アンティークのように少しくすんだ色合いが、シックで秋らしいドライフラワー。生花とはまた違った感覚で、お部屋の中でも自然を楽しんでみてください。
ひと手間かけることで、生活にリズムが生まれる
家でゆっくり過ごす時間が増えた今、ドライフラワーで暮らしに彩りを添えてみませんか?
「ステイホーム中、お花を飾って心地よく過ごしたいというお客さまが多くなりました」と話すフラワースタイリストの布山さん。会えない人にお花を贈る人や断捨離によってできたスペースにお花を飾りたいという人がお店を訪れることが増えたそう。
「お花を飾りながらドライにしたり、スワッグやリースにしたり、ひと手間かけることで、一日の生活リズムが整います。生花からドライに変わっていく様子を眺めるのも素敵な時間です」
秋にドライフラワーにしやすい花といえば、ケイトウ、ワレモコウ、パニカムが代表的。「ドライにするなら肉厚で水分の少ないお花がおすすめ。生花の状態でもカサカサとした触感のものは、ドライフラワーに向いています」。
白樺のあたたかみがドライの風合いにマッチ
切り出した白樺の丸太も、キリで穴を開ければ立派な花器に。いくつか並べて飾るなら、丸太の大きさを不ぞろいにしたり、ドライフラワーの高さを互い違いにしたりすると、バランスよく飾ることができます。「白樺の木はクリスマス時期になると市場に多く出回りますが、手に入らないときは、皮付きの自然木を使っても素敵ですよ」
使用したお花:ワレモコウ、コットンフィリカ、スターリンジア、パニカム、コットンブッシュ
標本箱に詰め込んで
ありのままの美しさを
昆虫の標本箱にドライフラワーを閉じ込めてディスプレイ。枝がつっぱるように入れれば固定する必要なし。固定できないときは、グルーガンで部分的に留めて。「標本箱は軽くて自立するので、置いたり壁にかけたり、いろいろな飾り方が楽しめます。手軽なうえに、ホコリが入らずきれいな状態を保てるので、季節ごとに入れ替えてみては」
使用したお花:〈写真左から〉ユーカリトランペット、サンキライ、セルリア、バクシフォリア
かごや木のトレイも
インテリアになじむ花器に
ドライフラワーを木のトレイにのせたアレンジ。余白を残して横置きにすると表情豊かに。キャンドルを添えても素敵です。かごに入れるときは、スワッグにしてから入れるとバラバラにならずにまとまります。かごはしっかり自立するものを選んで。かごの口が開いてしまうときは、持ち手を合わせてヒモで結べば、アクセントにもなって一石二鳥。
使用したお花:〈かご〉スターチス、パンパス、〈木のトレイ〉プロテア、ユーカリトランペット、グレビレア、コットンブッシュ
意図せず生まれる
ツルや枝の動きを楽しんで
リースは、まずアカヅルを丸めて土台を作ります。ツルの端をワイヤーで固定したら、あとは花材を挿すだけ。1/3から半分だけに花材を挿し、ツルの動きを活かすのがポイント。スワッグは、全体のフォルムを決めてからアクセントになるケイトウを合わせて、革ヒモを結べば完成。ドライになるにつれ、落ち着いた色合いが楽しめます。
使用したお花:〈リース〉アカヅル、グレビレア、ドライアンドラ、ユーカリトランペット、サンキライ、〈スワッグ〉ケイトウ、ウイキョウ、バンクシャの葉
1輪ずつ分けて吊るし
短時間で素早く乾燥
直射日光の当たらない風通しのいい場所に、花を1輪ずつ分けて吊るして自然乾燥。エアコンの前に吊るしたり、浴室乾燥機を使ったりして、できるだけ素早く乾かすことできれいに仕上げることができます。
お話を伺ったのは
布山さんの植物が日常を心地よく彩る「暮らしのルーティン」動画はこちら
photograph:Keiko Ichihara text:Keiko Kurata web edit:Liniere.jp
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