LIFESTYLE
:【素敵なおうち訪問】家事動線を考えた収納と余白の空間で、心に余裕を生む住まい(rengeさん宅・後編)
LIFESTYLE
:素敵なおうちを訪ね、家づくりにおいてこだわったところやお気に入りのポイントなどをお聞きする連載「素敵なおうち訪問」。
今回訪れたのは、年月をたっぷりとかけて心満たされる戸建てを建てたrengeさん宅。後編では、生活する場所でありながら、フラワーデザイナーとして活動するrengeさんのアトリエとしても心地いい場所にするための暮らしの工夫について伺っていきます。
rengeさんのおうちDATA
・間取り:2LDK 76.69㎡
・世帯人数:二人暮らし
PROFILE
rengeさん(フラワーデザイナー)、夫(アートディレクター)
壁の中へ効率的に収納
以前住んでいた賃貸の住まいにはなかった自身のアトリエ。アトリエができたことで、仕事の効率も気分も変わりました。
たくさんの資材が収納できる工夫も施したそう。
「壁面には資材に合わせて収納できるように造作してもらいました。賃貸に住んでいた頃は資材が散乱して、生活空間にも入り込むなどストレスを感じることが多々あったのですが、すっきり片づくようになりました」
壁面収納ですっきりとしたアトリエ空間
収納するものに合わせて設計
作業に集中できる環境に
収納はお花はもとより作品に使うフレームなど、前編でご紹介したキッチンと同様に収納するものに合わせて設計されています。
「収納スペースを整えられたことで、作業スペースの確保はもちろん、アトリエをお客様と過ごすサロンとしても活用できるようになりました」
ディスプレイには古道具を活用
アトリエの利便性と共に、デザイン面でも雰囲気をつくってくれているのが元はタバコ屋で使われていたショーケース。
「渋谷でランニング中に立ち寄ったdouguyaで一目惚れしたものです。家に帰ってすぐに夫に相談して、購入しました」
机の上に置くものは最小限に
隠すものと見せる収納を、住まいの設計と自身の心惹かれるインテリアでつくりあげられているrengeさん。シンプルだけど温かみがあって落ち着く空間という、住まいづくりのうえで大切にされているコンセプトを、暮らしの中でも継続して実践されていました。
余白を活かした暮らしを考える
狭小住宅でありながら、あえて余白空間を大切にしたというrengeさん。その空間を効率的に活用できるように、設計時には機能的な家事動線にもこだわったそう。
「1階スペースは玄関から裏庭まで一直線の廊下に風が抜けるのを活かして家事動線を考えました」
風通しがいいためお香の香りもお部屋に広がる
階段下のハンガーラックで洗濯物を干す
「洗濯機で洗った衣類は、階段下で干しています。2階からの光も入るので衣類も乾きやすく、乾いた衣類は階段の向かい側にある寝室のクローゼットにしまえるので、効率的に洗濯を行うことができています」
商品となる作品の保管スペースにも
同じく階段下のスペースは天井面も有効活用。rengeさんの仕事で使われる資材や完成した作品の保管場所として使われていました。
「作品を保管している2階側、階段を上がった先のスペースもその時々で使い勝手のいいスペースです。元々は窓の開閉をしやすくするために作った小上がりが舞台のようになっています。普段は大きな植物を飾っているだけですが、友人の子どもたちが来たときには撮影スペースになってます」
フリースペースは暮らし方そのものの余白として
「フリースペースも同じですが、決め込みすぎない。物も空間も余裕を持たせることで次にやりたいことを見つけたり、考えたりする機会になると思っています」
物は厳選して、作り手や歴史を感じる作品を大切にする
余白をつくるため、また住まいや暮らしに愛着を持つために、物は厳選してできるだけ少なく、今ときめくものだけを選ぶようにしていると話すrengeさん。
「どこにもない一点ものの古道具や、作り手を感じる温かみのある作品に惹かれ集めています。壁を壁紙ではなく塗装にしたこともあり、そういった家具が我が家にも合うなと感じています」
玄関に飾られた一輪挿し
ご夫婦が特に惹かれると話すのが人や時の流れを感じる経年変化の跡です。
「玄関に飾っている一輪挿しは、蔵前エリアにある白日で購入したものです。結婚祝いにいただいた彼岸花のアート作品を飾る一輪挿しをずっと探していて、ぴったりだと思ったのがこの一輪挿しでした。インドの古びたパイプをよりサビが強調されるように加工されたデザインに惹かれて購入しました」
福岡旅行で購入したアンティークの壺
表面の質感に惹かれて
リビングに飾られたアンティークの壺は出会いから、家に迎え入れるまでも思い入れのあるインテリア。
「家ができて2〜3か月経った後、インテリア探しに遠出しようと訪れた福岡はうつしきさんのフランス展で購入したものです。表面の錆の感じに惹かれ、帰りの飛行機でも手荷物として抱えて持って帰った思い出も含めて、大切なインテリアになっています」
常にアップデートしながらやりたいことを模索中
今あるものも大切にしつつ
ご夫婦の嗜好を反映させるように、住み始めてから5年が経っても物やスペースの使い方が変わり続けている住まい。今後も生活に合わせたアップデートは続けつつも新たな暮らし方にも挑戦したいと考えられているそう。
「少し前から週末の時間を使い自然豊かな土地に足を運ぶようになり、二拠点生活を夢見て少しずつ歩み始めました」
思い入れあるものたちに囲まれた生活から次の暮らしへ
「夫の仕事もあり、都会を離れることはできませんが、便利で物に溢れた都会の生活から離れ、自然に囲まれた静かな空間で時間を気にせず、自然とサウナでオフの週末を過ごせたらいいなと考えています」
ものや使い方だけでなく、場所すらも余白をつくり新たな過ごし方を考えはじめているrengeさん。現在のお家はもちろん、新たな拠点の住空間もどのようにつくられていくのか、期待に胸が踊る暮らしでした。
こちらもチェック!
photograph & text:Tsubottle
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
おすすめ記事 RELATED ARTICLES
Recommend
SNAPRanking
DAILY
/
WEEKLY
季節のおすすめSEASON TOPICS
暮らしのいいこと大集合!Special Feature