シンプルライフとはものを持たないことではなく“お気に入りだけ”を持つ暮らし。自分の定番を決めることで、生活の質は高まります。
シンプルライフとは“お気に入りだけ”に囲まれた暮らし
「シンプルライフ」と聞くと、ものを最小限まで減らした、ストイックな暮らしを想像する人も多いかもしれません。でもマキさんが考えるシンプルライフとは、「“お気に入りだけ”に囲まれた暮らし」。決して無理やがまんを強いるものではありません。
「シンプルライフでは、お気に入りのもの、そして“今”使うものだけに絞ることが重要。将来使うかも…という理由で不要なものを手放せない人も多いのですが、年月が経てば、暮らしも好みも変わってくる。必要になったら、そのときにまた手に入れればいいんです。そう考えれば、暮らしはぐんと身軽になります」 シンプルライフを実現する過程では、ときに手放す行為も必要になります。「せっかく買ったのに使いこなせなくて、ムダになってしまった…という経験は私にもあります。でもそこで、もったいないと取っておくのではなく、しっかり“手放す痛み”を経験することが大切です」 たとえば服なら、動きにくい、素材が肌に合わない、体型に合わない…など、着なかった理由があるはず。それを自分なりに分析することで、次の買い物の失敗を避けられます。 「不要なものを取っておいたままでは、『なぜ着ないのか』 をきちんと考える機会も来ない。理由がわからなければ、次も同じような失敗をする可 能性もあります」
器は毎日使うお気に入りだけ
食器類はグラスやプレート、お茶碗などすべて合わせて35個のみ。「いずれもシンプルな形でどんな料理にも合う、 お気に入りのものばかり。わが家では出し入れしやすいオープンラックに食器を収納していますが、毎日使っていればホコリがたまることもありません」
photograph:Keiko Ichihara text:Hanae Kudo web edit:Liniere.jp
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
マキシンプルライフ研究家・時産アドバイザー
夫と二人の娘と暮らすワーキングマザー。SNSやブログ、YouTube「エコナセイカツ」を通じて心地よく生きるための家事のコツを発信。より良い暮らしについて考える「心地いい暮らし研究会」メンバー。近著に『これからの人生を豊かにする 時産』(文藝春秋)。著書は14冊、累計発行部数29万部。
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