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:【医師に聞いた】平熱は何度が適温? 女性のほうが低い? 冷えや季節不調と体温の密接な関係とは
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季節の変わり目など寒暖差があるときや、生理の前後など、いつもより強く冷えを感じたり、それで体調を崩してしまったり。そんな体の不調には、実は体温が大きく関わっています。
体温に関する生理学が専門の永島 計医師に、体温変化を意識した体調管理の方法を教えていただきました。人の体温と平熱の仕組みを知って、健康に過ごしましょう。
教えていただいたのは……永島 計先生

医学博士。早稲田大学 人間科学学術院 名誉教授。京都府立医科大学、イエール大学医学部などを経て現職。専門は生理学、特に体温や体液を調節する機能について。
そもそも「体温」ってなに?
どうやってつくられているの?
風邪をひくと発熱したり、寒いなか外にいると手足が冷え切ってしまったり。そんなときに気になるのが体温。そもそも、体温とは体のなかでどうやってつくられるのでしょう。
「人は食事などでエネルギーを体の中に取り入れます。このエネルギーは基礎代謝(心臓を動かし、呼吸をするなどの生命活動の維持)に約60%が使われます。また、身体活動に必要な筋肉の収縮に約30%使われています。
そして、エネルギーの約70-80%が最終的に体内の熱になり、同時に体外に放出されています。体温は体に熱を蓄積することで保たれていますが、実はこのように、常に熱が体で生まれ、放出することでバランスが取れています」と、永島計先生。
二種類の体温「シェル温」と「コア温」で
体の働きを整えている

体温には二種類あります。
ひとつは皮膚の表面に近い「シェル温」とよばれるもの。だいたい30~35℃ですが個人差があります。
もうひとつの「コア温」はいわゆる深部体温。こちらは個人差が少なく、ほぼ37℃です。
「コア温」は脳や心臓、肝臓などの臓器が集まる体の中心の温度です。「コア温」を一定にして体の働きを保つために、血液は全身をまわって熱を届けたり放出したりしています。
まるでエアコン!
体はどうやって体温を一定に保っているの?

このように、命を守るために、体には外の気温が変わっても体温を一定に保つ仕組みがあります。
あらかじめ適切な体温が設定されており、これを「セットポイント体温」といいます。まわりの気温が上がったり下がったりすると、それを感知して体温が一定になるように「セットポイント体温」に合わせるう調整がおこなわれます。

体が体温を上げて発熱する理由は?
そこにも「セットポイント体温」が関係
ちなみに、感染症にかかると免疫の機能が働いて、「38.5℃」などにセットポイント体温が変更されます。体温が上がっていく過程で脳は「寒い」と感じるので、寒気を感じたり震えたりします。これは、体温とセットポイント体温がずれているからです。
また、疲れやストレスがたまって、風邪ではないのに熱が出ることがあります。これは、ストレスで体温調節をするための機能が不調をきたしてしまった場合に起こります。
体温の許容範囲って?
平熱の適温は36.5~37℃

気温が高い場所でも低い場所でも人は生きていけますが、体温の許容範囲はごくわずか。適度な温度は36.5~37℃とされています。
雪山で遭難したり溺れたりして体温が34℃まで下がると生命の危機になりますし、感染症などで43℃以上の高熱が続くと体の細胞が壊れ、死に至ります。
女性に平熱が低い人や
寒がりさんが多いのはなぜ?
では、女性は平熱が低めの人が多かったり、男性に比べて寒がりなのはなぜでしょう。
●筋肉量や基礎代謝が影響
「コア温」は37℃で、男女で大きな差はありません。平熱が低いというのは、体温をわきのしたで測ることが多いため、シェル温の影響をうけやすいことが関係しています。
女性は体が小さく筋肉も少ないため、基礎代謝が低い場合が多くなります。基礎代謝が低いと作り出す熱の量も少ないので、熱の放散を少なくして体温を保とうとします。結果として体の外側のシェル温が低くなり、体温計で測る平熱が低く出る可能性があります。
●生理周期による「セットポイント体温」の変化
また、女性は生理周期で低温期と高温期があり、時期によってセットポイント体温が0.5℃くらい変化します。脳がそれについていけずに寒さを感じているという可能性があります。
季節の変わり目は特に!
体に「冷え」を感じさせないことが大切。
外側から体感温度を調節して
「シェル温」が低くても、すぐに体の機能が不調になるわけではありません。
ただ、「コア温」を保つために手足への血流が悪くなるとそれが体にとって「冷え」として感じられます。
「極度に手足の冷えがある場合、実は体は痛みとして認識していますることがあります。これは大きなストレスです。冷えると体が動きにくくなったり、やる気がでないと感じるのもそのせいといえるでしょう」。
体温調節でできる
季節の変わり目の不調ケア
季節の変わり目で寒暖差が大きいと、体調を崩しやすくなったり疲れやすくなります。これにも、体温の仕組みが関わっています。
外気の影響を受けると、脳の視床下部がそれをキャッチしてセットポイント体温に合わせようと働きます。体温が上がりそうだと察知すると手足の血流を増やしたり汗をかいたりします。寒くなりそうなときは、体の仕組みでは調整できないので、衣服を重ねるようにサインを出します。
外気温に合わせて調節!

気温が高いときは、手足の血流を増やして熱を放出したり、汗を出して対処します。気温が低いときは、寒いと感じて上着などを着るようにサインが出ます。
でも、その変化が急激だと対応が追い付かなくなり、脳がストレスを感じてだるくなるのです。
つまり寒暖差の大きい季節の変わり目は、暑さ寒さを感じる前に、外側から調整することで体への負担を減らす=疲れやだるさのケアにつながるのです。
「今日は朝晩寒くなるのかな?」「夜は冷え込むのかな?」「昨日との気温差は?」など、天気予報を見て予測を立てて、衣類や室温で調整するとよいでしょう。
今日から始めたい、
自分を愛でる「体温チェック」
このように、体の仕組みと深く関わっている体温。体温と、それを保つ仕組みを知っておくことは、暑さ寒さや生理周期の変化にも負けず健康を保つことにもつながります。
そして、普段から自分の平熱が何度なのかを知っておくことは、体調管理のうえでとても大切。
先生に聞いた正しい測り方で日々体温をチェックして、自分の体調変化に目を向けてみて。
永島先生に聞く、体温の正しい測り方
大切なのは、毎日同じ体温計を使って同じ測り方をすることです。
①わきの下で測りましょう
わきの下に挟んで測るのは、気温の影響を受けないためと、わきの下には動脈があるため、より『コア温』に近い温度が測れるためです」
②食後以外の決まった時間に
体温は一日の中でも変動するので、食後を避けて、決まった時間に測るのがおすすめです。

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edit & text : Ema Tanaka illustration : Yumiko Noguchi
※画像・文章の無断転載は遠慮ください
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これはエアコンの仕組みと同じ。リモコンで設定した温度に近づくようクーラーやヒーターが、自動で作動するイメージですね。