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【今見たいアート案内:7~9月】 ガラスから写真や絵本、建築まで、幅広く楽しめる美術展4選 【今見たいアート案内:7~9月】 ガラスから写真や絵本、建築まで、幅広く楽しめる美術展4選

赤木 真弓
フィンランドガラス

暑い日には美術館で過ごすのがぴったり。『リンネル』本誌のアート&イベント連載ページを担当しているライター赤木真弓さんおすすめの、この夏に出かけたいアート&イベントを厳選してご紹介します。

目次
【今見たいアート案内:7~9月】 ガラスから写真や絵本、建築まで、幅広く楽しめる美術展4選
  1. フィンランド・グラスアート 輝きと彩りのモダンデザイン
  2. ガウディとサグラダ・ファミリア展
  3. ソール・ライターの原点 ニューヨークの色
  4. 2023イタリア・ボローニャ国際絵本原画展

1. フィンランド・グラスアート 輝きと彩りのモダンデザイン

■フィンランドのグラスアートの系譜をたどる

フィンランドガラス
ヨーナス・ラークソ《ジグザグ》2014-2017年 ラシスミ

広大な森と湖の豊かな大自然からインスピレーションを受け、機能性と洗練された美しさで、長く愛され続ける北欧・フィンランドのデザイン。フィンランドで「アートグラス」と呼ばれる、デザイナーが手がけたガラス製品のなかでも、芸術的志向の高いプロダクトに焦点を当てた展覧会が開催中です。

フィンランドガラス
左からアルヴァ&アイノ・アアルト《アアルト・フラワー》1939年 カルフラ・ガラス製作所、カイ・フランク《ヨーロッパブナ》1953年 ヌータヤルヴィ・ガラス製作所

本展では1930年代の台頭期から1950年代に始まる黄金期、そして今に至る、8名のデザイナーと作家が手がけた作品約140点に焦点を当て、フィンランドのグラスアートの系譜をたどります。

アルヴァ&アイノ・アアルト夫妻やカイ・フランクなど、幅広い作品を手がけたデザイナーの、ガラス作品だけに注目しているのも興味深いところ。ガラスという素材といかに対峙し、探求していったのか、ガラスにこめたメッセージや想いを垣間見ることができそうです。

『フィンランド・グラスアート 輝きと彩りのモダンデザイン』

 

開催中~9月3日(日)/東京都庭園美術館/10:00~18:00 ※7/21、7/28、8/4、8/11、8/18、8/25は21:00まで。入館は閉館30分前まで/月曜休館(ただし7/17〈月・祝〉は開館、翌7/18〈火〉は休館)/一般¥1,400/https://www.teien-art-museum.ne.jp

2. ガウディとサグラダ・ファミリア展

■総合芸術としての、聖堂の豊かな世界

サグラダファミリア
左からサグラダ・ファミリア聖堂、2023年1月撮影 © Fundació Junta Constructora del Temple Expiatori de la Sagrada Família、ガウディ肖像写真 1878年、レウス市博物館

ユニークな造形の建築で知られる、スペインの建築家アントニ・ガウディ。彼の作品から完成が視野に収まってきたといわれている、サグラダ・ファミリア聖堂に焦点を当てた本展では、100点を超える図面、模型、写真、資料に最新の映像を交えながら、ガウディの建築思想と造形原理を読み解きます。

サグラダファミリア
サグラダ・ファミリア聖堂内観 © Fundació Junta Constructora del Temple Expiatori de la Sagrada Família
サグラダファミリア
左から《サグラダ・ファミリア聖堂、マルコの塔模型》2020年、制作:サグラダ・ファミリア聖堂模型室、サグラダ・ファミリア聖堂、サグラダ・ファミリア聖堂受難の正面、鐘塔頂華 いずれも© Fundació Junta Constructora del Temple Expiatori de la Sagrada Família

『ガウディとサグラダ・ファミリア展』

 

開催中~9月10日(日)/東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー/10:00~17:00 ※金・土曜は20:00まで。入館は閉館の30分前まで/月曜休館(ただし7/17〈月・祝〉は開館、翌7/18〈火〉は休館)/一般¥2,200/https://gaudi2023-24.jp/

※滋賀、愛知へ巡回予定

3. ソール・ライターの原点 ニューヨークの色

■知られざる、有名写真家の素顔

ソールライター
左からソール・ライター 《無題》 撮影年不詳 ©Saul Leiter Foundation、ソール・ライター 《無題》 撮影年不詳 ©Saul Leiter Foundation

『ハーパーズ・バザー』誌をはじめ、多くの雑誌でファッション写真を撮影した、写真家ソール・ライター。1950~60年代頃、黄金期のニューヨークを写した未公開スナップ写真のほか、カラー写真約250点を10面の大スクリーンに投影して展示。ソール・ライターの色彩の世界に迫ります。

ソールライター
ソール・ライター 《無題》 撮影年不詳 ©Saul Leiter Foundation、ソール・ライター 『ハーパーズ・バザー』 1963年2月号のための撮影カット ©Saul Leiter Foundation
ソールライター
左からソール・ライター 《無題》 1960年頃 ©Saul Leiter Foundation、《ライトボックスを見るソール・ライター》 2013年 ©Margit Erb

『ソール・ライターの原点 ニューヨークの色』

 

開催中~8月23日(水)/渋谷ヒカリエ9F ヒカリエホール ホールA /11:00~20:00 ※入場は閉場30分前まで/無休/一般¥1,800/https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/23_saulleiter/

4. 2023イタリア・ボローニャ国際絵本原画展

■世界中から集まった、新たな絵本の表現

イタリア絵本
左からチェン・ウェイシュエン(Wei Hsuan Chen 台湾)「くだものパラダイス」、キム・スンヨン(Seungyoun Kim 韓国)「帽子の森」

イタリア・ボローニャで毎年開催される、絵本表現のトレンドや今後の動向を一堂に集め、鑑賞できる、児童書のイラストレーション・コンクール。日本を含む27か国79人(組)の入選作家の原画を展示するほか、絵本に関する講演会なども予定。 絵本を通して、さまざまな出会いがありそうです。

イタリア絵本
アンナ・アパリシオ・カタラ(Anna Aparicio Català スペイン)「ルンバねこ」

『2023イタリア・ボローニャ国際絵本原画展』

 

開催中~8月13日(日)/板橋区立美術館/9:30~17:00 ※入館は閉館30分前まで/月曜休館(ただし7/17〈月・祝〉は開館、翌7/18〈火〉は休館)/一般¥650/https://www.city.itabashi.tokyo.jp/artmuseum

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text & edit:Mayumi Akagi
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編集者・ライター

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雑誌やウェブ、書籍で、主に暮らしまわりの記事を手がける。イベントで国内外の古本や雑貨を扱う「greenpoint books & things」、旅好きライターユニット「auk」としても活動。旅にまつわる著書多数。趣味は映画、アート、K-POP鑑賞、書店巡りなど。リンネル本誌では「アート&イベント」、リンネル.jpでは「今月のTO DO LIST」「清水みさとの食いしんぼう寄り道サウナ」などの連載を担当。

赤木 真弓

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