
<クラス2>
歯の根元に影響が! 歯石除去などケアを
歯周ポケットがふくらみはじめ、歯茎の腫れが目立つ状態。冷水がしみたり、口臭が出てくる。
<クラス3>
歯のぐらつきが出て、あごの組織に影響が
歯が浮くような感じがしたり、ぐらつきが気になり始める。口臭はかなりきつくなる。
<クラス4>
このままだと歯が抜ける危険な状態
歯茎が赤紫色になり、歯茎のぐらつきが大きくなる。放っておくと歯が抜け落ちてしまう。
原因となることも……
【歯周病対策1】
大人の歯に合わせた歯磨きにシフト
通常、虫歯予防のための歯みがきの場合は、虫歯になりやすいかみ合わせを重点的にみがきますが、歯周病予防のためには、歯と歯の間や、歯と歯肉の境目に注意しながら、一本一本みがくことが大切。初期の歯周病なら、適切なブラッシングをすることで、腫れの出た歯茎を引き締めることができます。
【歯周病対策2】
デンタルフロスは欠かさずに! 歯茎がやせて見えても大丈夫
ブラッシングだけでは歯垢は6 割ほどしかとれていないそう。一日に一回はデンタルフロスでケアを。適切なケアを続けていると、歯と歯の間がスカスカしたり、歯茎が下がったように感じたりしますが、炎症がおさまってきた証拠です。
【歯周病対策3】
数か月に一回は歯医者さんで歯石除去を
できてしまった歯石は自分では取り除けないので、3〜6か月に一度は歯医者さんで歯石除去をしてもらうのがベター。ケアしてもらってから歯みがきを続けることで、歯周病の進行をストップすることができます。
教えてくれた
中城基雄先生 profile
illustration:Shinco Uematsu text:Ema Tanaka web edit:Riho Abe
リンネル2018年12月号より
※写真・イラスト・文章の無断転載はご遠慮ください
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