念願だった自然が近くにある場所への引っ越しを実現したばかりの、スタイリスト宇藤えみさん。子育てに追われながらも新天地で見つけた心地よく暮らす工夫を見せてもらいました。
海の見える家に引っ越し。新しい生活と「新しい私」
山と海に囲まれた場所で育ったという宇藤さん。出産後、「いつか故郷のような自然の近くに暮らしたい」という願いを、最近叶えました。
「海で遊んだ小さい頃が楽しかったので、子どももそういう場所で育てたかった。でも夫は都心勤務、私もスタイリストという仕事柄都内を離れる決心がなかなかつきませんでした。でもコロナ禍や二人目の出産もあり、今だ、と」
忙しい旦那さんも、海が一望できる物件を見て心動かされたそう。
「朝は5時に起きてごはんを作ったり、一人でゆっくりお茶を飲んだり。育児中で自分の時間はほとんどないけど、少しの隙間でも好きなものに囲まれていれば、楽しくなれるもの。だんだんと明るくなってきて、海が見えると、引っ越してきてよかったなと思います」
平日の子育ては引っ越し前と変わらずワンオペ。出産前はファッション、一人目の産後は子育てを考えてフードのスタイリングもはじめ、第二子の妊娠とコロナ禍もあり「家まわりのお仕事も増やしていきたくて」。そのために引っ越し先の家のリノベーションでは撮影できることも念頭に置いたそう。お仕事のプランを私生活に寄せていくと、暮らしそのものもお仕事に活かせるように。第二子が1歳になった今、仕事の新しいバランスも徐々に整いつつあります。
「子どもがいて何もできないと思うより、その中でできることを何とか探していると新しいことに出合える。今はYouTubeや、ご近所のママを集めた朝ごはん会を開いて、コミュニティを作れたらなと思っています」
行き先に合わせて意識して装いを決める
都内を離れたことで、よりオン・オフのメリハリがつくようになったという宇藤さん。都内で仕事のとき、地元で過ごす日のおしゃれルーティンもだんだんと定まってきたそう。
「なりたいイメージを持って服を着ると、人への印象が変わるだけでなく、自分の気分を上げてくれたり、切り替えてくれたりするものだと思います」
地元で過ごす日はデニム合わせで
「カフェで友だちと会ったりする日は元気になれる色を。地元ならデニムでカジュアルめにしたり、子連れの場合はアグのサンダルで脱ぎ履きのしやすさも重視」
はじめましての日は白いワンピース
「はじめての打ち合わせなどで都内に出向く日は、クリーンなイメージの白を着ることが多め」。ハイクのワンピースはリラックス感ある素材でかっちりしすぎず重宝。
海を眺めながら朝の自分時間を過ごす
二人目を出産した宇藤さん。「ますます自分時間はなくなったけど、朝だけは一人でゆっくり過ごしています」。仕事柄、起床時間はもともと早め。朝5時に起きて窓を全開にして空気を入れ替えたら、ゆっくりお茶の時間。「リビングから見える海に、家族で癒やされています」
家具を新調したり飾りつけを楽しむ
家具はなかなか買い替えないものですが、今やリユースの仕組みも身近に。「うちは引っ越しを機に、ダイニングの椅子を新しいものにチェンジしました」。好きだったYチェアを念願叶って迎え入れました。また玄関やキッチンには絵画を飾っています。「自分の家だから、好きなものだけに囲まれていたいですよね」
冬になって愛用しているのは、松原竜馬さんのマグや、中里花子さん(中央)、MORIさん(左)のカップ。
「季節に合わせ、今はモノトーンを中心に気分に合わせて選んでいます。テーブルを買ってベランダに置いて、お茶できる日を楽しみにしているところ」
宇藤えみさんが気持ちを保つ日々の工夫
ポジティブになれる香りを持ち歩く
ラブルケット(左端)や、ペダル&センツァのハンドクリームは家事や仕事の合間に癒やしをくれる香り。「オサジ〈kako〉のエッセンシャルオイルは持ち歩いてハンカチにつけたり、気分を変えたいときにそっと嗅ぐことも。エンディアのオイル(右端)はフェイスにもボディにもマルチに使えて便利」
お話を伺った
宇藤えみさん profile
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photograph:Miho Kakuta text:Miho Arima web edit:Riho Abe
リンネル2023年2月号より
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
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