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【今見たいアート案内:5~8月】 見逃せない、注目の美術展4選 【今見たいアート案内:5~8月】 見逃せない、注目の美術展4選

アンリ・マティス

20世紀を代表する巨匠や希代のアーティストの作品など、注目の美術展が目白押し。『リンネル』本誌のアート&イベント連載ページを担当しているライター赤木真弓さんおすすめの、オリジナルグッズのお買い物も楽しい、現在開催中のアート&イベントを厳選してご紹介します。

目次
【今見たいアート案内:5~8月】 見逃せない、注目の美術展4選
  1. マティス展
  2. ウェス・アンダーソンすぎる風景展 あなたのまわりは旅のヒントにあふれている
  3. 今井俊介 スカートと風景
  4. さくらももこ展

1. マティス展

■マティスが生涯にわたって探究し続けた、色彩と形

アンリ・マティス
アンリ・マティス 《豪奢、静寂、逸楽》 1904年 油彩/カンヴァス ポンピドゥー・センター/国立近代美術館 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne-Centre de création industrielle

20世紀を代表するフランスの巨匠アンリ・マティス。世界最大規模のマティス・コレクションを所蔵するポンピドゥー・センターの全面的な協力を得て、日本では約20年ぶりの大規模な回顧展が開催中です。

1869年北フランスに生まれたマティスは、20歳で画家になることを決心し、パリ国立美術学校で象徴主義の画家ギュスターヴ・モローに師事。1920年代にはニースに拠点を移し、人物画や室内画、風景画を描くように。自然から影響を受けて独自の色彩を追求し、「色彩の魔術師」と呼ばれるようになりました。1930年代からは、習作のための手段として切り紙絵を発明。晩年は南フランスのヴァンスにある、ロザリオ礼拝堂の内装デザインを担当。ドローイング、彫刻、切り紙絵など、これまで探究してきた技法を駆使した集大成といえる作品を制作しました。

アンリ・マティス
左からアンリ・マティス 《赤の大きな室内》 1948年 油彩/カンヴァス ポンピドゥー・センター/国立近代美術館 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne-Centre de création industrielle、アンリ・マティス 《金魚鉢のある室内》 1914年 油彩/カンヴァス ポンピドゥー・センター/国立近代美術館 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne-Centre de création industrielle

本展では、約150点のマティス作品とその関連資料を8つのセクションにわけ、絵画、彫刻、ドローイング、版画、切り紙絵などのさまざまな技法で、絵画を革新し続けたマティスの全画業を紹介。フォーヴィスムのきっかけになった、マティス初期の最重要作品のひとつ《豪奢、静寂、逸楽》が日本で初公開されるほか、ロザリオ礼拝堂は映像とともに紹介されるのも見どころです。リスクを恐れず、生涯にわたって常に自分を更新し続けたというマティスの姿勢から、多くの刺激をもらえそう。幅広いラインナップの、本展オリジナルグッズも必見です!

アンリ・マティス
アンリ・マティス 《イカロス(版画シリーズ〈ジャズ〉より)》 1947年 ポショワール/アルシュ・ヴェラン紙 ポンピドゥー・センター/国立近代美術館 Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne-Centre de création industrielle

『マティス展』

 

開催中~8月20日(日)/東京都美術館/9:30~17:30 ※入室は閉室30分前まで。/月曜休室、7/18は休室(ただし7/17〈月・祝〉、8/14〈月〉は開室)/一般¥2,200/https://matisse2023.exhibit.jp

2. ウェス・アンダーソンすぎる風景展 
あなたのまわりは
旅のヒントにあふれている

■旅をしたくなる
フォトジェニックな写真展

ウェスアンダーソン
左から、ホテル・ベルヴェデーレ スイス、フルカ峠 Carlo Kuettel (@carlokuttel), Hotel Belvédère、ヴィッカース・ヴァイカウント イギリス、ロンドン Paul Fuentes (@paulfuentes_photo), Vickers Viscount

ポップなパステルカラーやシンメトリーな構図が特徴的な、『グランド・ブダぺスト・ホテル』などで知られるウェス・アンダーソン監督。その映画のワンシーンを切り取ったような世界観を持つ約300点の写真を展示し、旅に関する10のキーワードでストーリーとともに見ることができます。

マリーズ・チョコレート アメリカ、オハイオ州、クリーブランド Accidentally Wes Anderson (@accidentallywesanderson), Malley’s

『ウェス・アンダーソンすぎる風景展 あなたのまわりは旅のヒントにあふれている』

 

開催中~5月26日(金)/東京・天王洲 寺田倉庫 G1ビル/11:00~19:00 ※金・土曜、5/22~25は20:00まで。入館は閉館30分前まで/無休/一般¥2,000/https://awa2023.jp

3. 今井俊介 スカートと風景

鮮やかな色と形の、軽やかなリズム

今井俊介
左から《untitled》2017年 アクリル・カンヴァス 高村みすず氏・美和氏蔵、「第8回shiseido art egg 今井俊介 range finder」展示風景 資生堂ギャラリー 2014年 photo:加藤健

気鋭のアーティストとして注目される今井俊介さんの、初の東京の美術館での大規模個展。鮮やかな色彩、水玉やストライプなどの形を組み合わせた絵画のほか、立体作品やインスタレーション、ファッションブランドとのコラボレーションによる衣服など、10年以上におよぶ表現が一堂に展示されます。

「今井俊介 color / form」展示風景 HAGIWARA PROJECTS 2014年

『今井俊介 スカートと風景』

 

開催中~6月18日(日)/東京オペラシティ アートギャラリー/11:00~19:00 ※入館は閉館30分前まで/月曜休館/一般¥1,400/https://www.operacity.jp/ag/

4. さくらももこ展

小さな日常を愛した、さくらももこの世界

さくらももこ展
©さくらももこ ©さくらプロダクション

『ちびまる子ちゃん』『COJI-COJI』など、まんが家、エッセイスト、作詞家、脚本家といくつもの顔を持ち、新しいキャラクターやエッセイを次々と世に送り出し続けた、希代のアーティストさくらももこさん。約300点のカラー原画や直筆原稿を一堂に展示し、いまなお輝き続ける魅力に迫ります。

さくらももこ
左から『ちびまる子ちゃん』その1 おっちゃんのまほうカードの巻(1) ©さくらプロダクション、『ももこのファンタジック・ワールド コジコジ』 海のおじいさんのおんがくの巻 1993年 ソニー・マガジンズ ©さくらももこ ©さくらプロダクション

さくらももこ展

 

開催中~5月28日(日)/そごう美術館/10:00~20:00 ※入館は閉館30分前まで/会期中無休/一般¥1,400/https://www.sogo-seibu.jp/common/museum/

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text & edit:Mayumi Akagi
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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