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繊細な感覚を持った敏感さん。HSPとは? 【HSPのメンタルヘルスケア】 繊細な感覚を持った敏感さん。HSPとは? 【HSPのメンタルヘルスケア】

繊細さん HSP イラスト

いつもまわりに気を使いすぎて疲れてしまう、雑音などが気になって集中できない……。そんなあなたは敏感さん(HSP)かも。まずは、敏感な自分の特性を知ることが大切です。日本では数少ないHSPの臨床医・長沼睦雄先生にHSPについて教えていただきます。

目次
繊細な感覚を持った敏感さん。HSPとは? 【HSPのメンタルヘルスケア】
  1. もしかしたら敏感さんかも? 敏感さんセルフチェックリスト
  2. 疲れやすく傷つきやすい。敏感すぎる人、HSPとは?
  3. HSPの3つの特徴
  4. 教えてくれた 長沼睦雄先生 profile

もしかしたら敏感さんかも? 敏感さんセルフチェックリスト

□ 相手に合わせて「いい人」でいようとしてしまう
□ 色や音や匂いなど、ちょっとした刺激が気になる
□ 周囲の人の気分や感情に左右されてしまう
□ 相手のペースに合わせられない
□ 夢や空想をリアルで現実と混同してしまう
□ 一人になる時間や空間があると助かる
□ つい相手のことを考えすぎて嫌だと言えない
□ 集団の中で無口になって孤立する
□ 感情、言葉、行動を表に出せず抑えてしまう
□ 監視や評価や時間制限などが苦手
□ 神経がとても疲れやすい
□ 一度にたくさんのことができない

これらがあてはまったら、敏感さんかも? あてはまる数が少なくても、その度合が極端な場合も、もしかすると敏感さんかもしれません。


疲れやすく傷つきやすい。敏感すぎる人、HSPとは?

HSPとは、自身も繊細な神経を持っていたアメリカの心理学者が提唱した概念で、“敏感すぎる人”のこと。「Highly Sensitive Person」の略です。病名や障害名ではなく、後天的に形成された性格でもなく、持って生まれた気質と考えられています。

「HSPは、どこの国でも人口の15~20%ほどいるといわれています。自分はなぜこんなにもほかの人に比べて疲れやすく傷つきやすいんだろう? と考えていた人は、実はHSPなのかもしれません」と、長沼先生。音や光にも敏感で、ほかにもこんな特徴が。

「相手の喜怒哀楽を自分のことのように感じてしまったり、空気を読みすぎてしまいます。一方、受ける情報が多すぎることで脳も体も固まってしまい、適切な対応をとることができず、まわりからぼーっとしているように誤解されてしまいがちです。敏感さんは、思慮深く、完成度の高い仕事をする能力がありますが、一度に複数の仕事をこなせなかったり、時間制限があるとパニックになってしまうなど、日常生活で生きづらさを感じることも多いはずです」。

「また、その敏感さゆえに、人間関係での苦労も多くあります。そして、多くが内向的な性格の人なので、自分だけの時間や空間を求めていますが、それができていないとストレスを感じます」。

自分たちよりも多数派の、敏感でない人たちに囲まれて生活している敏感さん。理解されないつらさを感じる場面が多いのです。非HSPの人よりも、日常生活では神経の高ぶりを自覚した行動が必要だそう。しかし、その感受性を自分でコントロールすることができれば、自然体でいることができるそうです。

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