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imaseさん「〈凡才〉なりのやり方で〈盆栽〉のように親しまれる音楽を」/アルバム『凡才』インタビュー imaseさん「〈凡才〉なりのやり方で〈盆栽〉のように親しまれる音楽を」/アルバム『凡才』インタビュー

imaseさん
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2022年発表の楽曲「NIGHT DANCER」で注目を集め、これまで発表した楽曲は、全世界のSNS累計100億回再生を突破。まもなく初のアジアツアーもスタートするなど、ワールドワイドに活躍の場を広げている、imaseさん。1st Album『凡才』は、自身の音楽ヒストリーをたどりながらも、ポップかつグローバルな視点で世界と向きあうまっすぐな視線を感じさせる作品になっています。

目次
imaseさん「〈凡才〉なりのやり方で〈盆栽〉のように親しまれる音楽を」/アルバム『凡才』インタビュー
  1. 1970~80年代の日本ポップスがルーツ
  2. 暮らしにとけこみやすい楽曲がそろうアルバム
  3. 便利な機能を取り入れ、暮らしにゆとりを
  4. imase 1st Album『凡才』
  5. PROFILE

1970~80年代の日本ポップスがルーツ

━━楽曲「NIGHT DANCER」は、日本だけでなく世界各地でも人気に。改めてこの楽曲は、どんな意味を持つものになりましたか?

この楽曲のおかげで海外からも評価をいただけたりなど、いろんな景色を見ることができました。意義深い経験をさせてくれた楽曲だと思っています。

━━そういった反響から、 音楽に対する価値観の変化はありましたか? 逆に環境が変化しても変わらない部分はありますか?

普遍的に良いと言われるメロディーや語感みたいなものはずっと大切にしているので、そこはずっと変わらずに意識している部分です。

━━確かに、1980〜90年代の日本のヒット曲からの影響も感じさせる、ちょっと胸をくすぐる展開がありますよね。

幼少期に両親の影響で松任谷由実さんなどの 70~80 年代のポップスや歌謡曲、シティ・ポップを耳にしていたので、そこが自分のルーツなんだと思います。そこに今っぽさのあるメロディーやボーカル(ラップ)などを交えて、今と昔のハイブリッドのようなサウンドを作ることを意識しています。

━━それら楽曲の多くは、ご自宅のベッドルームで制作されているそうですね。どういうシチュエーション、もしくはお部屋の環境のなかから生まれるのですか?

環境に左右されることはあまりなく、自分がこれまで聴いてきた曲や作りたいアイデアが元になって楽曲が完成することが多いです。部屋の環境によっていいものが浮かぶ、みたいなことはないですね。

━━例えば、集中するためにアロマを焚くとか、ルーティンみたいなものはなく?

気持ちの切り替えをするためにお香を焚くこともありますが、それが必須なわけではなくて。どうしたら多くの方に聴いていただけるかということだけに集中できれば作業できるタイプです。

━━集中して曲作りをしてきた結果、2021 年のメジャーデビュー以降、多数のヒット曲を量産されてきました。そして、今回の1st Album『凡才』が完成。これまでの軌跡を振り返るような聴きごたえのある作品に仕上がっていますね。

収録曲は、すでに発表している楽曲が多いのですが、アルバムの構想はかなり前から頭のなかにありました。既発曲を並べて、足りないパズルのピースを埋めていくような感覚で新しい楽曲を加えながら、自分の歴史や現在を表現できた作品になったと思います。

━━imaseさんは〈アルバム〉という形態で音楽を耳にすることが多いのですか?

サブスクで音楽を聴く世代なので、CD やアナログのフィジカル盤にはあまりなじみがないんです。でも、だからこそ手に取るかたちで音楽を聴く習慣が新しくて、より音楽に没入できるような感覚になるので、自分たちの世代にもそういった楽しみ方を知っていただけるいい機会になればいいなと思います。

━━では、収録された全19曲には、大きなテーマ、コンセプトがあるのですか?

今回のアルバムは収録曲が多いので、最初から最後まで飽きずに聴いていただくにはどうしたらいいのかを考えながら構成しました。ライブのセットリストを組むときに近いイメージでしたね。

━━確かに、緩急があって、最後まであっという間に楽しめながら、また最初から聴き直したくなるみたいな。中毒性のある内容です。そんなアルバムのタイトルを『凡才』にした理由は?

僕は、昔からギターやキーボードが弾けたわけでも歌が上手かったわけでもなかったので、〈凡人〉なりのやり方で、どうしたらみなさんに楽しんでいただけるかを考えながら制作したんです。そんな思いで完成した楽曲たちが詰まったアルバムになっているので『凡才』と名付けました。また、国内外問わず多くのリスナーの方々に〈盆栽〉のような親しみを感じていただきたいという思いもこめて、このタイトルをつけました。

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