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長く幸せに共生できる保護犬猫のマッチングについて学ぶ【モデル・taraさんと考えるSDGs】 長く幸せに共生できる保護犬猫のマッチングについて学ぶ【モデル・taraさんと考えるSDGs】

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保護犬・保護猫たちに幼い頃から関心があり、飼育経験もあるtaraさん。 保護犬猫のマッチングサイトを運営するOMUSUBIさんに、活動の現状や課題を教えていただきながら、人と動物の共生について考えます。

目次
長く幸せに共生できる保護犬猫のマッチングについて学ぶ【モデル・taraさんと考えるSDGs】
  1. ペットを迎えるには相性が大事
  2. 犬猫の殺処分 現状と課題とは
  3. SDGsとペットの関係性を考える
  4. お話を聞いて、taraさんが感じたこと
  5. 教えてくれた 大久保泰介さん profile
  6. 教えてくれた 井島七海さん profile
  7. 話を聞いた taraさん profile

ペットを迎えるには相性が大事

OMUSUBI
OMUSUBIと協力している認定NPO法人キドックスは、悩みを抱える若者の社会参加の場として、捨て犬の保護・譲渡活動を行い、若者と犬両者の再出発を支援。

taraさん:有名なホームセンターが一部の店舗でペットの陳列販売を取りやめ、保護犬猫の譲渡会を始めたことが話題になりました。そのなかで、保護団体さんと協力して犬猫の里親を探しているOMUSUBIさんを知り、今回ぜひお話を聞きたくて。よろしくお願いします!

大久保さん:ありがとうございます。OMUSUBIの母体であるPETOKOTOは2015年に創業しました。愛犬と暮らすうち、犬や猫は何百種類といて一匹一匹それぞれ個性があるのに、情報やサービスがひとくくりにされていることに疑問を感じて。IT業界にいたこともあり、ITでペットと人の出会いや暮らしはもっと豊かになるはずだと。

井島さん:OMUSUBIは審査制のマッチングサイトで、6つの質問に答えると千以上登録されている保護犬猫から、相性のいい子を探せます。これまでは好みなどでペットを迎えていた部分もあったかもしれませんが、相性診断により暮らすのに大切な相性のいい子を見つけることができます。

taraさん:相性診断によってこんなはずでは、ということも減りそうですね。

井島さん:はい。今はペットショップから迎えることが一般的な状況ですが、ペットショップやブリーダーから迎えるほかにも、保護犬猫という選択肢を一般化していきたいんです。いろんな懸念もありますが、コロナ禍で保護犬猫の譲渡会に来てくれる人も2、3倍と増えていて、そこは素直に喜びたいところですね。

taraさん:OMUSUBIで実際に保護犬猫を迎えるためには、どんな手順を踏めばいいのですか?

井島さん:マッチング後、保護団体さんとの面談やトライアル(一定期間の飼育)など審査を経て譲渡が決まります。団体さんによって、飼い主さんへの審査基準は違いますが、最終的には応募者さんと犬猫たち、団体さんとのご縁なのだと感じます。

犬猫の殺処分 現状と課題とは

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taraさんの実家の猫たち
tara,保護猫,
茶トラは3歳のおかかで、庭で発見

taraさん:うちの実家も、保護犬猫を受け入れていました。小学生の頃にいただいた犬は16年生きて、本当にかわいかったです。そのあと、保護猫2匹を迎えました。今では、うちの庭に多分捨てられていった子猫も合わせて3匹に。

tara,保護猫,
キジトラは近場の譲渡会で会った4歳 のあじ、白黒は知り合いの保護猫ホームから来た9歳の光太

井島さん:飼ってもらえそうな家に捨てていくことは見聞きしますね……。今、犬猫の殺処分は年間約3.3万匹と言われており、7、8割を猫が占めています。しかもその半数は子猫なのです。猫は繁殖能力が高いため、2匹が翌年には何十匹になる。そうして人間がケアできる限界を超えて増えてしまうと、ロードキル(交通事故などによる死)、生態系への懸念、快く思わない人間からの虐待リスクなども高まります。避妊・去勢手術をして地域猫として見守る活動も、多くの場所で行われていますね。

