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【東京・蔵前で「北の竹かご 勝かご展」開催】 Salvia(サルビア)で知る、北の暮らしの知恵 【東京・蔵前で「北の竹かご 勝かご展」開催】 Salvia(サルビア)で知る、北の暮らしの知恵

東京・蔵前でリニューアルオープンした、グラフィックデザイナーのセキユリヲさんによるショップ「Salvia(サルビア)」。8月10日から、北の暮らしに寄り添う竹かごを紹介する「北の竹かご 勝かご展」を開催。持つも軽やか、見るも涼しい、職人による竹かごを一堂に見ることができます。

目次
【東京・蔵前で「北の竹かご 勝かご展」開催】 Salvia(サルビア)で知る、北の暮らしの知恵
  1. 88歳の職人が編む、丈夫なかご
  2. 愛でるのではなく、使って生かすかご
  3. オープニングイベント「Salvia納涼会」を開催!

88歳の職人が編む、丈夫なかご

東京・蔵前のショップが、リニューアルオープンしたばかりのSalvia(サルビア)。「古きよきをあたらしく」をテーマに、日本国内の伝統工芸や地場産業など、作り手たちのこだわりの技術を生かしたものづくりをするほか、セキさんがアトリエを構える北海道のよいものを紹介しています。

今回の展示で紹介されるのは、北海道・旭川在住の小林勝行さんが編むかご。長い冬の間、降り積もる雪を分厚くかぶって鍛えられた、北海道の「根曲がり竹」を使用。かたく重たい雪に覆われて根は曲がるけれど、幹は折れず曲がらず、しなやかで強いのが特徴。 使うほどに味わい深い色へと変化していきます。

小林さんは88歳になった今も、自ら竹を採取しに山へ行くこともあるそう。高齢ゆえに数はたくさん作れないからこそ、長く使ってもらえるように、とても丈夫に作られています。

幼少期に「親の見よう見まね、体で覚えた技術は確か。なくならない」と話す小林さん。かごの材料である根曲がり竹の特性を活かし、釘や針金を使わず、すべて自然に還る素材にこだわり、いかに長く使うことができるか、人の暮らしのために役立つかを大切にかご作りをしているそう。

日本古来からある、サーキュラーエコノミー(※)の実践者でもある小林さん。「勝行さんのかごを手にすると、人の暮らしとは、生きるとは、不器用で、多少の荒々しさをともなうもの、そういうなかで擦れて磨かれ削られて、熟していくものなのだということを、改めて思い起こさせてくれます」とセキさんは言います。

※サーキュラーエコノミーとは

サーキュラーエコノミー(循環経済)。大量生産・大量消費・大量廃棄が一方向に進むリニアエコノミー (線形経済)に代わって、近年ヨーロッパを中心に提唱されている新しい経済の仕組み。あらゆる段階で資源の効率的・循環的な利用を図りつつ、付加価値の最大化を目指す社会経済システムを意味します。単なる環境規制ではなく、経済の仕組みを変える政策として各国が推進しており、ビジネス界もサーキュラーエコノミーを意識した活動に変化しています。

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