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【エッセイスト柳沢小実さんのタイ旅行記 第5話】 バンコクのカフェ文化とおすすめカフェ 【エッセイスト柳沢小実さんのタイ旅行記 第5話】バンコクのカフェ文化とおすすめカフェ

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エッセイスト柳沢小実さんのタイ旅行記 第5話
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リンネルの創刊から誌面を一緒に盛り上げてくれている、エッセイストの柳沢小実さん。旅行がライフワークで、旅に関する著書も多い小実さんが、今とっても夢中になっているのがタイ。この夏、3週間の滞在を経て新たに見つけたタイの魅力を、発信してくれます。

目次
【エッセイスト柳沢小実さんのタイ旅行記 第5話】バンコクのカフェ文化とおすすめカフェ
  1. タイのコーヒーづくりの歴史
  2. バンコクのカフェ文化
  3. バンコクのおすすめカフェ
  4. フォトジェニックな人気カフェ「Featherstone」
  5. タイスイーツを緑の中で「Patom Organic Living」
柳沢小実さん
【柳沢小実さん】
エッセイスト。リンネルの創刊当時より、インテリア、丁寧な暮らし方、旅について、多数取材。暮らしや旅についての著書は30冊以上。最新刊『わたしのごほうび時間 大人のゆったり旅』(大和書房)が発売中。

「久しぶりに訪れたバンコクは、すっかりスタイリッシュな街に変貌していて、まるで違う街に来たみたい。昨年から今年にかけての3回の渡航で計60日ゆっくり滞在して、暮らしながら食べて歩いて遊んだ、おしゃれで居心地のいいタイの旅行記をお届けします」
Instagram

「タイ産のコーヒーはなかなかだから、飲んでみて」
暑い季節や暑い国での旅は、日差しを浴びるだけで体力を消耗するので、なにかにつけて休みたくなる。そんなわけで、バンコクも例外ではなくしょっちゅうカフェに入っていました。

バンコクのカフェは世界各国の流行りを意識しつつ、とことん作り込まれていて唯一無二感がある。インテリアやメニューのアイデア、プレゼンテーションに至るまで、すべてのレベルが高くて驚きの連続。突出したものを感じるのはなぜだろう? と、バンコクに長く住んでいるコーヒー&カフェホリックな方々にお聞きしました。

タイのコーヒーづくりの歴史

元々、タイ南部ではインスタントコーヒー用のコーヒー豆を栽培していて、タイ人は屋台でインスタントコーヒーや濃いローカルコーヒー(現在は"カフェーボラーン=伝統的・昔ながらのコーヒー"と呼ばれている)を飲んでいました。

コーヒー豆を作り始めたのは1970年代からですが、2000年代中頃までは高級ホテルでもまともなコーヒーが飲めないこともあったよう。スターバックスなどの欧米系コーヒーチェーンも上陸していたものの、お客さんは外国人で豆も国外産でした。その後、王室のプロジェクトなどで、タイ北部で上質で美味しいアラビカ種が作られるようになったそうです。

コーヒーのブームは、2007年頃に「DOI CHAANG COFFEE」や「アカアマコーヒー」など、豆の生産者やその周辺からコーヒー豆とカフェのブランドがいくつか生まれて、そこからチェンマイを起点にバンコクへもブームが広がり、以来ずっと右肩上がりです。

質の高いコーヒー豆とカフェが多いのは、国内に豆の産地があるためで、こだわりはじめたら豆から作れるのがやはり大きいのでしょう。また、タイ人は独立心が強くて起業で成功したい人が多く、お店を始めるハードルが低いこともあって、新しいビジネスが生まれやすいという背景もあります。

「a Coffee Roaster by li-bra-ry」 
コーヒーが美味しいと定評のあるコーヒーロースター。ワッフルがシグニチャーメニューで、奥に洋服や雑貨などのセレクトショップが併設されている。人気タイドラマ「セオリー・オブ・ラブ」のロケ地でもある。

「a Coffee Roaster by li-bra-ry」Instagram

バンコクのカフェ文化

上記のようなコーヒームーブメントに加えて、映える写真を撮ってSNSに上げるのが大好きな国民性と、宗教上の理由でお酒を飲まない人が多いこともあってか、大学生~40代を中心にカフェ巡りが休日の娯楽の定番になりました。

休日などにわざわざ足を運ぶのであれば、やはり映えるカフェが選ばれがちで、インテリアやドリンク自体が目を引く店が人気です。特に、コロナ禍で旅行に行きにくかった時期に、そういったカフェがブームに。凝ったビジュアルやコンセプトで写真映えするほど話題になる半面、それだけの店はブームが去るのもかなり早いそうです。それもあって、お客さんが飽きないための大がかりな改装やメニュー変更もしばしば。だからこそ、カフェには「いま」の空気を凝縮した一期一会の楽しみがあります。

ちなみに、腕のよいバリスタがいたり何かしらの賞を受賞しているようなお店は、強気のお値段(アイスカフェラテ100B〜。ケーキ140〜200B)でも人気が続いています。日本と違って、こういうお店でもホットのブラックコーヒー以外を注文する人も多いため、お店は新しい淹れ方やアレンジコーヒーにも力を入れています。アイスラテと、ここ1~2年はアイスのオレンジコーヒーが好まれているそう。オレンジコーヒーは見栄えはもちろん、すっきり甘くてタイの気候に合っています。

凝ったコーヒーのお店は飽和状態ということもあり、この2~3年は抹茶や中国(台湾)茶、タイティーなど、コーヒー以外のメニューやお店も増えてきているのだとか。

広大な敷地内にぎっしりと店が並ぶワンダーランド、チャトチャック市場内にあるタイティー専門店「Sicha」。ここにたどり着くときはいつも疲れ切っているから、普通と甘さ控えめの間くらいの糖度に。最後に金粉を振りかけてくれます。

「Sicha」Instagram

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