CULTURE
:【「北欧のテキスタイルと暮らし」展の見どころ】ミッドセンチュリー期のデザインも! 美しいテキスタイルから見る北欧の豊かな暮らし
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:
暮らしを彩る、北欧スウェーデンとフィンランドのテキスタイル。
19世紀の手工芸から20世紀のアートまで、時代とともに移り変わる織物が観られる「北欧のテキスタイルと暮らし展 Beauty for All」が3月16日まで、日本橋髙島屋S.C.にて開催中です。
その見どころをご紹介します。
家族のための美しい手仕事
古くヴァイキングの時代から、寒い冬を乗り切るためにさまざまな織物が作られてきた北欧。やがてそれは手工芸となり、部屋を彩るインテリアとなり、アートへと発展しました。

テーブルクロス 作者不詳 1890 photo: Kentauros Yasunaga
豊かな自然を感じられる独特の色使い、思わず笑顔になる大胆で楽しい柄、感動を覚えるような芸術性に、時間を感じる圧倒的な手仕事の力。多種多様な、美しいテキスタイル文化が花開きました。
手工芸が大量生産品の勢いに押されていた19世紀末に生まれた、スウェーデンの思想家エレン・ケイによる本『Beauty for All(美しさをすべての人に)』。彼女の「美しいと感じるものと暮らすことが幸せをもたらす」という考え方は北欧全域に浸透し、大きな影響を与えました。

ジャケット アンナ=カーリン・ヨブス・アルンベリ 2004 photo: Kentauros Yasunaga

ミトン アンナ=カーリン・ヨブス・アルンベリ 2020 photo: Kentauros Yasunaga

エレン・ケイが暮らしたストランド荘 photo: 須長檀
アートとしての織物と、日常を彩るプリントデザイン

テーブルクロス《庭園のクロス》 バーブロ・ニルソン 1926 photo: Kentauros Yasunaga

ラグ《貝殻》 バーブロ・ニルソン 1943〔MMF 工房〕 photo: Kentauros Yasunaga
1920年代頃から確立されていったモダニズムの潮流は、伝統的な織物技術を芸術の域に高め、織物工房「MMF 工房」のバーブロ・ニルソンやマリアンヌ・リヒターなど、優れた織り手がラグを制作しました。

プリント布《タンゴ》 マイヤ・イソラ 1968〔マリメッコ〕
photo: Kentauros Yasunaga

プリント布《ハッセル》 ヴィオラ・グロステン 1959〔NK百貨店〕
photo: Kentauros Yasunaga
もう 1 つのモダニズムの潮流は、1930〜40 年代のプリント技術の発展を背景にしたもの。
才能あるデザイナーたちがスクリーン捺染という新しいキャンバスを得て、自由で大胆なクリエイションが普及しました。工業製品として届けられたプリント生地の中から人々は好みのデザインを選び、自分の手で空間を飾り、服を縫うことで、日常を彩るクリエイションを楽しみました。
表現の場として広がるテキスタイル

ラグ《緑の朝》 ウフラ=ベアタ・シンベリ=アールストロム 1976
photo: Katja Hagelstam

タペストリー《Joy》 メリッサ・サンマルヴァーラ 2021 photo: Kentauros Yasunaga
テキスタイルはさらに、アーティストの内面や社会へのメッセージを表現する、純粋な「個人のクリエイション」のメディアに。
アートとして部屋に飾られて心を満たすだけでなく、誰もが目にする公共的な空間にも展示され、人々に安らぎをもたらすなど、社会的な役割を果たしています。

ストックホルム市庁舎の100周年を記念して飾られた タペストリー《Wake, sleep, wander》 スーパー7 2023 photo: Kentauros Yasunaga
※この作品は展示されません

若者たちが結成した織物工房「スーパー7」の制作の 様子 photo: Kentauros Yasunaga
北欧の基礎学校(小中一貫校)には、伝統的手工芸について学ぶ「スロイド」という授業があり、実際に大きな機織り機で織物づくりを行うことも。
大人になってから手工芸学校に通い、学び直すことも可能。誰にでも開かれた手仕事や自然素材に触れる経験が、北欧のテキスタイルを未来へとつないでいることがわかります。

ベッドカバー 作者不詳 1904 photo: Kentauros Yasunaga
北欧スウェーデンとフィンランドのテキスタイル約90点を展示。ミッドセンチュリー期のプリンテキスタイルの名作をヴィンテージプリントで見られる本展。北欧好き、テキスタイル好きは必見です。
開催情報

北欧のテキスタイルと暮らし展 Beauty for All
2026年3月4日(水)〜3月16日(月)
会場:日本橋髙島屋S.C. 本館8階ホール
10:30〜19:00 ※3月16日(月)は18:00まで、入場は閉場30分前まで
入場料:一般1,200円、大学・高校生1,000円、中学生以下無料
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text & edit:Mayumi Akagi
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
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