taraさん:日本でも、草の根活動でがんばられている方はたくさんいますよね。一方、たとえば動物保護先進国と言われるドイツでは、制度が整っているなと感じました。

井島さん:日本でも動物愛護管理法の改正があり、生後8週に満たない子犬子猫の販売を規制する「8週齢規制」、事業者が抱える犬猫の環境改善を目的とした「数値規制」、動物虐待に対する厳罰化などが盛り込まれました。

taraさん:前進ですね。とはいえ、ペット業界はより健全なものになっていかないといけないですね。

大久保さん:これから見直されるべき、ペットとして売られていくまでのさまざまな問題もまだまだあります。

井島さん:ただ、たとえばペットショップで犬を買ったという有名人が「なぜ保護犬をもらわないんだ」とバッシングにつながってしまったりするのを見ると、保護犬猫は強制されるものではないと思っていて。家族を迎えるのはとてもパーソナルなことですから、本来飼い主がしっかりと責任を持ち、ペットショップも、ブリーダーも、そしてセーフティーネットとしての保護団体も、それぞれ健全に機能すれば、不幸な犬猫は減っていくと思うんです。でも、飼い主の責任に任せるだけだと限界がある気がするので、売り手も説明を尽くしたり、トライアル期間を設けたりなど仕組み作りは必要だと思っています。

SDGsとペットの関係性を考える

OMUSUBI
認定NPO法人キドックスは保護犬の譲渡型カフェも運営

taraさん:2015年9月の国連サミットで採択されたSDGsの国際目標には、ペットについての指標はなかったですよね。

井島さん:「つかう責任 つくる責任」という指標がありますが、ペットは「つかう、つくる」ものではなくても、繁殖事業者がその責任を全うする、という意味でSDGsの観点は必要ですし、いい意味でこれを拡大解釈したいですね。

taraさん:アニマルウェルフェアという言葉もよく聞くようになりました。

井島さん:平飼いの卵を買おうとか、伴侶動物だけではなく畜産動物などについてや、あまり意識されませんが、ワクチン開発などの医療技術の発展にも実験動物の存在もあって。動物たちから与えられていることって、ものすごく大きいと思います。なので、人間も動物たちへの責任を果たしていきたいですよね。

taraさん:見て見ぬふりをしてしまっていること、多い気がします。どんな境遇の動物たちも同じ共生する命ですよね。

井島さん:はい。OMUSUBIもどんどん規模が拡大していますが、一匹一匹が大切な命であることはこれからも変わりません。ITの力でマッチング力をさらに高めて、ペットと人との幸せな共生のお手伝いをこれからも続けていきたいです。


お話を聞いて、taraさんが感じたこと

tara
「ある日SNSで目にとまった某企業の『ペット陳列販売廃止』の記事。このような大手企業の思いきった行動や、保護犬・保護猫を家族として迎える選択肢が浸透してきたことはとても嬉しいことです。いつ何時でも私たちに愛と癒やしを与えてくれる彼らの無垢な命の尊さ、そしてその命を預かる責任の重さを再認識しました。人間とペットの関係性だけにとどまらず、この地球に生きるすべての命はギブアンドテイクの対等な関係であることを思い出すことで、世界はもっとやさしいものになるのではないでしょうか」

教えてくれた 大久保泰介さん profile

PETOKOTO,大久保泰介,
PETOKOTO 代表取締役社長 CEO
1987年生まれ。UNIQLO UK、グリーを経てペット業界の負をITの力で解決するため2015年株式会社シロップ(現PETOKOTO)を創業。愛犬は保護犬のコーギー・コルク。

教えてくれた 井島七海さん profile

井島七海,PETOCOTO,
PETOKOTO 執行役員COO/OMUSUBI事業部責任者
1994年生まれ。2018年入社、2019年にはOMUSUBIを審査制マッチングサイト日本一へ導く。同年5月最年少で執行役員に就任しマーケティング戦略・推進を担当。

話を聞いた taraさん profile

tara,
5歳よりバレエを始め、15歳で単身渡米。ヒューストン・バレエ団の研修を経て、チェコ、クロアチアの国立劇場でソリストとして踊る。2016年に拠点を日本に移し、モデルとしての活動をスタート。雑誌、カタログ、TVCMやPVなどに多数出演するほか、絵本の翻訳(『チュチュをきたトラ』 文化出版局)、エッセイの執筆、ヴィーガン料理のレシピ開発など幅広く活躍している。

photograph:Wakako Kikuchi text:Miho Arima web edit: Liniere.jp
リンネル2022年1月号より
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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